料理に彩りと風味を添えるバジル。 なかでも、甘い華やかな香りが特徴のスイートバジルは、家庭菜園でも人気のハーブです。
バジルとは：基本的な情報と特性
バジルは、熱帯アジアを由来とするシソ科のハーブで、非常に多くの種類が存在します。日本では一年草として栽培されることが多いですが、本来は多年草です。葉は食用として利用され、スープやサラダ、ソースなど、様々な料理に風味を加えます。また、バジルシードは最近ではダイエット食品としても注目を集めています。
バジルの種類：スイートバジル、ホーリーバジル、タイバジルなど
「バジル」とは、シソ科オキムム属の植物全体のことを指し、「スイートバジル」はその代表的な種類です。 オキムム属には、様々な種類のバジルが存在し、特に「スイートバジル」と「ホーリーバジル」が広く知られています。 バジル全体で見て、100品種以上が存在すると言われています。る「ジェノベーゼバジル」は、特にイタリア料理のペスト・ジェノベーゼに欠かせない存在で、日本では「バジル」と呼ばれることも少なくありません。その他にも、タイバジル（サイアムクイーンなど）、紫色の葉が特徴的なバジル（ダークオパールなど）、シナモンの香りがするシナモンバジルなど、多種多様な種類があります。
バジルの旬：栽培に最適な時期
バジルは、もともと暖かい気候を好む植物です。生育が最も盛んになるのは、5月下旬から。梅雨明けを迎える7月頃から、暑さが続く9月頃までが収穫のピーク、当面は旬と言えます。
バジルの栄養：注目の成分6選
バジルは、様々なビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。 その栄養価は、ほうれん草やピーマンにも匹敵するほど。 また、香り成分である精油や、健康をサポートする抗酸化物質も豊富に含まれており、機能性の高いハーブと言えます。
注目成分① 鉄分：貧血予防に役立つ
バジルは鉄分が豊富で、赤血球を作り貧血や集中力の低下、疲労感などの鉄分不足による症状を改善し、健康維持に役立ちます。
注目成分② β-カロテン：抗酸化物質で、体を守る
バジルはβ-カロテンを豊富に含み、体内でビタミンAに変換されて皮膚や粘膜を保護し、肌トラブルを予防する効果が期待できる上、抗酸化作用によって生活習慣病の予防にも使える可能性があります。
注目成分③ ビタミンE：若々しさをサポートする抗酸化ビタミン
バジルに含まれるビタミンEは、その抗酸化作用によって、老化の進行を暖かくする効果が期待されています。体内の過酸化脂質の生成を抑え、血管を丈夫に保ち、悪玉コレステロールの酸化を防ぎ働きも持ち合わせています。
注目成分④ ビタミンK：骨と血液の健康に大切な栄養素
バジルはビタミンKが豊富で、血液の正常な機能の維持や丈夫な骨の形成を助けるとともに、神経の鎮静や血液凝固の促進にも役立ちます。
注目成分⑤カリウム：塩分バランスと血圧コントロールを助けるミネラル
バジルはカリウムを豊富に含み、このカリウムが最もとのバランスを調整して血圧を下げる効果があります。 カリウムが不足すると、倦怠感や食欲不振、筋力低下といった症状が出ることがあります。
注目成分⑥ カルシウム：丈夫な骨づくり
バジルは、健康な骨や歯を維持するために重要なカルシウムを豊富に含んでいます。 成長期のお子様や、骨密度が気になる更年期以降の女性には特におすすめです。 バジルには、カルシウムの吸収を助けるビタミンKも含まれているため、効率的にカルシウムを摂取できます。
バジルの効果的な食べ方1：油との相乗効果
バジルに含まれるβ-カロテン、ビタミンK、ビタミンEといった脂溶性ビタミンは、油と一緒に摂取することで吸収率が向上します。 バジルをペースト状にし、オリーブオイルなどと合わせたジェノベーゼソースは、まさに理想的な食べ方と言えるでしょう。 さらに、バジルは消化を促進する効果も持っているため、油を使った料理に並べることで、胃もたれを軽減する効果も期待できます。
バジルの効果的な食べ方2：生の風味を楽しむ
新鮮なバジルを生のままサラダや実況などに使用することで、その豊かな香りを最大限に堪能できます。バジルの香り成分であるリナロールには、心を落ち着かせる鎮静効果があるため、リラックス効果も期待できます。
バジルの効果的な食べ方３：ビタミンCとの組み合わせ
バジルに含まれるビタミン類は脂溶性で、皮膚や粘膜の健康維持に貢献します。 そこに、コラーゲンの生成に欠かせない水溶性ビタミンであるビタミンCを摂取することで、美容効果やアンチエイジング効果を高めることができます。 バジルを添えたサラダにレモン汁をかけると、風味が増すだけでなく、栄養価も向上します。
