アーモンドは健康志向の高まりから消費量が増加傾向にあり、アーモンドアレルギーを発症する人も近年増加しています。アーモンドアレルギーとは、アーモンドに含まれるPR-Aml蛋白質が免疫系に異物と認識されることで引き起こされる食物アレルギーです。症状は個人差があり、軽度であれば口の周りのかゆみや腫れ、重度の場合は喉の閉塞感や呼吸困難などのアナフィラキシーショックの可能性もあります。アーモンドアレルギーの人は、アーモンド入り菓子や飲料、調味料など、アーモンドが含まれる加工品にも注意が必要です。医師の適切な指導のもと、自身に合ったアレルゲン除去食を実践することが重要とされています。

アレルギー表示の対象品目が増える中、消費者の健康被害を未然に防ぐため、事業者と消費者の双方に適切な対応が求められています。2019年4月1日、食品のアレルギー表示の推奨品目が27品目から28品目に改正されました。新たに「カシューナッツ」が追加されたのです。

カシューナッツは熱帯植物の種子で、ナッツ製品への重篤なアレルギー反応が懸念されることから、表示対象に加えられました。製品にカシューナッツが含まれる場合、適切な原材料表示が義務付けられています。

食物アレルギーは年々増加の一途をたどっており、正確な情報開示が不可欠となっています。事業者は原材料表示の徹底が求められ、一方で消費者も食品ラベルをよく確認する習慣が重要視されています。アレルギー表示制度を通じて、食の安全性が高められることが期待されているのです。

アーモンドアレルギーは、世界的に増加傾向にあり、重篤な症状を引き起こす可能性があるため、十分な注意が必要です。アーモンドを使用した加工食品は、ベーカリー製品やデザート、アイスクリーム、菓子類に幅広く含まれる可能性があります。チョコレート、クッキー、メロンパン、洋菓子、ケーキの生地、マジパンなどのお菓子類に加え、アーモンドプードル、アーモンドミルク、アーモンドクリームなどの調味料や飲料にも注意が必要です。

また、カレー、和えもの、シリアル、坦々麺、杏仁豆腐などの料理や加工食品にもアーモンドが使用されている場合があります。原材料表示には「ナッツ」や「木の実」などの記載がある場合、アーモンドが含まれている可能性がありますので、慎重に確認する必要があります。アーモンド以外のナッツ類にも交差汚染のリスクがあるため、摂取には細心の注意を払う必要があります。

レストランで食事をする際は、事前に確認するか、アレルギー情報を店員に伝えることが重要です。軽症のアレルギーであっても、重症化するリスクがあるため、予防的な対策が不可欠となります。

アーモンドアレルギーは、命に関わる重篤な症状を引き起こす可能性があります。アーモンド自体の摂取はもちろん、アーモンドプードル、アーモンドミルク、アーモンドオイルなどの加工品にも細心の注意が必要です。製造ラインを共有する食品にも気をつけ、「アーモンド除去対象外工場製造」と表示された安全な食品を選ぶことが重要です。

また、アーモンドはナッツ類の一種であり、ナッツ類全般にアレルギーがある場合も避ける必要があります。さらに、アーモンドはバラ科の植物に含まれるため、バラ科の食品にアレルギーがある人も注意が必要です。代表的なバラ科の食品には、りんご、なし、さくらんぼ、もも、いちごなどがあります。

万が一アーモンドを誤って摂取してしまった場合を想定し、医療機関への連絡方法や救急薬の準備も怠りなく行いましょう。適切な対策と配慮により、アーモンドアレルギーの人でも安心して食事ができるよう心がけることが重要です。