いちご品種

個性豊かないちご、栽培品種は約300種!新品種も続々登場
日本のいちご生産は年々進化を遂げ、消費者のニーズに合わせた品種改良が盛んに行われています。従来の甘みと香りに富む古典品種に加え、大粒で鮮やかな新品種まで、多様な魅力を備えたいちごが次々と登場しています。
近年では、地域に根差した""ブランドいちご""が注目を集めるようになりました。栃木県の「スカイベリー」や三重県の「かおり野」など、デビュー間もない品種が人気を博しています。2022年にも、滋賀県初のオリジナル品種「みおしずく」や福島県開発の「ゆうやけベリー」といった新顔が誕生しています。
ちなみに、いちごの一般名と品種名は必ずしも一致しません。「あまおう」の品種名は「福岡S6号」のように、異なる正式名称が存在することがあります。
個性豊かないちごの魅力を堪能し、食卓を彩る喜びを味わってみてはいかがでしょうか。

人気のいちごはどれ?品種のPVランキングTOP10
甘酸っぱい香りと鮮やかな赤色が食欲をそそる、いちご。日本には多種多様ないちごの品種が存在し、人気の高い品種もずらりと並びます。ウォーカープラスのいちご狩り特集内で、ユーザーの多くがチェックした品種ランキングTOP10は以下の通りです。(※ランキングは2023年1月13日~2023年5月31日のアクセス数から算出)
1位は「あまりん」、2位は高糖度で有名な「あまおう」、3位は「章姫(あきひめ)」が続きます。4位「やよいひめ」、5位「おいCベリー」、6位は生産量日本一となった「とちおとめ」と、人気品種が顔を並べています。
7位の「よつぼし」、8位は香りの良さで知られる「かおりの」、9位の「べにほっぺ」は6年連続で人気No.1を獲得した実力品種。10位は「スカイベリー」と、様々な個性豊かないちごが紹介されています。多種多様ないちごの中から、お気に入りの一品を見つけてみてはいかがでしょうか。
いちごの味は「甘味」と「酸味」!品種ごとの味わいをチェック
いちごは見た目や形、食感など様々な個性を持っていますが、一番の魅力は味の違いでしょう。いちごの醍醐味は""甘酸っぱさ""にありますが、品種によって甘味と酸味のバランスがさまざまなのが面白いところです。
いちご狩りの定番品種から希少な品種まで、味や食感は千差万別。甘党の方におすすめなのが、濃厚な甘さが売りの「章姫」「やよいひめ」「レッドパール」「桃薫」などです。一方で酸味をしっかり楽しみたい方は、「とちおとめ」「よつぼし」などの品種がぴったりでしょう。
広く栽培されている「紅ほっぺ」や「さちのか」は、甘味と酸味のバランスが絶妙な中間的な味わいが特徴です。いちごの個性豊かな味を堪能するなら、ぜひ品種ごとに食べ比べてみてはいかがでしょうか。お気に入りの一品を見つけられるはずです。
採れる時期も品種によってさまざま!1月にはじまり5月ごろまで
春彩りの野菜には、それぞれのタイミングがある。本来の旬は1月から5月までと言われ、寒さに強い根菜類や温室で育てられた葉物野菜が主役を務める。しかし、品種や生育環境によって収穫時期はさまざま。1月の里芋や長芋、ゴボウといった根菜類に加え、ブロッコリーやカリフラワーの花蕾は、この時期ならではの味わいだ。
2月には柔らかな白菜やキャベツが出回る。一方で七草の代表格・納豆とよく合う若布は、3月の春の訪れを告げる存在となる。山菜が目を楽しませるのは4月。こごみやふきのとうの歯ごたえと香りに、口福の時が訪れる。そして5月、新じゃがいもやグリーンアスパラガスなどの若々しい味覚が春の幕を閉じる。
品種の違いにより、さらに微妙なタイミングの違いが生まれる。ハウス野菜でさえ、収穫期間にはズレが生じるのだ。寒暖の差にも影響されるため、北国では初夏までおいしさが続く。そうした四季の移ろいを、旬の恵みから感じ取ることができるのが日本ならではの楽しみ方といえよう。
いちごの代表的品種19選!特徴や時期を紹介
ここまで品種による違いを取り上げてきたが、自分好みにぴったりの味をすぐに見つけるのは至難の業。そこで、全国のいちごの中から定番と呼べる19品種の特徴をピックアップ!
章姫(あきひめ)
果実が長めの円錐形が特徴的な章姫。ほとんどのいちごは横幅のある円錐形だが、この品種は縦長の円錐形をしている。果実は少しやわらかめで口当たりがよく、果汁も豊富。酸味が少なく甘味をしっかりと感じられるいちごだ。主な産地は静岡県で、12月頃から5月頃が収穫時期。ピークは2月から4月頃。
あすかルビー(品種名:アスカルビー)
「アスカウェイブ」と「女峰」を交配した品種で、粒が大きく丸みのある円錐形。ツヤのある果皮は鮮やかな赤色に染まり、果肉も赤みを帯びる。果肉は少しかためで果汁が多く、糖度も高め。ほどよい酸味が特徴的な風味だ。主な産地は奈良県で、12月頃から5月頃が収穫時期。
あまおう(品種名:福岡S6号)
20グラム超の大粒がめだつサイズの大きいいちご。丸みがあってかわいらしい形で、果肉はかためで果汁が多め。甘味と酸味が調和した風味のよい味わいだ。主な産地は福岡県で、12月頃から5月頃が収穫時期。ピークは3月から4月頃。
あまりん(品種名:埼園い3号)
2019年に品種登録された比較的新しい品種。大玉で円錐から短円錐形の形で、甘味が強く酸味はおだやか。主な産地は埼玉県で、12月頃から5月頃が収穫時期。
おいCベリー
ビタミンC豊富なことが名前の由来の一つ。サイズは大玉で、甘味と酸味のバランスが良く、親品種の「さちのか」より糖度が高め。ビタミンCは100g中約87mgと豊富で、生で食べるのがおすすめ。主な産地は佐賀県と長崎県で、12月頃から5月頃が収穫時期。
かおり野(かおりの)
リナロールという甘い香気成分を多く含み、香りの良さが特徴的。果肉はかためで甘味が強く酸味はおだやか。果肉と果皮の赤と白のコントラストも美しい。主な産地は三重県で、11月下旬頃から5月頃が収穫時期。
恋みのり
やや丸みがあり、つやのある淡赤色から赤色の鮮やかな果実。果肉は白色で、香り高く甘味と酸味が調和している。主な産地は長崎県と佐賀県で、12月頃から4月頃が収穫時期。

まとめ
いちご品種の選択は、栽培環境や用途に合わせて慎重に行う必要があります。生産者は収穫時期や収量、病気への耐性など、それぞれの品種の長所と短所を理解し、最適な選択をすることが求められます。一方、消費者は味や香り、食感など、自分の好みに合った品種を選ぶことで、いちごの魅力を最大限に楽しめるでしょう。多様な品種の中から適切なものを選ぶことが、いちごの栽培と消費の両面で重要なのです。