バターミルクとは?風味・使い方からスキムミルクとの違い、代用方法まで徹底解説!
バターミルクをご存知でしょうか?アメリカやインドなどの国々ではよく使われる乳製品ですが、日本ではまだ馴染みが薄いかもしれません。バターを作る過程で生まれる、ほんのり酸味のある発酵乳であるバターミルク。この記事では、バターミルクの基本的な情報から、種類、独特の風味、スキムミルクとの違い、栄養と健康への影響、入手方法、代用方法、具体的な使い方まで、バターミルクの魅力を余すところなく解説します。

バターミルクとは?特徴と種類

バターミルクは、発酵バターを作る過程で生まれるもので、見た目は牛乳に似ています。海外では発酵バターが一般的なので、バターミルクもよく使われています。昔ながらのバターミルクに加えて、最近ではいくつかの種類があります。例えば、牛乳に乳酸菌を加えて発酵させた「培養バターミルク」は、需要が増えています。また、家庭で手軽に作れる「酸性バターミルク」もあり、これは牛乳にレモン汁などの酸を加えて作ります。このように、バターミルクは作り方や使い方によって様々な種類があり、それぞれが料理やお菓子に独自の風味を加えます。

バターミルクの独特な風味

発酵バターから作られるバターミルクは、さわやかな酸味と、バターの豊かな風味が特徴です。しかし、日本では発酵させないバターが主流なので、国産のバターミルクは酸味が少なく、バターの香りが少しする程度の、あっさりとした味わいの低脂肪牛乳のようなものが多いです。

スキムミルクとの違い

バターミルクとスキムミルクはどちらも乳製品ですが、作り方と成分が大きく異なります。スキムミルクは、牛乳からほとんどの脂肪分を取り除き、乾燥させて粉末状にしたものです。スキムミルクは牛乳から脂肪分を分離したものであるのに対し、バターミルクは発酵バター製造時に生じる発酵乳である点が大きく異なります。日本ではバターミルクよりもスキムミルクの方がよく知られており、スーパーなどでも手に入りやすいです。スキムミルクは保存性に優れ栄養価も高いことから、日本で広く利用されている乳製品です。

バターミルクの栄養と健康への影響

バターミルクは、見た目は牛乳と似ていますが、その栄養価は高く、私たちの健康に様々な良い影響をもたらします。ここでは、バターミルクに含まれる主な栄養成分と、それらが身体に与える具体的な健康効果について詳しく解説します。

タンパク質の宝庫

バターミルクは牛乳と同様に、五大栄養素の一つであるタンパク質が豊富に含まれています。タンパク質は、体内で生成できない必須アミノ酸に分解され、細胞の生成に深く関わります。そのため、筋肉や皮膚、髪などの体の組織を健康に保つ効果が期待できます。さらに、タンパク質の摂取は代謝を活発にし、血行を促進するため、アンチエイジング効果も期待できるでしょう。美容や健康に関心のある方にとって、バターミルクは理想的な食品と言えます。良質なタンパク質を手軽に摂取できるバターミルクを、毎日の食生活に積極的に取り入れてみましょう。

カルシウムで丈夫な骨を

バターミルクは豊富なカルシウムを含んでおり、丈夫な骨や歯を作るのに役立つため、特に成長期のお子様におすすめです。カルシウムは骨や歯の健康を維持するだけでなく、骨粗しょう症の予防にも効果があると言われています。また、神経伝達や筋肉の収縮にも不可欠であり、精神安定にも貢献します。バターミルクは牛乳に比べて脂肪分が少ないため、消化吸収が良いのが特徴です。カルシウム不足が気になる方は、料理や飲み物に取り入れることで、より効率的にカルシウムを摂取できます。

カリウムでむくみ対策

バターミルクに含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムと結合し、水分と共に体外へ排出する働きがあります。この働きにより、むくみの解消が期待できます。現代の食生活は塩分過多になりがちですが、カリウムは塩分に含まれるナトリウムの過剰摂取による高血圧の予防や改善にも役立つとされています。また、心血管系の健康維持にも重要な役割を果たします。バターミルクからカリウムを摂取することで、日々の健康管理に役立てることができます。

ビタミンB12

バターミルクには、様々なビタミンB群が含まれていますが、特にビタミンB12が豊富です。ビタミンB12は、体内で多様な良い影響をもたらします。特に、赤血球の生成を助けたり、神経細胞の正常な機能を維持したりする働きがあるため、貧血や肩こり、腰痛の予防に役立つと考えられています。その他にも、体内時計の調整に関わり睡眠を促したり、眼精疲労の回復を助けたり、視力低下を防ぐといった効果も報告されています。日々の疲れを感じやすい方や、ストレスが多い環境で働く方にとって、ビタミンB12は積極的に摂取したい重要な栄養素の一つと言えるでしょう。

