お菓子を華やかに彩る魔法、アイシング。クッキーやカップケーキに施された繊細なデコレーションは、見る人を魅了し、特別な日の喜びを一層引き立てます。この記事では、お菓子を華やかに彩るアイシングの基本から応用までを徹底解説します。しっかり固まる卵白入りアイシングと、優しい口当たりの卵白なしアイシング、2種類の作り方を初心者でも安心のレシピ付きでご紹介。アイシングの技術を身につけて、あなただけのオリジナルスイーツを創り上げましょう!
アイシングとは?クッキーを彩る人気レシピをご紹介
お菓子のデコレーションに欠かせないアイシングは、クッキーやカップケーキを色鮮やかに彩り、見た目にも楽しい華やかさを添える砂糖衣です。この記事では、お菓子の飾り付けに不可欠なアイシングについて、その基本的な定義から歴史、そして「しっかり固まるアイシング」と「やわらかいアイシング」という2種類の作り方まで、初心者の方でも分かりやすく解説していきます。これらの基本的な作り方をマスターすれば、お店で買ったお菓子を自分好みにデコレーションしたり、手作りのお菓子やパンをより魅力的に仕上げることができます。慣れてくると、アイシングでメッセージを描いたり、可愛いキャラクターを描いたりすることも可能です。クリスマスやハロウィン、誕生日など、特別な日を彩るイベントにもぴったりのアイシング活用術を、具体的なレシピと共にご紹介しますので、ぜひお菓子作りの参考にしてください。
アイシングの基本とは?定義・歴史・種類を徹底解説
アイシングは、お菓子を彩る上で重要な役割を果たす砂糖衣です。その定義、歴史的背景、そして多様な種類を理解することは、お菓子作りをより深く楽しむための第一歩となります。このセクションでは、アイシングの基本的な概念から、その魅力的な歴史、そして主要なタイプの違いについて詳しく解説していきます。
アイシングとは?砂糖衣の基本とバラエティ豊かな用途
アイシングとは、粉砂糖を主成分とし、卵白や水、レモン汁などを混ぜて作られる、お菓子の表面を飾るための砂糖衣の総称です。その見た目が「氷」のように見えることから、この名前が付けられました。食用色素を加えることで、さまざまな色合いのアイシングを作ることができ、カラフルで華やかなデコレーションが楽しめます。アイシングの用途は非常に広く、クッキーの表面に模様を描く「アイシングクッキー」として親しまれているのはもちろんのこと、マフィン、カップケーキ、ドーナッツ、ケーキなど、様々なお菓子やパンのデコレーションに利用されています。見た目の美しさはもちろんのこと、お菓子に甘さや風味を加え、食感のアクセントとなる役割も持っています。
アイシングの由来と歴史:ロイヤルアイシングからフロスティングまで
アイシングは、正式には「ロイヤルアイシング」と呼ばれ、その起源は14世紀に遡ります。イギリスで生まれた装飾技法で、その光沢が氷のように見えたことから「アイシング」と名付けられました。当時、砂糖は非常に貴重な食材であり、アイシングに使用されることは富の象徴でした。そのため、初期のアイシングは、マジパンや香辛料を含んだシュガーペーストが用いられていました。砂糖の精製技術が発展すると、白い粉砂糖が広く普及し、アイシングも一般に浸透し始めました。19世紀頃には、現在の主流である粉砂糖と卵白を混ぜ合わせる方法が確立されました。アメリカでは、アイシングが冷えて固まる様子が霧のように見えることから、「フロスティング」と呼ばれるようになりました。このように、アイシングは時代とともに進化し、地域によって異なる名前を持つ、豊かな歴史を持つデコレーション技術なのです。
基本的なアイシングの作り方:固まるタイプと柔らかいタイプ
アイシングには、用途に応じて大きく分けて2つの種類があります。クッキーの装飾など、美しさを保ちたい場合に適した、卵白を使った硬めのタイプと、シナモンロールやマフィンなどにかける、ふんわりと優しい口当たりの、卵白を使わない柔らかめのタイプです。ここでは、それぞれのアイシングの基本的な作り方を、材料、手順、そして上手に仕上げるためのコツを詳しく解説します。これらのテクニックを身につければ、お菓子作りがさらに楽しく、創造性豊かなものになるでしょう。
