食卓に彩りを添える、鮮やかな黄色のじゃがいも。その見た目の美しさだけでなく、風味や食感も他の品種とは一線を画します。この記事では、そんな黄色いじゃがいもの魅力に迫ります。豊富な種類の中から、あなたにぴったりの品種を見つけるための選び方や、それぞれの特徴を詳しく解説。さらに、黄色いじゃがいもならではの風味を活かした、簡単でおいしいおすすめレシピもご紹介します。さあ、黄色いじゃがいもの世界へ足を踏み入れ、食卓をより豊かに彩りましょう。
じゃがいもの種類について
世界中で栽培されているじゃがいもの品種は、2,000を超えると言われています。そのうち、日本でよく見かけるのはおよそ20種類です。
特に男爵薯やメークインはよく知られていますが、スーパーマーケットではさらに多様な品種が販売されています。
普段利用するお店で、どんな種類のじゃがいもが売られているか注目してみるのも楽しいかもしれません。
日本のじゃがいもの産地
国内で消費されるジャガイモの約8割は、冷涼な気候を好む性質から北海道で栽培されています。
北海道で生まれた品種には、「キタアカリ」や「とうや」のように、その土地にちなんだ名前が付けられる傾向があります。
アンデスレッド
鮮やかな赤い皮と、中身の黄色のコントラストが美しいじゃがいも。「ネオデリシャス」という別名でも親しまれています。
主な栽培地域は、岡山県をはじめ、九州・中国地方、そして北海道と、日本各地に広がっています。
最も美味しい旬の時期は、12月初旬から2月にかけてと、6月から7月にかけての年2回訪れます。
ポテトサラダやコロッケといった定番料理の他、ジャーマンポテトやシンプルにじゃがバターで素材本来の味を楽しむのもおすすめです。
キタアカリ
このじゃがいもは、ビタミンCを豊富に含んでいるのが特徴です。果肉の色と風味から、「黄金男爵」や「クリじゃがいも」といった愛称で親しまれています。
主な産地は、北海道と千葉県です。
旬の時期は、北海道産が9月から3月、千葉県産は6月中旬から8月中旬にかけてとなります。
ポテトサラダや粉ふきいも、じゃがバターはもちろん、コロッケやマッシュポテト、冷製スープのビシソワーズなど、様々な料理で美味しくいただけます。
グラウンドペチカ
外観は赤色の斑模様が特徴的なじゃがいもで、中身は鮮やかな黄色をしています。レッドムーンから生まれた品種で、別名「デストロイヤー」とも呼ばれています。
長崎県や滋賀県で多く栽培されています。
最も美味しい時期は、新じゃがとして出回る5月から6月頃です。
素材の味を活かした調理法がおすすめです。じゃがバターやポテトサラダはもちろん、フライドポテトやホイル焼き、オーブン焼きなど、様々な料理で楽しめます。
ジャガキッズパープル90
外皮が鮮やかな紫色を帯び、中身は淡い黄色が特徴的なジャガイモがあります。これは「アンデスレッド」を基に開発された品種で、一般には「ジャガキッズパープル」の名で親しまれています。
主な産地は北海道で、
旬は5月頃です。
コロッケやポテトサラダはもちろん、フライドポテトや自家製ポテトチップスなど、様々な料理でその風味をお楽しみいただけます。
こがね丸
この品種は、豊富なでんぷん質が特徴で、特に揚げ物料理に最適です。また、芽が出にくい性質を持つため、長期保存にも適しています。
主な栽培地域:主に北海道
最も美味しい時期:6月から7月にかけて
最適な調理法:フライドポテトやポテトチップス、ポテトサラダなど、様々な料理でお楽しみいただけます。
男爵
日本で最も親しまれ、広く栽培されているじゃがいもの代表的な品種です。一年を通して安定供給されているため、いつでも手軽に入手できます。
主な産地:豊かな大地、北海道
最もおいしい時期:新じゃがの収穫を迎える8月から9月
様々な調理法で楽しめます:素材の味を活かしたじゃがバター、子供から大人まで人気のフライドポテト、ほくほくのベイクドポテト、食卓を彩るポテトサラダ、みんな大好きなコロッケ、シンプルながらも奥深い粉ふきいも、なめらかなマッシュポテト