バターミルクの入手方法と販売店

日本では、まだ広く普及しているとは言えないバターミルクは、一般的なスーパーマーケットなどで簡単に見つけることは難しいかもしれません。しかし、特定の場所や方法を探せば、購入することが可能です。バターミルクは、主に業務用として流通していることが多いため、一般の小売店での取り扱いは限られています。しかし、一部の輸入食品を専門に扱っているスーパーマーケットや、製菓材料の専門店では、粉末状に加工されたバターミルクが販売されていることがあります。これらの店舗では、特定のメーカーから仕入れている場合もあるため、直接販売状況を確認してみるのも良いでしょう。また、業務用として販売されていることが多いことから、大量に購入したい場合は、専門の卸売業者に問い合わせてみるのも有効な方法です。

バターミルクは通販でも購入可能

日本国内でバターミルクを見つけるのが難しい場合でも、インターネット通販を利用すれば、手軽に購入することができます。オンラインショップでは、様々なブランドや形態(液体、粉末)のバターミルクが販売されており、自宅にいながら世界中のバターミルクを取り寄せることが可能です。特に、海外のレシピを忠実に再現したい場合や、特定の製菓材料として使用したい場合には、通販サイトの利用が非常に便利です。液状のバターミルクは料理に使いやすく、国産のものは酸味が少ない傾向があります。一方、酸味のある本場の風味を求める場合は、粉末状に加工された輸入品がおすすめです。使用頻度や求める風味、料理の種類などを考慮して、最適なバターミルクを選びましょう。

バターミルクの代用品は?

風味豊かで栄養価も高いバターミルクですが、日本ではまだ手に入りにくい場合があります。そのような場合でも、身近な材料を使って、バターミルクに近い風味や特性を再現できる代用品を簡単に作ることができます。ここでは、バターミルクの代用品と、その作り方について詳しくご紹介します。

スキムミルク

バターミルクの代用品としてよく用いられるのが、スキムミルクです。用途や調理法が似ているため、互いに代用しやすいのが特徴です。例えば、パンケーキや焼き菓子、フライドチキンなどを作る際に、バターミルクの代わりにスキムミルクを使用することで、同じようにしっとりとした食感やソフトな口当たりを実現できます。ただし、スキムミルクはバターミルクと比較して脂肪分が少ないため、バターミルクならではの芳醇な風味やコクがやや劣る場合があります。コクをプラスしたい場合は、少量の溶かしバターや植物油を加えて、風味を調整すると良いでしょう。

牛乳と酸性の液体(自家製バターミルクの簡単な作り方)

本場のような酸味のあるバターミルクを使いたい場合は、牛乳と酸味のある液体を混ぜるだけで、手軽に自家製バターミルクを作ることが可能です。一般的なのは、プレーンヨーグルトと牛乳を6:1の割合で混ぜ合わせる方法です。低脂肪タイプのヨーグルトや牛乳を使用すると、バターミルクのさっぱりとした風味がより際立ちます。また、牛乳200mlに対してレモン汁または酢を大さじ1杯加え、10分ほど置いて軽く混ぜ合わせるだけでも、バターミルクのような酸味ととろみが生まれます。この代用品をパンケーキやマフィンの生地に使うと、ふっくらとした食感と、しっとりとした仕上がりになり、本来のバターミルクに近い効果が期待できます。

バターミルク専用発酵菌を使った本格自家製バターミルク

より本格的な自家製バターミルクに挑戦したい場合は、バターミルク専用の発酵菌を使用する方法があります。材料と手順は以下の通りです。

【材料】
・バターミルク専用発酵菌:1袋
・牛乳:1リットル

【手順】
①煮沸消毒した瓶にバターミルク専用の発酵菌を入れる
②牛乳を人肌程度(約30〜40℃)に温めて瓶に注ぐ
③2~3日常温で保存する

バターミルクは常温で発酵させるため、雑菌の繁殖を防ぐために、密閉できる瓶などを使い、必ず煮沸消毒を行ってください。完成した自家製バターミルクは、独特のとろみがあり、穏やかな酸味とまろやかな風味が特徴で、より本物のバターミルクに近い味わいを楽しめます。

バターミルクの使い方・活用方法

バターミルクを日々の食生活にどのように取り入れたら良いか、迷っている方もいるかもしれません。ここでは、バターミルクの様々な使い方や活用方法をご紹介します。その独特の風味と特性を活かすことで、様々な料理や製菓に奥深さとコクを加えることができます。

