糖質 ドライフルーツ

ドライフルーツは、手軽に栄養を補給できるスナックとして人気がありますが、その糖質量が気になる方も多いのではないでしょうか。新鮮な果物をそのまま乾燥させたドライフルーツは、栄養価が凝縮され甘みも強く感じられます。本記事では、ドライフルーツの糖質に注目し、どのように上手に摂取すれば健康的なライフスタイルを維持できるのか、専門的な視点から詳しく紹介していきます。一緒に賢いドライフルーツの楽しみ方を学びましょう。

ドライフルーツのカロリーと糖質量とは?

ドライフルーツは、生の果物よりも水分が除去されているため、栄養価が凝縮され通常の4〜5倍にもなります。その結果、カロリーや糖質も増加しているのは事実です。

具体的に、いくつかのドライフルーツの100gあたりのカロリーと糖質の含有量を見てみましょう。

100gあたり カロリー(kcal) 糖質(g)
・アプリコット 296  60.6
・いちご 329  79.8
・いちじく 272  64.3
・デーツ(なつめやし) 281  64.3
・バナナ 314  71.5
・プルーン 211  55.3
・マンゴー 339  78.5
・レーズン 324  76.2

ドライフルーツの糖質は体重増加に繋がりにくい?!

ドライフルーツのカロリーや糖質の値を見ると、太る印象を受けるかもしれません。それでも、ドライフルーツは同じ糖質量でも、砂糖が含まれるお菓子類とは異なり、太るリスクが低減されます。太りにくい理由は3つ存在します。

①フルーツに含まれる糖質の種類について

果物には果糖と呼ばれる糖分が含まれています。糖分は、大きく単糖類と二糖類に分けられ、また、デンプンのような多糖類や糖アルコールなどにも分類されます。糖分を過剰に摂取すると、食後の血糖値の急上昇を引き起こします。血糖値の急激な上昇に対応して、体は大量のインスリンを分泌し、体内にエネルギーを取り込みます。ただし、インスリンはエネルギーとして使われなかったブドウ糖を中性脂肪として体内に蓄えるため、体重が増えやすくなります。砂糖に含まれるショ糖は血糖値を急激に変動させ、大量のインスリンが必要です。しかし、ドライフルーツに多い果糖は、血糖値の変動が少なく、インスリンの分泌をあまり必要としないため、体重増加を抑えやすいとされています。

②血糖値が急激に上がりにくい低GI値の特徴

GI値は、グライセミック・インデックスの略称で、食後の血糖値の変化を示す基準です。オーストラリアのシドニー大学によると、GI値が70以上の食品は高GI食品、56から69の範囲の食品は中GI食品、55以下の食品は低GI食品とされます(グルコースを100基準としています)。果糖のGI値は19で、果物はおおよそ40であるため、これらは低GI食品に分類されます。GI値が低い食品は、糖の吸収がゆるやかで、血糖値の急上昇や体脂肪をつきやすくする肥満のリスクを減らします。特にプルーンはGI値が29で、低GI食品として評価されており、満腹感も維持しやすいため、おやつや間食に最適です。

③食物繊維が糖の吸収を緩やかにする

ドライフルーツには、多量の食物繊維が含まれています。この食物繊維は腸内で水分を吸収して大きくなり、腸の活発な動きを促すことで便通を改善します。さらに、糖分やコレステロールの吸収をゆっくりと行ってくれるため、急激な血糖値の上昇を防ぎ、太りにくい特性があります!要するに、果物が砂糖よりも太りにくいと言われるのは、「血糖値を上げにくい」という点にあります。適量を心がければ、体重増加を抑制できます。

ドライフルーツの理想的な摂取量

農林水産省のガイドラインでは、1日の間食のカロリーを約200kcalとすることが推奨されています。もし一日当たりの間食を200kcalに設定するなら、ドライフルーツは60〜70gが目安となります。また、100kcalに抑える場合は30〜35gほどが適当でしょう。とはいえ、30g〜35gの量は少なく感じる方もいるかもしれません。しかし、ドライフルーツに含まれる水溶性食物繊維は消化器官内でゆっくりと移動し、満腹感を長持ちさせます。また、しっかりと噛むことで脳の満腹中枢が刺激されるため、少量でも十分な満腹感が得られます。

ダイエットに最適!無添加のドライフルーツを活用しよう

ドライフルーツは、ダイエットに理想的な栄養素と効果を持っています。健康や体重管理のためには、無糖のドライフルーツを選ぶことが大切です!果物には、多くの食物繊維やビタミン、ミネラル、さらに酵素や抗老化効果のあるフィトケミカルが含まれており、これらは単にサプリメントで摂取する以上の美容と健康へのメリットを提供します。健康的かつ美しく痩せるには、ドライフルーツは最適な選択肢です。しかし、市販のドライフルーツには、砂糖が加えられているものが存在します。加糖されたドライフルーツは、自然な甘みや香りを損ね、さらに栄養価や健康、美容効果を減じる可能性があるため、無糖のものを選ぶことを推奨します。

ドライフルーツ