【皮ごと食べられる!】 いちじく品種図鑑:選び方から簡単レシピまで
古くから健康や長寿を願って食されてきた果物とも言われるいちじく。(参考: 桃源郷・桃太郎はなぜ<桃>なのか?魅惑の果実<桃>のヒミツ(アキュアラウンジ), URL: https://www.acure-fun.net/lounge/products/entry77.html, 不明)。ねっとりとした甘さとプチプチした食感が魅力ですが、「皮を剥くのが面倒…」と感じる方もいるのでは? 実は最近、皮ごと食べられる品種が増えているんです! 今回は、皮まで美味しいいちじくの品種を徹底解説。選び方のポイントや、皮ごと調理できる簡単レシピもご紹介します。今まで皮を剥いていたあなたも、きっと新しいいちじくの魅力に気づけるはず!

いちじくは皮ごと食べられる?

いちじくといえば、果肉を味わうために皮をむいて食べるのが一般的かもしれません。しかし、実は皮にも栄養があり、そのまま食べても美味しい果物なのです。特に、皮が薄くてやわらかい種類のいちじくは、海外では皮ごと生食されることも珍しくありません。近年では、日本でも品種改良が進み、皮ごと美味しく食べられるいちじくが登場しています。

皮ごと食べられるいちじくの種類

皮ごと食べるのにおすすめのいちじくには、「キング」や「とよみつひめ」といった品種があります。「キング」は、さっぱりとした甘さが特徴の緑色のいちじくで、フレッシュな味わいです。「とよみつひめ」は、福岡県で生まれた品種で、濃厚な甘みが特徴です。また、乾燥いちじくも、基本的に皮ごと乾燥させているため、手軽に皮の風味を味わうことができます。

いちじくの栄養と効能

いちじくは、栄養価が非常に高い果物です。タンパク質分解酵素のフィシン、食物繊維のペクチン、ミネラルのカルシウムや鉄分、そして抗酸化作用を持つポリフェノールなどが豊富に含まれています。特に、いちじくの赤い色素であるアントシアニンは、ポリフェノールの一種であり、抗酸化作用を持つ成分として知られています。皮ごと食べることで、これらの栄養成分を余すことなく摂取することができます。

いちじくの白い液体の正体と注意点

いちじくを切った際に出てくる白い液体は、フィシンというタンパク質分解酵素です。フィシンにはタンパク質を分解する性質があり、肉類を柔らかくしたり、消化を助けたりすると言われています。一方で、この成分に過敏な方やアレルギー体質の方は、口の周りや粘膜にかゆみや刺激を感じることがあります。少量から試すか、異常を感じた場合は摂取を中止し、必要に応じて医師に相談してください。

美味しいいちじくを見つけるコツ

いちじくの美味しさを見極めるには、その香りと外観に注目しましょう。十分に熟したいちじくは、芳醇な甘い香りを放ちます。また、お尻の部分にわずかな亀裂が入っているか、軽く裂けている状態が、完熟のサインです。これらのポイントを参考に、最高のいちじくを選んでください。

いちじくの洗い方と準備

いちじくの表面には繊細な毛が存在するため、気になる方は塩を使って丁寧に洗いましょう。塩を少量ふりかけ、やさしく表面をなでるように洗うことで、ざらつきを軽減できます。十分に熟したいちじくは皮が薄く柔らかいため、そのまま美味しく食べられます。

いちじくの皮むきと保存方法

いちじくの皮を剥く際は、ヘタ側から剥くのが一般的です。手で直接剥く方法と、ナイフで放射状にカットしてから剥く方法があります。いちじくはデリケートで傷みやすいので、冷蔵保存が適しています。傷がないか確認し、一つずつ丁寧にキッチンペーパーで包み、保存容器に入れて冷蔵庫で保管します。長期保存には冷凍も可能です。同様に一つずつ包んで冷凍保存袋に入れ、冷凍庫で保存してください。

いちじくのアレンジレシピ

いちじくはそのまま食べるのも美味しいですが、様々な料理に活用できます。ここでは、皮ごと食べられる品種を使った、おすすめのレシピをご紹介します。

イチジクとチーズのハーモニー

新鮮ないちじくをまるごと、皮も一緒に味わえる贅沢なデザート。とろけるクリームチーズとの組み合わせは絶妙です。お好みでナッツやフレッシュハーブを添えて、自分だけのオリジナルレシピを試してみてはいかがでしょう。

いちじくと生ハムの華麗なブルスケッタ

甘いいちじくと塩気のある生ハムが見事に調和したブルスケッタは、前菜として、またワインのお供にも最適です。その洗練された見た目は、パーティーシーンにも華を添えてくれるでしょう。

