ニラアレルギーの症状とは?知っておくべきこと

ネギ属アレルギーは、タマネギやニンニク、ネギ、ニラなど、ネギ属に分類される野菜に対してアレルギー反応が起こることを指します。これらの食材は、互いに交差反応を引き起こす可能性があり、同じような症状を示すことがあります。最も深刻な場合には、アナフィラキシーショックを引き起こすこともあるため、注意が必要です。

本記事では、ネギ属アレルギーの特徴や交差反応の可能性、症状の発症メカニズムについて詳しく説明します。もし、自分や周囲にアレルギー反応が疑われる場合は、早期の診断と適切な対策が重要です。

ネギ属アレルギーとは

ネギ属アレルギーは、タマネギ、ネギ、ニラ、ニンニク、ラッキョウ、ワケギ、リーキ、エシャロットなどのネギ属野菜に対して起こるアレルギー反応の総称です。これらの野菜は互いに交差反応性を示す可能性があり、複数のネギ属野菜に同時にアレルギー反応を示すことがあります。

ネギ属摂取後にアナフィラキシー症状を呈する例も報告されています。大阪府済生会中津病院小児科・免疫アレルギーセンターの金先生達のグループは、ネギ属(タマネギ、ニンニク、青ネギ、白ネギ、ニラ)によるアナフィラキシーをきたした3症例を報告されました。原因アレルゲンとしてはallinase、lectinなどが候補として挙げられていますが、未だ特定には至っていません。ある研究では、ネギ属アレルギーと診断された3例を対象にネギ属に対する検査を実施した結果、3例全てにネギ属にIgE抗体の結合性が確認されました。症状としては、呼吸器・循環器・神経症状を繰り返す重症例から、皮膚・消化器症状を呈する例まで様々です。

ネギ属アレルギーの交差反応性

ネギ属アレルギーの症例報告から、タマネギ、ニンニク、青ネギ、白ネギ、ニラといった食材間で交差反応が生じる可能性が考えられます。報告された3症例の中で最も重い症状を示したケースでは、これら5種類全てを食べた際にアレルギー反応が見られました。呼吸器系、循環器系、神経系に繰り返し重篤な症状が現れた症例では、上記の食材全てに対してIgE抗体が検出されており、症状の重さと反応するアレルゲンの種類に関係性があるかもしれません。また、食事前に運動をした際に蕁麻疹や呼吸困難を発症した例では、皮膚テストの結果、ニンニク、白ネギ、タマネギ、青ネギに対して陽性反応が確認されています。

まとめ

ネギ属アレルギーは、タマネギ、ニンニク、ネギ、ニラといった多様なネギ属植物への過敏反応として現れます。症状の現れ方は人それぞれ異なり、深刻な状態に陥る場合もあるため、注意を払うことが大切です。もし疑わしい兆候が見られた際は、速やかに医療機関を受診し、正確な診断と専門家からのアドバイスを受けるようにしてください。ネギ属アレルギーについては、まだ不明な点が多く残されており、今後の研究成果が待たれます。

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