1. しっかり固まる「デコレーション用アイシング」(卵白入り)の作り方
「デコレーション用アイシング」は、焼き菓子に繊細なデザインや文字を描いたり、輪郭をはっきりとさせたりするのに最適で、時間が経つとしっかりと固まるのが特徴です。この特性により、美しいデコレーションを長く楽しむことができ、プレゼントにも安心して利用できます。特に、アイシングクッキーや、ウェディングケーキのような凝った装飾を施したい場合に推奨されます。卵白を使うことで、乾燥後に上品な光沢と強度が得られます。材料の分量は、その日の湿度によって調整が必要になることもありますが、基本的なプロセスはシンプルで、初心者でも気軽に挑戦できます。
必要な材料とその役割
このタイプのアイシングに欠かせない材料は、粉糖、卵白、レモン果汁の3つです。卵白はアイシングに粘り気を与え、乾燥後にしっかりと固める役割を担う、非常に重要な材料です。ただし、卵白を加熱せずに使用するため、小さなお子様やご高齢の方、免疫力の低下している方は、十分に注意して下さい。気になる場合は、殺菌済みの卵白や乾燥卵白をご利用ください。さらに、卵白に含まれる成分が、アイシングに美しいツヤを与える効果もあります。レモン果汁は、アイシングにさわやかな風味をプラスし、甘さを引き締めるだけでなく、卵白特有のにおいを和らげ、アイシングの安定性を高める効果が期待できます。これらの材料は、それぞれがアイシングの食感、風味、そして装飾の耐久性に貢献しており、適切な割合と質の良い材料を選ぶことが、理想的なアイシングを作るための秘訣です。分量は目安として、気候や好みの固さに合わせて調整することが大切です。
具体的な手順と混ぜ方のポイント
デコレーション用アイシングの作り方はとてもシンプルです。まず、清潔なボウルに粉糖を入れ、卵白とレモン果汁を加えます。泡立て器やゴムベラで、ダマがなくなり、なめらかになるまで丁寧に混ぜ合わせます。混ぜる際のコツは、最初から勢いよく混ぜるのではなく、粉っぽさがなくなるまでゆっくりと、均一に混ぜることです。混ぜすぎると空気が入りすぎて、アイシングの質感が悪くなることがあるので注意しましょう。理想的な固さは、絞り袋に入れて絞り出した時に、線が途切れることなくスムーズに描ける状態です。もし固すぎる場合は、ほんの少しずつ水を加え、柔らかすぎる場合は、粉糖を少量ずつ加えて調整してください。この工程でアイシングの固さや粘度を適切に調整することが、美しいデコレーションを実現するための土台となります。この基本をマスターすれば、様々なお菓子をプロ並みの仕上がりにすることができます。
色付けとデコレーションの可能性
デコレーション用アイシングが多くの人に愛される理由の一つに、食用色素による色の表現の自由度が挙げられます。ベースとなるアイシングができたら、そこに食用色素をほんの少しずつ加えて混ぜることで、思い描いた通りの色を作り出すことができます。例えば、クリスマスには赤や緑、ハロウィンにはオレンジや紫、誕生日にはパステルカラーといったように、イベントやテーマに合わせて色を自由に選択できます。色素を加える際は、少量ずつ混ぜて色の変化を確認することで、理想の色に近づけることができます。着色したアイシングは、絞り袋やコルネに入れて、アイシングクッキーの縁取りや塗りつぶし、カップケーキやケーキの立体的なデコレーションなど、様々な用途で活躍します。メッセージやイラスト、模様などを描けば、手作りのお菓子が世界でたった一つの特別な贈り物に変わります。色付けの技術を身につけることで、アイシングデコレーションの可能性は無限に広がり、お菓子作りがさらに楽しく、創造的な活動になるでしょう。
2. ふんわり「トッピング用アイシング」(卵白不使用)のレシピ
「トッピング用アイシング」は、卵白を使わずに作る、しっとりとした質感が魅力のアイシングです。乾燥してもやわらかさを保つため、クッキーのようなしっかり固まるデコレーションには向きませんが、シナモンロールのグレーズや、マドレーヌ、パウンドケーキなどの表面を覆うのに最適です。やわらかいアイシングはお菓子全体に自然に広がり、お菓子の風味を邪魔することなく、上品な甘さと豊かな風味を添えてくれます。また、卵アレルギーの方も安心して口にできるのが嬉しいポイントです。手軽に作れるこのアイシングは、普段のおやつから特別な日のデザートまで、様々なシーンで活躍します。
