夏を代表する果物、桃。甘くてジューシーな桃は、見ているだけで幸せな気持ちになりますよね。でも、たくさん並んだ桃の中から、本当に美味しい一玉を選ぶのは至難の業。せっかく買うなら、絶対にハズしたくない!そんなあなたのために、おいしい桃の選び方を徹底解説します。このガイドを読めば、もう桃選びで失敗することはありません。甘い香りに包まれた、とっておきの一玉を見つけましょう!
桃の旬はいつ?美味しい時期を知ろう
桃が最も美味しい時期は、産地や品種によって多少異なりますが、一般的には6月から8月頃です。6月頃から早生の品種が出始め、7月から8月にかけて中生の品種、8月下旬から9月にかけて晩生の品種が登場します。時期によって異なる品種を楽しめるのも桃の魅力の一つです。令和5年産ももの都道府県別収穫量は、1位山梨県(33,400t、シェア約31%)、2位福島県(28,500t、約26%)、3位長野県(9,650t、約9%)、4位山形県(8,800t、約8%)、5位和歌山県(7,240t、約7%)です。全国収穫量は109,500t。 (出典: 農林水産省 作物統計調査(果樹)令和5年産確報)西日本では岡山県の桃が有名ですが、生産量では和歌山県の方が多いのが特徴です。旬の時期には、様々品種が一斉に出荷されるため、お店には色とりどりの桃が並びます。
美味しい桃を見分けるためのポイント
お店に並んでいる桃はどれも同じように見えますが、よく見ると色や形がそれぞれ違うことに気づくはずです。ここでは、見た目から美味しい桃を見分けるためのポイントをご紹介します。桃を選ぶ際に、ぜひ参考にしてみてください。一般的に、桃の糖度は12~13度程度が目安とされ、13度以上であれば甘くて美味しい桃と言えるでしょう。桃の味は収穫直前の天候に大きく左右されるため、「桃は当たり外れが多い」と言われることもあります。収穫前の10日間ほど晴天が続くと糖度が上がりやすくなりますが、雨が続くと甘味が乗りにくくなります。その他、色の濃さや産毛の多さなども判断基準になりますが、品種によって特徴が異なるため注意が必要です。
左右対称の美しい形
形が歪んでいる桃は、味にもばらつきがある可能性があります。桃の縫合線(割れ目)を中心に、左右対称でふっくらとした形のものを選びましょう。形がいびつなものは、生育過程で何らかの影響を受けた可能性があり、味が均一でないことがあります。また、縫合線が深いものより浅いものの方が、甘い桃である確率が高いと言われています。全体的に丸みを帯びた形が良いでしょう。
ハリと重量感をチェック
手に取った時に、果皮にピンとしたハリがあり、ずっしりとした重みを感じるものを選びましょう。品種によっては小ぶりでも甘みが凝縮されているものもありますが、一般的には、大きくてしっかりと重みのある桃の方が、丁寧に育てられていることが多いとされています。
甘い香りと果点の有無を確認
桃は熟してくると、箱や袋の上からでも甘く芳醇な香りが漂ってきます。購入する際には、香りを確かめることが大切です。また、果皮の色が濃い部分に、白い点々(果点)が見られるものは、甘みが強い傾向にあります。この果点は、実が熟して糖度が高まるにつれて、皮に微細な亀裂が入ることで生じます。果点が全体に広がっているほど、より甘みが期待できるでしょう。
軸周りの色を観察
桃は収穫後も追熟が進む果物であるため、完熟する2~3日前に収穫され、最適な熟度で店頭に並べられることが一般的です。軸(へた)の周辺の果皮の色をよく見てみましょう。もしその部分が黄緑色をしている場合は、まだ熟していない可能性があります。特に緑色が強く残っているものは、流通上の都合で早めに収穫されたものであるかもしれません。
桃の色で見分ける!品種別選び方のコツ
桃は、品種によって果皮の色づき方が異なります。一般的に、濃い赤色で鮮やかな桃がおいしいとされていますが、中には完熟してもあまり赤くならない品種も存在します。ここでは、桃の色ごとの代表的な品種と、それぞれの選び方のポイントをご紹介します。色が薄いからといってすぐに諦めず、品種ごとの特徴を理解することで、より美味しい桃を見つけられるはずです。