そのまま飲んでもOK

自家製バターミルク代用品を含め、牛乳のようにそのまま飲めます。特に海外製で酸味のあるバターミルクは、ヨーグルトドリンクのように爽やかで豊かな風味が楽しめます。日本製バターミルクやスキムミルクを使った代用品は、風味が穏やかなため、物足りなく感じるかもしれません。その際は、コーヒーに混ぜてカフェオレにしたり、砂糖や蜂蜜で甘みを足したり、シナモンなどのスパイスを加えてみましょう。スムージーのベースにも最適です。

お菓子・料理の風味UPにも使える

バターミルクを以下のようなお菓子や料理に加えると、特有の成分が風味を向上させ、食感も改善します。パン、パンケーキ、ビスケット、マフィン、スコーンなどの焼き菓子に牛乳の代わりにバターミルクを使うと、酸が重曹やベーキングパウダーと反応し、生地がふっくらと柔らかく、しっとりと仕上がります。バターミルクならではの風味とコクも加わり、より美味しくなります。アイスクリームに加えることで、なめらかな口当たりと奥深い味わいを楽しめます。スープ、シチュー、マッシュポテトなどの煮込み料理や付け合わせに使うと、乳製品のコクを加えつつ、さっぱりとした後味になります。フライドチキンなどの肉の下処理として漬け込み液に使うと、酸が肉の繊維を分解し、臭みを抑え、柔らかくする効果も期待できます。バターミルクは様々な料理の質を高める万能な食材です。

まとめ

バターミルクは、発酵バター製造時に生まれる副産物で、爽やかな酸味とバターの風味が特徴の乳製品です。海外では一般的ですが、日本ではスキムミルクほど普及していません。独特の風味はパンケーキ、焼き菓子、フライドチキンなど、様々な料理に深みを与えます。タンパク質、カルシウム、カリウム、ビタミンB12など栄養も豊富で、健康や美容にも良い影響が期待できます。日本では入手経路が限られますが、専門店やネット通販で購入可能です。国産と輸入で酸味や形状に違いがあります。スキムミルクや牛乳に酸性の液体を加える、または専用の発酵菌を使うことで、家庭でも簡単に代用品を作れます。そのまま飲んだり、お菓子や料理の風味付け、食感向上に活用できます。バターミルクを取り入れることで、食卓に新しい風味と可能性が広がります。ぜひバターミルクの魅力を体験してみてください。


バターミルクに関するよくある質問

バターミルクと牛乳はどのように違いますか?

バターミルクは、発酵バターを作る過程でできる副産物で、乳脂肪分が少なく、爽やかな酸味とバターの風味が特徴です。一方、牛乳は生乳を殺菌したもので、乳脂肪分を含み、酸味はありません。バターミルクは牛乳よりもタンパク質が多く、脂質が少ない傾向があります。発酵という工程を経るため、牛乳とは違う独特の風味と酸味が生まれます。

バターミルクはどこで手に入れることができますか?

国内では、通常の食料品店ではあまり目にすることが少ないかもしれません。主に、輸入食品を扱うお店や、お菓子作りの材料を専門とするお店、またはオンラインショップで購入する方法があります。オンラインでは、液体の国産品(穏やかな酸味)や粉末状の輸入品(しっかりとした酸味)など、様々なタイプのものが販売されています。

バターミルクの代わりになるものはありますか?

はい、いくつか代用できるものがあります。一番簡単なのは脱脂粉乳を使う方法です。または、牛乳にレモン汁やお酢、もしくは無糖ヨーグルトを混ぜて、手軽な自家製バターミルクを作ることも可能です。さらに、バターミルクを作るための専用の乳酸菌と牛乳を使って、より本格的な自家製バターミルクを作る方法もあります。

バターミルクはどのような料理に活用できますか?

バターミルクは、パンケーキやワッフル、マフィン、スコーンなどの焼き菓子に加えることで、生地がしっとりとしてソフトな仕上がりになります。また、フライドチキンのマリネ液として使うと、鶏肉が柔らかくなり、風味も豊かになります。その他、スープやシチューにコクを加えるため、マッシュポテトやアイスクリームなどにも使用できます。ドレッシングやスムージーの材料としても活用可能です。そのまま飲んだり、コーヒーに加えて楽しむのも良いでしょう。

バターミルクには栄養面でどのような利点がありますか?

はい、バターミルクは栄養豊富な乳製品です。通常の牛乳に比べて乳脂肪分が少なく、高タンパク質でカルシウムを豊富に含んでいます。さらに、むくみ対策に役立つカリウムや、貧血予防や神経機能の維持に重要なビタミンB12も多く含まれています。発酵の過程で生まれる乳酸菌は、腸内環境を整える効果も期待でき、低カロリーで健康を意識している方にもおすすめできる乳製品です。


バターミルク