材料と役割
やわらかいトッピング用アイシングに必要な材料は、粉砂糖とレモン果汁(または水や牛乳)というシンプルな組み合わせです。粉砂糖は、アイシングの甘さと基本となるテクスチャーを決定する主役であり、その粒子の細かさから、なめらかでとろけるような口当たりを生み出します。レモン果汁は、アイシングに爽やかな風味と酸味を加え、甘さを引き締める重要な役割を果たします。レモン果汁の代わりに水や牛乳を使うこともでき、それぞれ異なる風味と食感を楽しむことができます。牛乳を使用すると、よりまろやかでコクのある味わいに仕上がります。ただし、材料の配合は湿度によって変わることがあるため、レシピの分量は目安として、実際に作りながらアイシングの状態を見て調整することが大切です。材料選びと微調整が、お菓子にぴったりのトッピング用アイシングを作るための秘訣です。
作り方と混ぜ方のコツ
トッピング用アイシングの作り方は、とても簡単です。まず、清潔なボウルに粉砂糖を入れ、レモン果汁(または水、牛乳)を少しずつ加えながら、泡立て器やゴムベラで丁寧に混ぜ合わせます。ここで大切なのは、液体を一気に加えないこと。少しずつ加えて混ぜ、状態を確認しながら進めることで、失敗を防ぐことができます。理想的な固さは、スプーンからゆっくりと流れ落ちる程度の粘度です。シナモンロールにトッピングする場合は、少し固めの方が綺麗に仕上がります。もしアイシングが固すぎる場合は、液体を少量ずつ加えて調整し、逆に柔らかすぎる場合は、粉砂糖を少しずつ加えて混ぜて固さを調整します。混ぜる際は、ダマにならないよう、なめらかになるまで丁寧に混ぜることが重要です。この簡単な手順とコツをマスターすれば、誰でも手軽に美味しいトッピング用アイシングを作ることができます。
活用シーンと風味のバリエーション
ソフトなアイシングは、その滑らかなテクスチャと控えめな甘さで、様々なお菓子に使える万能な飾りつけです。最も一般的な使用例は、焼きたてのシナモンロールにたっぷりと塗ることです。スパイシーな生地と甘いアイシングが素晴らしいハーモニーを奏でます。また、マドレーヌやフィナンシェ、パウンドケーキなどの焼き菓子にかけることで、見た目を美しくするだけでなく、しっとりとした食感に変化を加えることができます。レモン果汁を使うと、柑橘系のさわやかな風味が広がり、すっきりとした後味になります。オレンジジュースやライムジュースで異なる柑橘系の風味を試したり、コーヒーや抹茶の粉末を少し加えて風味と色を変えたりすることも可能です。さらに、練乳を加えることで、よりリッチでクリーミーな甘さにすることもできます。いちごミルクドーナツや抹茶ミルクスコーンのように、様々な風味のお菓子との相性も抜群です。このように、アイシングは、使用する液体やフレーバーを変えるだけで、無限のバリエーションを楽しめる、非常に面白いデコレーション方法です。
アイシングを使った人気デコレーションレシピ集
アイシングは、お菓子作りのデコレーションの可能性を広げる魅力的な材料です。ここでは、特に人気のあるアイシングクッキーのレシピから、クッキー以外にもアイシングを応用できるお菓子のレシピまで、具体的なアイデアをご紹介します。手作りのお菓子を、アイシングで特別な一品に仕上げましょう。
【クッキー】イベントやギフトに最適なアイシングクッキー
手作りクッキーにアイシングでデコレーションすると、ひとつひとつがユニークでかわいらしく、カラフルに仕上がります。アイシングクッキーは、その華やかな見た目から、誕生日やクリスマス、バレンタイン、ハロウィーンなどのイベントはもちろん、大切な人への贈り物としても喜ばれます。ここでは、具体的なアイシングクッキーのレシピをいくつかご紹介します。
ハートのパステルアイシングクッキー
