メロン の食べ頃

夏の風物詩であるメロンの旬。甘みと香りが濃厚で、ジューシーな果肉が口の中で弾ける味わいは、誰もが心待ちにしている季節の喜びです。しかし、メロンの食べ頃は一体いつなのでしょうか?美味しさを最大限に味わうためのポイントを、メロンの選び方、保存方法などからご紹介します。

1 メロンの食べ頃は「追熟」が完了する収穫後3~7日目

ギフトとしていただいたり、スーパーで購入したメロン。美味しさを堪能できずに残念な思いをしたことはありませんか。それもそのはず、収穫直後のメロンは未熟な味わいで、本来の風味を楽しめないのです。 収穫後、メロンには「追熟」と呼ばれる過程が待っています。時間の経過とともに、デンプンが糖分に変わり、メロンは甘みを増していきます。一般に3~7日で追熟は完了し、メロンは食べごろを迎えます。この間、20~25度前後の常温で保管されます。 追熟が進むにつれ、メロンの香りは高まり、果肉は柔らかくなっていきます。ただし、適期を逃すと過熟して発酵が始まってしまうため、見た目や香り、軽く押した感触から、経験豊富な農家ならば食べごろを見極められるのです。 美味しいメロンを堪能するには、単に産地や時期を意識するだけでなく、追熟の具合を確かめることが重要なのです。ギフトやスーパーのメロンを賢く見極め、最高の味わいを楽しみましょう。

2 食べ頃メロンを見分ける5つのサイン

美味しいメロンを味わうには、熟度を確認することが何より大切です。追熟が完了した食べ頃のタイミングを逃さないよう、以下のポイントを参考にチェックしてみてください。 ◆食べ頃のサイン1:ヘタの変化 青々としたヘタが細くしおれ、先端が茶色く枯れてきたら食べごろです。 ◆食べ頃のサイン2:果皮の色合い 緑色から黄色味が増してきたら、熟し始めの証拠です。 ◆食べ頃のサイン3:底のかたさ 押してみて底が少しへこみ、適度な弾力を感じられるくらいが理想的な硬さです。 ◆食べ頃のサイン4:香りの変化 甘い芳香が漂ってきたら、間違いなく食べごろですね。 ◆食べ頃のサイン5:軽く叩いた音 果肉がやわらかくなると、低く鈍い音が聞こえるようになります。 多くのサインを確認し、総合的に見極めることが食べごろのメロンを見つける秘訣です。

3 種類別にみるメロンの食べ頃

さまざまなメロンの種類とその食べ頃 メロンには、ネット系やノーネット系、青肉種や赤肉種など、さまざまな種類が存在します。ここでは、主なメロンの種類と、それぞれの食べ頃について紹介します。 ◆アンデスメロン(ネット系・青肉種) アンデスメロンをはじめ、タカミメロン、肥後グリーン、キスミーメロン、鶴姫などがこのタイプに当てはまります。食べ頃は品種により異なりますが、追熟が進んでも果皮の色や香りが変わらない種類が多いのが特徴です。果実に弾力がなくなり、へたが離れやすくなったら食べ頃と見なせます。 ◆夕張メロン(ネット系・赤肉種) 夕張メロンのほか、クインシーメロン、ルピアレッド、鶴姫レッドなどが赤肉種です。濃厚な甘みと香りが魅力で、追熟にかかる期間が比較的短いのが特徴です。果皮に網目ができ、へたがくぼむようになったら食べごろを迎えています。 ◆プリンスメロン・ハネデューメロン(ノーネット系) プリンスメロン、ハネデューメロン、ホームランメロン、キンショーメロンなどがノーネット系に分類されます。ネット系に比べてさっぱりとした甘みが人気で、比較的手頃な価格が魅力です。ノーネット系は香りが弱く、食べ頃を見極めにくい面もあります。果皮が黄色味を帯び、底に弾力が残る頃が目安となります。

4 メロンの保存は常温が基本

旬のメロンを存分に味わうには、その保存方法を理解しておくことが重要です。未熟なメロンは、風通しの良い室内の常温で保存するのが理想的です。直射日光が当たる場所や、エアコンの冷風が直接当たるような場所は避けましょう。 熟したメロンが香り高く、軽く押すと少し柔らかくなったら、できるだけ早めに食べきるようにしましょう。冷蔵庫に入れると一時的に保存できますが、常温で置いておくとすぐに傷んでしまいます。 食べ頃を早めたい場合は、メロンをまるごとポリ袋に入れて密封すると、内部のエチレンガスにより追熟が進みます。一方で、食べ頃を遅らせる方法はありません。冷蔵庫に入れると追熟が止まってしまうだけでなく、傷みやすくなるリスクがあります。 メロンの旬の味わいを堪能するには、適切な保存方法を心がけることが大切です。長期保存が難しい分、新鮮な状態で味わうことをおすすめします。残った場合はスムージーやシャーベットなどにアレンジするのも一案です。

まとめ

メロンの熟した実は外観から判断するのが難しいため、香りや重さ、軸の様子などをよく確かめましょう。購入後は冷蔵庫で保存し、なるべく早めに食べきるのがおいしく食べる秘訣です。メロンの甘みと香り、そして果汁たっぷりの食感を存分に楽しめる絶好の機会は、ごく限られた期間だけです。時期を逃さず、至高の味わいを堪能しましょう。

メロン