9ヶ月 おやつ
9ヶ月を迎えた赤ちゃんのおやつ、何を選んであげたら良いか迷いますよね。この記事では、栄養満点で安心して与えられるおやつ選びのポイントをご紹介します。離乳食が順調に進み、食事のリズムが整ってきた頃だからこそ、おやつを通じて新しい味や食感の楽しさを体験させてあげましょう。手作りおやつから市販のおやつまで、選び方のコツや注意点をまとめました。赤ちゃんの成長をサポートする、美味しくて楽しいおやつタイムを始めましょう!
赤ちゃんのおやつを始める時期と量の目安
厚生労働省『授乳・離乳の支援ガイド』(2019年改訂版)では、離乳食が1日3回となる生後9~11か月頃(離乳の完了期)に、食事のリズムを整えるために『補食(おやつ)』を1~2回加えることが推奨されています。具体的には、『1日3回の食事に加えて、1~2回の補食(おやつ)を与えましょう』と記載されています。この頃になると、赤ちゃんは母乳やミルク以外の様々な味や舌触りに慣れ、栄養面でも食事だけでは足りないものを補う必要が出てきます。ただし、おやつは食事の代わりではなく、あくまで補助的なものと考えましょう。1歳を過ぎてからの開始でも問題ありません。赤ちゃんの成長と発達に合わせて、焦らず進めることが大切です。
おやつの量については、3回食が安定するまでは少量から始め、徐々に増やしていきましょう。農林水産省は、子どものおやつの摂取エネルギー量の目安として『一日200kcal(キロカロリー)以内を目安にしましょう』と記載しているが、具体的な食品(ベビーせんべい、たまごパン、動物ビスケット等)の種類や個数、カロリーについては記載がない。麦茶などの水分も一緒に与えるのがおすすめです。12ヶ月以降であれば、動物ビスケット1袋(11.5g、52kcal)、エビせんべい1袋(6g、23kcal)、プレーンヨーグルト(小1パック80g、約50kcal)などが考えられます。ただし、これらはあくまで目安なので、赤ちゃんの食欲や成長具合に応じて量を調整することが重要です。
月齢別の選び方とおすすめのおやつ
赤ちゃんのおやつは、月齢によって適した種類や形があります。ここでは、月齢ごとの選び方のポイントと、おすすめのおやつをご紹介します。
9〜11ヶ月頃
この時期になると、手づかみ食べの練習を始める赤ちゃんもいるため、自分で持ちやすい形のおやつがおすすめです。また、少しずつ栄養面も考慮し、カルシウムや鉄分などが含まれているものを選ぶと良いでしょう。具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- 小魚せんべい: カルシウムが豊富で、赤ちゃんが掴みやすい形状のものを選びましょう。
- 野菜スティック: 柔らかく茹でた野菜をスティック状にカットし、野菜本来の甘さを楽しませましょう。
- カットフルーツ: 柔らかい果物(バナナ、リンゴなど)を小さく切って与えましょう。
- 野菜リング: ほうれん草、カボチャ、トマトなどの野菜が使われているものを選び、カルシウムなどの栄養もプラスできるものがおすすめです。
12ヶ月以降
この頃になると、食事も大人に近づき、おやつの種類も豊富になります。しかし、甘すぎるものや人工的な添加物が多いものは避け、栄養バランスに配慮したおやつを選びましょう。例えば、以下のようなものがおすすめです。
- 赤ちゃん用ビスケット: 砂糖や添加物が少ないものを選びましょう。例えば、赤ちゃん向けに開発されたビスケットには、甘さ控えめで口溶けが良く、カルシウムが強化されているものがあります。
- プレーンヨーグルト: 無糖タイプを選び、フルーツやきなこなどを加えると良いでしょう。
- ベビーチーズ: 塩分控えめの赤ちゃん用チーズを選びましょう。
- ベビーフードメーカー各社から、赤ちゃんの月齢や発達に合わせた様々なおやつが販売されています。
- カルシウムが豊富なものや、着色料、保存料、香料などが無添加のものも選択肢に入れると良いでしょう。
おやつを与える際の注意点
赤ちゃんにおやつを与える際には、以下の点に注意が必要です。
- 窒息に注意: 丸くて小さいものや、噛み切りにくいものは避けましょう。
- 食物アレルギーに注意: 初めてあげる食材は、少量から始め、様子を見ながら量を増やしましょう。
- 与えすぎに注意: おやつは食事の代わりにはなりません。1日の量を決めて与えましょう。
- 衛生管理: 清潔な手で、清潔な容器に入れて与えましょう。