ハート型に抜いたクッキーに、淡いパステルカラーのアイシングでデコレーションすることで、可愛らしさが際立ちます。デコレーションする際は、まず硬めのアイシングでクッキーの輪郭を描き、その後、水を少し加えて柔らかくしたアイシングを内側に流し込んで全体を塗ると、ムラなくきれいに仕上がります。パステルカラーは、優しくロマンチックな雰囲気を演出し、プレゼントにも最適です。
メッセージ入りアイシングクッキー
普段は照れくさくて言えない感謝の気持ちや温かいメッセージを、アイシングでデコレーションしたクッキーに乗せて伝えてみませんか。甘い味わいと共に、心に響く贈り物になるでしょう。クッキーを焼き、アイシングを施して完全に乾燥させた後、細い口金の絞り袋やコルネを使って、名前や特別なメッセージを丁寧に書き込みます。誕生日や記念日のお祝い、日頃の感謝を伝えるサプライズとして、手書きのメッセージクッキーは、受け取った人を感動させるはずです。
レモン風味のアイシングクッキー
レモンを贅沢に使った、爽やかな香りが特徴のアイシングクッキーのレシピです。生地には、レモン果汁と細かくすりおろしたレモンの皮を混ぜ込み、焼き上げる前からレモンのフレッシュな香りが漂うように工夫しました。サクサクとした食感のクッキーに、レモン果汁を加えた甘酸っぱいアイシングを重ねることで、より一層爽やかで奥行きのあるテイストが楽しめます。見た目も涼しげなので、夏のティータイムや特別な日のデザートにぴったりです。
くまさんのアイシングクッキー
見ているだけで心が和む、キュートなくまの形をしたアイシングクッキーです。このレシピのポイントは、アイシングの色付けに食用色素ではなく、ココアパウダーを使用することです。ココアパウダーを使うことで、やさしいブラウンカラーのアイシングが手軽に作れるため、初心者の方でも安心です。白とココア色のアイシングを使い分ければ、バリエーション豊かな表情のくまさんクッキーを作ることができます。お子様と一緒に作るのもおすすめです。
ハロウィンアイシングクッキー
ハロウィンパーティーを盛り上げる、おばけ、カボチャ、コウモリなどをモチーフにした楽しいアイシングクッキーです。アイシングの色付けには、オレンジ色にはカボチャパウダーを、黒色にはブラックココアを使い、ハロウィンの雰囲気にぴったりの色合いと風味をプラスします。パーティーのテーブルを華やかに彩るのはもちろんのこと、ハロウィンのプチギフトとしても喜ばれること間違いなしです。
クリスマスを彩るアイシングクッキー
クリスマスツリーや星、雪の結晶といったクリスマスのモチーフをあしらったアイシングクッキーは、特別な日の食卓をより一層華やかに彩ります。基本のアイシングで飾り付けをした後、光り輝くアラザンや色とりどりのトッピングシュガーを散らすことで、さらに豪華で festive な雰囲気を演出できます。お子様と一緒に飾り付けを楽しむのも良いですし、クリスマスのちょっとした贈り物にするのも素敵です。可愛らしい形に型抜きしたクッキーに工夫を凝らしたデコレーションを施せば、オリジナルのデザインにすることもでき、おもてなしやプレゼントに最適です。
クリスマスアイシングクッキーの作り方(約20枚分)
このレシピで作れるアイシングクッキーは約20枚です。以下に、詳しい材料と作り方をご紹介します。
【材料(約20枚分)】
約20枚分のクリスマスアイシングクッキーを作るために必要な材料は以下の通りです。
-
薄力粉:150g
-
ベーキングパウダー:大さじ1/2
-
無塩バター(室温に戻しておく):90g
-
砂糖:60g
-
卵黄:1個分
-
バニラエッセンス:5滴
<アイシング>
-
卵白:20g
-
粉砂糖:100g
-
食用色素(緑、黄、その他必要に応じて):少々
-
水(分量外、アイシングの固さ調整用)
<仕上げのトッピング>
-
アラザン:適量
-
トッピングシュガー:適量
【手順】
1. 《準備》
最初に、オーブン用の天板にクッキングシートを敷いてください。次に、薄力粉とベーキングパウダーを混ぜ合わせてふるっておきます。バターは室温に戻して柔らかくしておきましょう。これらの準備を事前に済ませておくことで、後の作業がスムーズに進みます。
2. 【クッキー生地作り:バターと砂糖を混ぜ合わせる】