赤色の桃の選び方
鮮やかな赤色の桃は、見た目も美しく、比較的大きめのサイズが多いのが特徴です。お店でよく見かけるタイプの桃なので、色付き具合や重さを考慮して、丁寧に選びましょう。
白色の桃の選び方
白い果皮の桃は、主に袋をかけて栽培されています。赤色の桃とは異なり、未熟だから白いというわけではありません。全体的に青みが強くなければ、食べ頃と判断して良いでしょう。
黄色の桃(黄桃)の選び方
黄色い桃は、一般的に「黄桃」と呼ばれる品種です。果皮がピンク色を帯びているものもありますが、これは袋をかけずに育てられたものです。袋がけされた黄桃は濃厚な味わい、そうでないものはさっぱりとした味わいが楽しめます。
美味しい桃を選ぶ際の注意点
桃は非常に繊細な果物です。選ぶ際に強く押したり握ったりすると、そこから変色し、傷みの原因となります。お店で桃を選ぶ際は、丁寧に扱うように心がけましょう。
常温保存が基本
桃はデリケートで傷みやすい果物です。冷蔵庫での保存は避けがちですが、実はそれが良い方法とは言えません。購入後、2~3日以内に食べきる予定であれば、風通しの良い涼しい場所で常温保存するのがおすすめです。ただし、桃の種類や熟し具合によって最適な食べ頃は異なります。桃はお尻の部分から熟していくので、最後にヘタの部分を軽く触って柔らかさを確認しましょう。少し柔らかくなっていれば食べ頃です。桃は非常にデリケートなため、触ることで傷んでしまうことがあります。確認する際は最小限に留めましょう。
冷蔵庫で冷やす場合
冷蔵庫で冷やす場合は、食べる直前の2~3時間前に入れるのがベストです。長時間冷蔵庫に入れておくと、桃の甘みが損なわれることがあります。また、冷蔵保存は、果肉を柔らかくし甘みを増す「追熟」をストップさせてしまうため注意が必要です。
桃の美味しく食べる方法と皮のむき方
桃は、お尻の部分(ヘタの反対側)が最も糖度が高くなっています。甘さを均等に楽しむには、縦方向にくし形にカットするのがおすすめです。桃農家が推奨する最高の食べ方は、「収穫したばかりの新鮮な桃を水で洗い、皮ごとまるかじりする」というものです。果汁が滴り落ちるほどジューシーな桃の場合、食べる場所には注意が必要ですが、皮と果肉の間が最も美味しい部分なので、農家の方は皮ごと食べるそうです。産毛はしっかりと洗い落とす必要があるので、水で丁寧に洗い、清潔な布巾で優しく拭き取ってからいただきましょう。
柔らかい桃の皮のむき方
柔らかい桃の皮をむく際は、種を避けてくし形にカットし、その後で皮をむくとスムーズに作業できます。完熟した桃の場合、手で皮をむけることもありますが、一般的には包丁を使用します。
硬めの桃の皮をスムーズに剥くには
果肉が硬い桃の場合、最初に桃のくぼみに沿ってナイフでぐるりと一周、種に当たるまで切り込みを入れます。次に、両手で桃を優しく持ち、ひねるように回します。桃に無理な力が加わらないよう、慎重に回すのがポイントです。これで比較的容易に二つに分けることができます。もしうまくひねれない場合は、柔らかい桃と同様にくし形にカットする方法を試してください。種はスプーンなどで丁寧に取り除き、皮を剥いてからくし切りにします。
桃の美しい色を保つ秘訣
桃を切った際、果肉が時間と共に茶色く変わってしまうのは、桃に含まれるポリフェノールが空気と反応し、酸化することが原因です。この変色を防ぐためには、「塩水」「レモン水」「砂糖水」のいずれかに浸すのが効果的です。変色を抑えられるのはおよそ1~2時間程度なので、なるべく早く食べるようにしましょう。もし皮を剥いた時点で変色が見られる場合は、傷んでいる可能性も考慮してください。桃は非常にデリケートな果物で、軽く押さえただけでも変色することがあります。
塩水で変色を防止
塩水を使用する場合は、水200mlに対し、小さじ1/5程度の塩を溶かします。桃を浸す時間は5分を目安にしてください。
