ティータイムやリラックスしたい時に欠かせないチョコレートは、バレンタインの時期になると特に注目されます。中でもホワイトチョコレートは、そのクリーミーで甘い味わいから多くの女性に好まれています。スーパーや製菓材料売り場でも、ミルクやダークチョコレートと並んで必ず見かける存在です。手作りチョコレートでもよく使われ、味に丸みを加えたり、見た目を華やかにしたりと重宝されています。しかし、元は茶色いカカオ豆から作られているはずなのに、なぜホワイトチョコレートは真っ白なのでしょうか？この不思議に触れてみましょう。

ホワイトチョコレートは、主に「ココアバター」「乳製品」「砂糖」から作られています。これらの材料は通常のチョコレートと共通ですが、色が白い大きな理由はカカオマスを含まないことにあります。カカオマスとは、カカオ豆をすりつぶしたペースト状のもので、苦味やチョコレート特有の色の元です。普通のチョコレートはこのカカオマスを使うため茶色い色合いとほろ苦さが特徴ですが、ホワイトチョコレートは製造過程でカカオマスを取り除き、ココアバターだけを使用します。だからこそ、真っ白でミルキーな味わいに仕上がるのです。

一般的にチョコレートの苦みや色はカカオマスから来ていますが、ホワイトチョコレートにはそれが入っていません。では、ホワイトチョコレートは本当にチョコレートと呼べるのでしょうか？日本では「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」というルールがあり、チョコレートと認められるにはカカオ成分が35％以上必要です。カカオ成分とは、カカオマスとココアバターの合計のこと。つまり、カカオマスがなくても、ココアバターが35％以上含まれていればチョコレートとして認められるのです。ホワイトチョコレートはココアバターがその役割を担っているのです。

ホワイトチョコレートは基本的にココアバター・砂糖・乳製品を使って作られますが、どの程度のココアバターを含むかは国によって違いがあります。日本では、カカオ分の21％のうち18％以上がココアバターであればホワイトチョコレートと認められますが、アメリカやヨーロッパではココアバターの最低割合は20％以上とされています。成分の大部分は似ていますが、このココアバターの基準が異なることが、各国での味わいや質感の違いにつながっています。

一般的なチョコレートとホワイトチョコレートの大きな違いは、カカオマスの有無にあります。苦味成分が含まれるカカオマスを使う普通のチョコレートは、甘みの中にほろ苦さが感じられ、集中力を高める効果も期待されます。一方、ホワイトチョコレートはカカオマスを使わないため、甘さが際立ち、クリーミーでまろやかな味わいが特徴です。リラックスタイムにはぴったりの甘さで、好みに合わせて使い分けるのもおすすめです。

ホワイトチョコレートの特徴や白い理由について理解が深まったでしょうか。普段何気なく楽しんでいるホワイトチョコレートは、実はカカオマスを使わない製法で作られている特別なチョコレートです。気分やシーンに合わせて、ビターチョコレートで集中力を高めたり、ホワイトチョコレートでほっと一息ついたりと使い分けるのも楽しみの一つです。ぜひホワイトチョコレートの魅力を再発見してみてくださいね。