ボウルに柔らかくしたバターを入れ、滑らかになるまで丁寧に混ぜます。その後、砂糖を加え、全体が白っぽくなるまでしっかりと混ぜ合わせます。この工程でバターと砂糖を十分に混ぜ合わせることが、サクサクとした食感のクッキーを作るための重要なポイントです。
3. 【クッキー生地作り:卵黄と粉類を混ぜる】
白っぽくなったバターと砂糖の混合物に卵黄を加え、均一になるまで混ぜます。次に、バニラエッセンスを加えて混ぜ合わせ、風味を加えます。最後に、ふるっておいた薄力粉とベーキングパウダーを加え、粉っぽさがなくなるまで軽く混ぜ合わせます。混ぜすぎると生地が硬くなる原因になるので、粉が見えなくなったら手でひとまとめにしましょう。生地の硬さは、耳たぶくらいの柔らかさが目安です。
4. 【クッキー生地を冷やし、型抜きをする】
まとめた生地をラップで挟み、めん棒で3〜4mmの厚さに均等に伸ばします。伸ばした生地を冷蔵庫で約1時間冷やして固めます。冷やすことで、型抜きがしやすくなり、焼くときに形が崩れるのを防ぎます。冷蔵庫から生地を取り出すタイミングで、オーブンを170℃に予熱し始めてください。お好みのクリスマスの型(ツリー、星、雪の結晶など)で生地を抜き、クッキングシートを敷いた天板に並べます。クリスマスモチーフの型を使うことで、見た目も可愛らしいクッキーになります。
5. 【クッキーを焼き上げる】
170℃に予熱したオーブンで、型抜きしたクッキーを約15〜20分焼きます。焼き色を見ながら時間を調整し、焼き上がったら網などに乗せて冷まします。クッキーが完全に冷めてからアイシングをしないと、アイシングが溶けてしまうため、じっくりと冷ますことが大切です。
6. 【アイシング作り:卵白と粉砂糖を混ぜる】
清潔なボウルに卵白を入れ、軽く混ぜます。別のボウルに粉砂糖を入れ、少しずつ卵白を加えながら、滑らかになるまで混ぜ合わせます。アイシングの硬さは、デコレーションに合わせて調整するため、ここでは基本の硬さで作ります。
7. 【アイシングの色付けを行う】
作ったアイシングを3等分します。それぞれに食用色素(例えば緑、黄)を少量ずつ加えて混ぜ、好きな色を作ります。残りの1つは、白いアイシングとしてそのまま使います。クリスマスをイメージした色合いで、自由に色を付けてください。
8. 【コルネを作る】
長方形のクッキングシートを対角線でカットし、三角形を3つ作ります。それぞれの三角形の一番長い辺の中心を頂点にして、コルネの先端が細くなるように巻いていきます。上部を内側に折り込み、さらに折りたたんで固定し、計3つのコルネを作ります。これは、細かいデコレーションをするための重要な道具となります。
9. 【コルネにアイシングを詰め、調整する】
作ったコルネに、色付けしたアイシングを小さじ2杯ずつ入れ、上部をしっかりと折りたたんで閉じます。使用する際に、コルネの先を少しカットし、好みの太さでアイシングが出るように調整してください。残りのアイシングは、クッキーの「塗りつぶし」に使うので、少量の水(分量外:適量)を加えて少し柔らかくなるまで混ぜます。これで、縁取り用と塗りつぶし用のアイシングが準備できました。
10. 【クッキーの仕上げ:縁取りと塗りつぶし】
コルネに入れた少し固めのアイシングで、冷ましたクッキーの縁取りをします。縁取りが乾く前に、内側に柔らかくしたアイシングを流し込み、全体を均一に塗りつぶします。こうすることで、ムラのない美しいベースが出来上がります。表面が少し乾くまで待ちましょう。
11. 【クッキーの仕上げ:模様を描き、トッピングをする】
ベースのアイシングが少し乾いたら、別のアイシング(白など)や他の色を使って、雪の結晶や星、クリスマスツリーなどの模様を描き入れます。さらに、キラキラしたアラザンやカラフルなトッピングシュガーを散らすことで、より華やかな仕上がりになります。アラザンやトッピングシュガーを使うと、クリスマスらしい 雰囲気が高まり、特別な感じを演出できます。同じように、残りのクッキーも好きなように仕上げていき、完全に乾かせば完成です。
【その他の活用法】アイシングはクッキー以外にも使える!