レモン水でフレッシュに
レモン水を使う場合は、水200mlに対して大さじ2杯のレモン汁(またはレモンの薄切り数枚)を加えます。こちらも5分程度浸すのがおすすめです。
砂糖水に浸す
糖蜜を作る際は、水200mlに対し、大さじ1杯の砂糖を溶かし込みます。桃を浸す時間は、およそ5分を目安にしてください。
まとめ
桃はその美味しさとは裏腹に、品質にばらつきが出やすい果物として知られています。しかし、いくつかのポイントを把握しておけば、美味しい桃を簡単に見分けることが可能です。加えて、品種ごとの旬の時期や色の特徴、適切な保存方法、そして美味しく味わうための下処理方法を理解しておくと、一年を通して美味しい桃を選ぶことができるようになります。今回ご紹介した方法を参考に、旬の桃を存分にお楽しみください。
美味しい桃の見分け方
桃を選ぶ際には、まず形が左右対称で丸みがあり、肌に張りがあって重みを感じるものを選びましょう。熟した桃は甘い香りを放ち、表面の色の濃い部分に白い斑点(果点)が見られることが多いです。また、軸の周りが緑色ではなく、全体的に色づいているものは食べ頃のサインです。桃の甘さの目安としては、糖度が12~13度程度で、13度を超えると特に甘くて美味しい桃とされています。
桃の旬の時期
桃の旬は、栽培地や品種によって時期が異なりますが、一般的には6月から8月頃がピークとなります。6月頃から出回る早生品種から、7〜8月頃に出回る中生品種、そして8月下旬〜9月頃に出回る晩生品種まで、時期によって様々な種類の桃を楽しむことができます。主な産地としては山梨県と福島県が挙げられ、この2県で国内生産量の約5割を占めています。
桃を美味しく保つ秘訣は?
桃はデリケートな果物ですが、冷蔵庫での長期保存は風味を損ねる原因となります。購入後すぐに召し上がる場合は、風通しの良い涼しい場所での常温保存がおすすめです。数日後に食べる場合は冷蔵も可能ですが、味わいを最大限に楽しむためには、食べる直前に2~3時間ほど冷やすのが理想的です。桃はお尻から熟していくので、お尻を優しく触って柔らかければ食べ頃です。
色の薄い桃でも美味しい?
必ずしも赤い桃だけが美味しいわけではありません。桃には、赤、白、黄色など、さまざまな品種が存在し、それぞれ独特の風味を持っています。例えば、白い桃は「袋がけ栽培」されることが多く、全体的に青みが抜けたら食べ頃のサインです。黄色の桃も栽培方法によって味が変化します。それぞれの品種の特徴を知ることで、色にとらわれず美味しい桃を見極めることができます。
桃の表面にある白い点は?
桃の皮に見られる白い点(果点)は、甘さの証拠と言われています。特に、色が濃い部分に現れる白い点は、甘くて美味しい桃である可能性を示唆しています。これは、桃が成熟して糖度が増すと、皮に微細なひび割れが生じるためにできる現象です。
カットした桃が変色するのを防ぐには?
桃を切った際に変色するのは、桃に含まれるポリフェノールが空気と反応し酸化するためです。変色を防ぐには、カットした桃を塩水(水200mlに塩小さじ1/5)、レモン水(水200mlにレモン汁大さじ2)、または砂糖水(水200mlに砂糖大さじ1)に約5分間浸すと効果的です。ただし、効果は一時的なので、できるだけ早く食べるようにしましょう。
桃の皮をむく際、果肉の柔らかさによって適した方法は変わりますか?
はい、桃の熟度によって皮のむき方は工夫が必要です。果肉が柔らかい完熟した桃は、手でも皮をむける場合がありますが、種を避けて放射状にカットしてからむくと、より綺麗にむけます。硬めの桃の場合は、まず桃の溝に沿ってナイフで種に当たるまで切り込みを入れ、両手でそっとひねるように回すと、二つに分けやすくなります。種を取り除いた後、皮をむき、食べやすい大きさにカットするのがおすすめです。桃は傷つきやすいので、力を入れすぎないように丁寧に扱いましょう。