ベニアカリ(紅あかり)
外観は鮮やかな紅色、中身は雪のような白さを持つじゃがいもです。デンプン質が豊富なため、かつては加工原料として重宝されていました。
主な産地は、北海道をはじめ、滋賀県や石川県などです。
美味しく味わえる旬の時期は、5月下旬頃です。
コロッケやマッシュポテト、ガレットといった定番料理はもちろん、ポテトサラダやフライドポテトなど、様々な調理法で楽しめます。
北海こがね
ポテトフライのために開発された特別なじゃがいもをご紹介します。揚げた時の色の変化が少ないのが特徴で、サクサクの揚げ物を作るのに最適です。果肉の色が濃い黄色をしていることから、「北海黄金」という別名でも親しまれています。
主な産地は、北海道や鹿児島県などです。
旬の時期は、夏から秋にかけての7月から10月頃です。
おすすめの調理法は、定番のフライドポテトやポテトチップスの他、ポテトサラダなどにも最適です。
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インカのひとみ
外皮は淡い赤色を帯び、中身は鮮やかな黄色。「インカのめざめ」をルーツに持つ自然交配種で、栗を思わせる芳醇な甘みが特徴です。
主な栽培地域:北海道
最も美味しい時期:4月
最適な調理法:クリームシチュー、カレー、肉じゃがなど、煮込み料理に最適です。
インカの目覚め
甘みが際立つ、糖度6~8度を誇る特別なじゃがいもです。その繊細さゆえ、市場に出回ることは稀です。
主な栽培地域:豊かな大地、北海道
最も美味しい時期:秋、9月から11月
最適な調理法:煮込み料理(カレー、シチュー、肉じゃが)、揚げ物(ポテトチップス、ポテトフライ、コロッケ)、サラダ(ポテトサラダ)など、様々な料理でお楽しみいただけます。
シンシア
フランス生まれのじゃがいもで、1996年にヨーロッパで品種登録され、翌年日本にやってきました。貯蔵性に優れており、保存することで甘みが増すのが特徴です。
主な産地は、北海道や青森県などです。
旬は6月から7月にかけて。
肉じゃが、カレー、シチュー、コロッケ、グラタンなど、様々な料理に利用できます。
とうや(黄爵)
「とうや」というじゃがいもは、その名の通り、北海道の美しい洞爺湖から名付けられました。ビタミンCが豊富に含まれているのが特徴です。
主な産地は、豊かな自然に恵まれた北海道です。
旬を迎えるのは、8月中旬から翌年の1月下旬にかけて。
おすすめの調理法は、定番の肉じゃがやカレーの他、サラダやクラムチャウダーなど、様々な料理で美味しくいただけます。
ホッカイコガネ(北海こがね)
この品種は、加熱調理しても美しい色合いを保つため、特に揚げ物料理に最適です。また、貯蔵することで甘みが増す特性があります。
主な栽培地域は、北海道と鹿児島県です。
最も美味しい旬の時期は、7月から10月にかけてです。
フライドポテトやポテトチップス、ポテトサラダ、おでんなど、様々な料理でその風味をお楽しみいただけます。
メークイン
メークインは、イギリス生まれのじゃがいもで、国内では男爵薯に次ぐ生産量を誇る人気品種です。「メイクイーン」という表記も見られます。
主な産地は、北海道をはじめ、鹿児島県、長崎県、千葉県などです。
最もおいしい時期は9月頃です。
煮崩れしにくい特性から、肉じゃが、カレー、シチュー、グラタンといった煮込み料理や、ポテトサラダ、ジャーマンポテトなど、様々な料理に活用できます。
レッドムーン
外皮がピンクから赤みを帯び、中身は鮮やかな黄色をしているのが特徴です。「紅じゃがいも」や「紅メークイン」という名でも知られていますが、一般の市場ではあまり見かけることはありません。
主な産地は、北海道や沖縄県です。
旬の時期は、夏真っ盛りの7月から8月にかけてです。
グラタンや肉じゃが、シチュー、カレーといった煮込み料理の他、ポタージュスープやポテトサラダなど、様々な料理でお楽しみいただけます。