アイシングはクッキー以外にも、様々なお菓子に使うことができます。いつものおやつにアイシングを施せば、特別なデザートに早変わり。風味のアクセントとしても有効です。ここでは、クッキー以外のアイシング活用レシピをご紹介します。
いちごみるくドーナツ
油で揚げずにオーブンで焼き上げる、もっちりとした食感が魅力の焼きドーナツです。イチゴジャムを混ぜ込んだ、可愛らしいピンク色の練乳アイシングでコーティングし、さらにドライイチゴパウダーを振りかければ、見た目も華やかでキュートなデザートの完成です。練乳を加えることで、アイシングはよりまろやかで濃厚な甘さになり、イチゴの風味もより豊かに感じられます。お子様のおやつやパーティーのデザートとしてはもちろん、春の季節感を取り入れたおもてなしにもぴったりです。
【材料(5個分)】
-
ホットケーキミックス:150g
-
絹豆腐:180g
-
白玉粉:50g
-
いちごジャム:大さじ2
-
サラダ油:適量
-
ドライいちごパウダー:適量
<☆アイシング>
-
練乳:大さじ2
-
粉砂糖:大さじ2
-
いちごジャム:大さじ2
【作り方】
1. まずは、ボウルに☆印の材料を全て入れ、泡だて器などで均一になるまで混ぜ合わせます。
2. 別のボウルに、絹ごし豆腐と白玉粉を入れ、ゴムベラなどで丁寧に混ぜます。ダマが残らないよう、なめらかになるまでしっかりと混ぜるのがポイントです。
※豆腐は水切りせずにそのまま使用します。
3. ホットケーキミックスといちごジャムを加え、生地が均一でなめらかになるまで混ぜ合わせます。ヘラについた生地を落とすように混ぜると良いでしょう。
4. 手にサラダ油を薄く塗ります。
5. 生地を約25等分にし、それぞれ丸めます。クッキングシートを敷いた天板に、丸めた生地を5個ずつ円形になるように並べます。170℃に予熱したオーブンで約15分焼き、焼きあがったら粗熱を取って冷まします。
6. 仕上げに、☆印のアイシングをかけ、お好みで乾燥いちごパウダーを振りかければ完成です。
まとめ
アイシングとは、粉糖をベースに、卵白や水分(レモンジュースなど)を混ぜ合わせて作る、お菓子のデコレーションに欠かせない甘い衣のことです。クッキーの装飾だけでなく、マフィン、カップケーキ、ドーナツ、スコーン、ケーキなど、多種多様なお菓子を彩る万能なデコレーション手法として広く知られています。特に、しっかりと固まる卵白入りのデコレーション用アイシングと、しっとりと仕上がる卵白なしのトッピング用アイシングの2種類を適切に使い分けることで、様々なお菓子を一層引き立てることが可能です。レモン汁やコンデンスミルク、ココアパウダーなどを材料に加えることで、甘酸っぱさやコク、ビターな風味など、デコレーションに新たな味覚の要素を添えることもできます。基本的なアイシングの作り方は難しいものではなく、初心者でも気軽に挑戦できるため、手作りのお菓子にアイシングで装飾を施すことで、見た目の華やかさが増し、より本格的で魅力的な仕上がりになるでしょう。ぜひ、この記事を参考にして、あなたのお菓子作りをアイシングでさらに豊かなものにしてください。
そもそもアイシングとは何でしょうか?
アイシングは、粉糖を主な材料とし、卵白や水、レモン汁などを混ぜ合わせて作られる、お菓子の装飾に用いられる甘い衣のことです。食用着色料で色を付けたり、レモン果汁や練乳を加えたりすることで、多彩な色合いや風味のデコレーションを楽しむことができます。乾燥して硬くなるタイプと、しっとりとした状態を保つタイプが存在します。
アイシングの正式名称と、その由来を教えてください。
アイシングの正式名称は「ロイヤルアイシング」と言われています。その起源は、14世紀から16世紀のルネサンス期におけるイギリスに遡るとされ、アイシングの輝きがまるで氷(アイス)のように見えることから、その名が付けられたとされています。
アメリカではアイシングはどのように呼ばれていますか?
アメリカ合衆国では、アイシングが乾燥して硬くなる様子から、英語で「霜」を意味する「frosting(フロスティング)」という名前で親しまれています。地域によって呼び方が異なる場合もありますが、使用目的は基本的に同じです。
アイシングはクッキー以外にどんなお菓子に使えますか?
アイシングは、クッキーの飾りつけはもちろん、マフィン、カップケーキ、ドーナツ、スコーン、ケーキ、シナモンロール、マドレーヌなど、多種多様な焼き菓子に用いられます。風味付けとして、レモン果汁やコンデンスミルクを加えるのもおすすめです。
卵白不使用のアイシングにはどんな特徴がありますか?
卵白を使わないアイシングは、卵白入りのものと比べて、乾いた後もソフトな状態を保つのが特徴です。そのため、表面をしっかり固めたいクッキーのデコレーションよりも、シナモンロールやマドレーヌなど、滑らかな食感やしっとりした風合いを生かしたいお菓子に向いています。