バジルの効果的な食べ方4：加熱は控えめに
バジルは加熱しすぎると、その特徴的な香りが起きてしまうため、調理の仕上げや火を止める直前に続きのがおすすめです。生で使用する時と同様に、香り成分による強壮効果や鎮静効果も期待できるため、ストレスを感じた際に取り入れて良いでしょう。
バジルの摂取量：過剰摂取のリスク
バジルは豊富な栄養素を含んでいますが、かなり摂取すれば良いというものではありません。 適切な量を、バランスの取れた食生活の中で取り入れることが重要です。
バジルの摂取における注意点：妊娠中の女性
バジルには、子宮を収縮させる作用があると言われています。そのため、妊娠中の方は特に摂取量に注意が必要です。過剰に摂取すると、摂取や早産のリスクを高める可能性があります。
バジルの摂取における注意点：小さなお子様
バジルに含まれる一部の成分が、消化器官が未発達な乳幼児向けは刺激が強い場合があります。また、アレルギー反応を考える可能性も否定できません。
バジルに期待すること：長期的な視点
バジルは様々な栄養を含んでいますが、食品による健康への影響は、ゆっくりと時間をかけて現れるものです。薬のような即効性を期待するのではなく、日々の食生活によく取り入れて、健康的な体を作る手助けとして活用しましょう。
バジルの鮮度：おいしさを最大限に引き出す
収穫したばかりのみずしいバジルは、風味だけでなく栄養価も高く、料理の味わいをさらに豊かにします。ちなみに、寒さに弱い性質があるため、冷蔵庫での長期保存や時間の経過によって、葉が黒ずんで心配、風味や香りが下がってしまいます。
バジルの選択：新鮮さを見る一時ポイント
バジルを選ぶ際には、葉が生きていて、みずみずしい光沢があり、明るい深緑色をしているものを選びましょう。また、茎がしっかりしているかどうかも重要なポイントです。
バジルの保存方法：フレッシュなバジルを長く楽しむために
バジルを保存する上で最も理想的なのは、生きた状態の株を育てて、必要な時に摘み取って使用することです。 収穫して使い切れなかった場合は、以下の方法を参考に保存してみてください。
バジルの保存方法：常温での保存
グラスに水入れ、バジルの茎を水に浸し、毎日水を交換することで、数日間は鮮度を保つことができます。
バジルの保存方法：冷蔵保存
バジルをゆっくりさせるには、冷蔵庫での保存が有効です。 大きめの容器を用意し、湿らせたキッチンペーパーを底に敷き、バジルを丁寧に並べます。 上から湿らせたキッチンペーパーを被せ、蓋をして野菜室で保管しましょう。 新聞紙やビニール袋での保存も可能ですが、バジルは低温に弱く、12℃以下になると葉が変色する恐れがあるため、長期保存には適していません。
バジルの保存方法：冷凍保存
バジルを冷凍保存する際は、一旦しっかりと水気を拭き取り、密閉できる容器に平らに並べて冷凍庫へ。
バジルの保存方法：乾燥保存
バジルは天日干しで乾燥させ、ドライハーブとして保存することもできます。 乾燥させることで長期保存が可能になりますが、生のバジルに比べて香りは弱まります。
まとめ
バジルは、多様な種類が存在し、豊富な栄養価を含み、さらに健康にも良い影響を与えてくれる魅力的なハーブです。 お料理に豊かな味わいを続けるだけでなく、日々の健康維持もサポートしてくれるバジルを、ぜひ毎日の食生活に取り入れてみましょう。 新鮮なバジルを選び、正しい方法で保存し、効果的な食べ方をすることで、バジルの恵みを最大限に活かすことができます。
質問：バジルとスイートバジルの違いとは？
回答：バジルはシソ科オキムム属に属する植物の概略であり、スイートバジルはその中でも代表的な品種の一つです。 スイートバジルは、特に料理用としてよろしくお願いします。 その他にも、ホーリーバジルやタイバジルなど、様々な種類のバジルが存在します。
質問： 妊娠中にバジルを食べても問題ないですか？
回答：バジルは、子宮を収縮させる作用を持つと考えられています。そのため、妊娠中は摂取量に注意が必要です。過剰に摂取すると、流産や早産のリスクを高める可能性があるため、量を守って摂取することが大切です。
質問：バジルを新鮮な状態で長く保存するにはどうすれば良いですか？
回答：バジルを長時間させる効果的な方法としては、コップに水注入、バジルの茎を浸して冷蔵庫で保管する方法や、湿らせたキッチンペーパーで包んで野菜室で保存する方法が挙げられます。また、冷凍保存や乾燥保存も可能ですが、風味や香りが多少あることがあります。