- ベビー用おやつはそのまま与える: ベビー用おやつは、赤ちゃんが唾液で溶かして食べるように設計されています。割ってしまうと、誤嚥の危険性があるので、そのまま与えましょう。もし、うまく溶かして食べられない場合は、麦茶などに浸して柔らかくしてから与えることをおすすめします。
おやつ選びのポイント:原材料と栄養成分の確認
赤ちゃんのおやつを選ぶ際は、原材料と栄養成分をしっかり確認することが大切です。特に、以下の点に注目して選びましょう。
- 原材料: 添加物(着色料、保存料、香料など)が少ないものを選びましょう。また、アレルギーを引き起こす可能性のある食品(卵、乳、小麦など)が含まれていないかを確認しましょう。
- 栄養成分: カルシウム、鉄分、ビタミンなど、赤ちゃんに必要な栄養素が含まれているものがおすすめです。ただし、栄養強化を目的とするのではなく、普段の食事で不足しがちな栄養を補うという考え方で選びましょう。
- 塩分・糖分: 塩分や糖分が過剰なものは避けましょう。特に、砂糖や果糖ブドウ糖液糖などの添加糖類は、少量でも習慣化すると過剰摂取につながる可能性があります。
赤ちゃん向けに販売されているビスケットを選ぶ際は、原材料や糖分を確認しましょう。ベビーフードメーカーから販売されているおやつは、赤ちゃんの安全に配慮して作られているものが多いですが、ご自身で原材料や栄養成分を確認することが大切です。最近では、無添加やオーガニック素材を使用したおやつも増えているので、積極的に検討してみましょう。
手作りおやつという選択肢
市販のおやつだけでなく、手作りおやつもおすすめです。手作りであれば、材料を自分で選ぶことができ、添加物を気にせずに安心して与えることができます。また、赤ちゃんの好みに合わせて、味や食感を調整できるのも魅力です。例えば、以下のような手作りおやつが考えられます。
- 野菜と果物の蒸しパン: ホットケーキミックスに、すりおろした野菜(カボチャ、ニンジンなど)や果物(リンゴ、バナナなど)を混ぜて蒸すだけで、簡単に作れます。
- 米粉クッキー: 米粉、砂糖、油を混ぜて焼くだけで、小麦アレルギーの赤ちゃんでも安心して食べられるクッキーが作れます。
- さつまいもスティック: 蒸したサツマイモをスティック状にカットし、オーブントースターで焼くだけで、自然な甘みが美味しいおやつになります。
手作りおやつを作る際は、衛生面に気を配り、作ったものは早めに食べきるようにしましょう。また、初めて与える食材は、少量から試し、様子を見ながら量を増やしていくようにしましょう。
免責事項
この記事は一般的な情報提供を目的としており、個々の赤ちゃんの状況に合わせた医療的なアドバイスではありません。お子様の健康や食事に関して不安な点がある場合は、必ず医師や管理栄養士などの専門家にご相談ください。
まとめ
赤ちゃんにとっておやつは、成長に必要な栄養を補完し、食への興味を育む上で重要な役割を果たします。お子様の月齢や発達段階に合わせて適切なおやつを選び、安全な与え方を心がけることで、健やかな成長をサポートできます。市販品だけでなく、手作りおやつにもチャレンジして、赤ちゃんとの素敵な食事の時間を楽しんでください。
よくある質問
質問1:うちの子はおやつを全然食べてくれません。どうしたら良いでしょうか?
無理に与える必要はありません。食事から必要な栄養がきちんと摂取できていれば心配ありません。どうしても気になる場合は、おやつに固執せず、日々の食事の内容を見直してみましょう。たとえば、野菜が苦手なお子様には、野菜を細かく刻んでご飯に混ぜたり、スープの具材にするなど、食べやすい工夫を凝らしてみましょう。
質問2:アレルギーが心配です。おやつを与える際に気をつけることはありますか?
初めて口にする食材は、必ずごく少量から与え始め、お子様の様子を注意深く観察しながら徐々に量を増やしていくようにしましょう。万が一、発疹、かゆみ、嘔吐などのアレルギー症状が現れた場合は、直ちに与えるのを中止し、医師の診察を受けてください。また、アレルギーを引き起こす可能性のある食品(卵、乳製品、小麦など)が含まれていないか、原材料表示をしっかりと確認することが重要です。
質問3:おやつはいつまで与え続けるべきでしょうか?
おやつは、お子様の成長に必要な栄養を補給する役割を担うため、幼児期までは積極的に与えることが推奨されます。しかし、3歳頃になると、食事から摂取できる栄養が充実してくるため、おやつの必要性は徐々に低下していきます。小学校入学以降は、基本的に食事だけで必要な栄養を賄えるように意識し、おやつはあくまで嗜好品として捉えるようにしましょう。