芳醇ないちじくのワイン煮

赤ワインでじっくり煮込んだいちじくのコンポートは、皮ごと煮ることで、より豊かな香りが引き立ちます。ヨーグルトと一緒にいただけば、上品なデザートとして楽しめます。

香ばしい焼きイチジクとりんご

トースターで手軽に作れる焼きイチジクは、りんごやラムレーズン、シナモンとの相性が抜群です。温かい焼きイチジクに冷たいバニラアイスを添えれば、至福の味わいに。焼くことで、いちじくの美しい形を保つことができます。

多様な品種:好みのいちじくを見つけよう

いちじくは多種多様な品種が存在し、それぞれが独自の風味と食感を持っています。代表的な品種としては、桝井ドーフィンをはじめ、カドタ、コナドリア、コハク、サルタン、セレスト、ドリーミースイート、ネルゴラルゴ、バローネ、ホワイトイスキアなどが知られています。

桝井ドーフィン

この品種の栽培の歴史は古く、昭和初期に川西市に導入されたものが日本における最初の営利栽培であるといわれています。 (出典: 兵庫県農林水産技術総合センター公式サイト, URL: https://hyogo-nourinsuisangc.jp/kenmin_minasama/mame/sakumotu_mame/02/18/845/, 不明)あっさりとした上品な甘さと、果汁たっぷりのみずみずしさが魅力です。一個あたり100~150gほどの重さがあります。

カドタ: 果実

中程度のサイズで、夏果は50g・秋果は30gほどのやや小ぶりで、果皮は成熟すると黄緑色になり、果肉は琥珀色でなめらかで柔らかく、皮が薄く、種がほとんどないため... (出典: カドタ イチジク(Kadota Fig)の特徴・味・耐寒性・栽培, URL: https://fig7.net/kadota/, 不明)非常に高い糖度を誇り、まるで蜜が溢れ出すかのようなジューシーさが特徴です。天然のジャムと表現されるほどの濃厚な甘みがあり、パンに添えても格別な味わいです。

コナドリア

アメリカで生まれた品種で、甘さと酸味の絶妙なバランスが特徴です。冷凍してシャーベットにすることで、その爽やかな風味をさらに楽しむことができます。大きさは50~100g程度です。

コハク

際立つ甘さと爽やかな後味が持ち味の品種です。果皮が薄くて小ぶりなので、フレッシュなまま味わったり、冷菓にするのがおすすめです。重さは30〜40gほどです。

サルタン

チュニジアを原産とする品種で、まるでジャムのような濃厚な甘さと、とろけるような食感が特徴です。重さは40〜60g程度です。

セレスト

小ぶりながらも糖度が高く、凝縮された甘さが魅力です。生のまま食べるのはもちろん、焼き菓子や冷たいデザートにもよく合います。重さは15〜25gくらいです。

ドリーミースイート

黄緑色の果皮が目を引く品種で、酸味や渋みが少ないため、上品でまろやかな甘さを堪能できます。重さは100〜150g程度です。

ネルゴラルゴ

スペイン生まれのこの品種は、際立つ甘さと調和の取れた気品ある風味、そして芳醇な香りが魅力です。果実の重さは約40~50gとされています。

バローネ

フランス原産の珍しい品種であり、非常に高い糖度と濃密な甘さ、そして独特のねっとりとした食感が特徴です。重さは100~150g程度まで成長します。

ホワイトイスキア

小ぶりながらも、甘みがぎゅっと凝縮された品種で、フレッシュな状態で味わうのに最適です。熟すと果皮は黄褐色に変わり、とろけるような舌触りを楽しめます。重さは20~30gほどです。

いちじくの歴史と文化

いちじくは、およそ1万1千年前に遡る古代遺跡からも発見されており、人類が最初に栽培を始めた果物の一つと考えられています。旧約聖書にもその記述が見られるなど、古くから人々に愛されてきました。日本へは江戸時代の初期に伝来し、「南蛮柿」という名でも親しまれていました。

まとめ

いちじくは、皮ごと食べられる美味しくて栄養満点の果実です。品種ごとに異なる風味や食感の違いを楽しみながら、色々な調理法に挑戦してみてはいかがでしょうか。この記事を通して、いちじくの奥深さを知っていただけたら幸いです。

質問1:いちじくの皮は、本当にそのまま食べても問題ないのでしょうか?

回答1:はい、皮ごと食べることを前提として開発された品種のいちじくは、安心してお召し上がりいただけます。もし気になるようでしたら、軽く塩水で洗ってからお召し上がりください。

質問2:いちじくを切った際に出てくる白い液体は何でしょうか?

回答2:それはフィシンと呼ばれる、タンパク質を分解する酵素です。お肉を柔らかくする効果がある一方、体質によってはかゆみを感じることがありますので、注意して取り扱いましょう。

質問3:いちじくを長持ちさせるには?

回答3:いちじくはデリケートな果物なので、適切な保存方法が重要です。冷蔵保存が基本で、傷みを遅らせるために、一個ずつ丁寧にキッチンペーパーで包み、密閉できる容器に入れて冷蔵庫で保管しましょう。長期保存したい場合は、冷凍保存も有効です。

いちじく