【決定版】春を味わう「蓬 料理」の極意|生・乾燥よもぎ餅の作り方|もち米&粉ベースのアク抜き詳解
スイーツモニター

春の野には、優しい緑色の「よもぎ」の若葉がここに顔を出し、季節の訪れを告げてくれます。この時期を待ちわびて、自ら摘んだよもぎで「よもぎ餅(草餅、草だんご)」を作るのは、たくさん市販の「乾燥よもぎ」を使えば一年中炊きますが、摘みたての生よもぎを使えるのは、春から初夏にかけての限られた期間だけの特別な贅沢と言えるでしょう。
「私は毎年春になると、高知県・土佐清水市にある実家の庭で採れるよもぎを使って、よもぎ餅作りに夢中になっています。一般的に、餅生地は米の粉(上新粉、もち粉、白玉粉など)を使ったレシピが多いですが、私が特におすすめするのは、もち米をベースにした作り方です。つきたてのお餅から立ち上がる、よもぎの瑞々しい香りは本当に格別ですよ」と語るのは、日本の伝統食や季節の食文化に精通する料理研究家の小島喜和さん。
「このガイドでは、よもぎ下の準備から丁寧に解説を進めます。また、餅つき機がない方や、生のよもぎが手に入りにくい時期でもよもぎ餅を作りたい方のために、米の粉(上新粉、もち粉)を使ったレシピや、乾燥よもぎを活用したレシピも記事の最後にじっくり取り組んでいます」
勇敢、よもぎ餅作りのすべてが詰まった保存版です! 早速レシピの詳細を見る前に、まずは「蓬料理」の代表格であるよもぎ餅がどのような食べ物なのか、その文化的背景も踏まえて基本的にお先にしてみましょう。

「草餅」の変遷:江戸時代に「よもぎ」が始まるまでと、それ以前の「御形」

今日、私たちが「草餅」と聞いて聞いているのは、ほぼ間違いなくよもぎ餅のことでしょう。
春の季語としても親しまれる草餅は、その起源を平安時代に中国から伝来した行事食に持ちます。
当時の草餅には、春の七草の一つである母子草(別名「御形」)が使われていたことから、「母子餅」と呼ばれていました。

「蓬料理」の主役「よもぎ」とは:その特徴と薬効

よもぎに用いられるよもぎは、日本中の野山や空き地にごく自然に自生する、キク科の多年草です。 その生命力は非常に強く、春に芽吹いた後、茎を伸ばして成長し、秋には60〜120cmほどの背丈になります。 その後、地上部は枯れますが、根は地中で休眠し、厳しい冬を越えます。
よもぎは、血液体内のデトックス作用やをきれいにする効果が期待できると言われています。 漢方薬の生薬としても好評されるほどの多様な薬効を持ち、食用としてだけでなく、飲用、香りを楽しむ、お灸のもぐさ、入浴剤など、古くから堅実な用途で「万能薬」として親しまれてきました。天ぷらの具材や薬味としてそのまま使うこともありますが、パンや今回ご紹介するお餅など、料理に本格的に使用する際には、風味を最大限に引き出し、より美味しく安全にいただくために、丁寧なアク抜き処理を行うことが推奨されています。

よもぎ餅に最適な「よもぎ」の選び方:春は「生」、それ以外の季節は「乾燥」を

そのため、よもぎ餅には3月下旬から5月にかけて収穫される、若くて柔らかい芽や葉を使うのが最適です。 この時期のよもぎは特に柔らかく、香りも豊かで、最上級の風味を楽しめます。
年間を通してよもぎ餅を味わうには
特定の収穫時期に摘み取ったたよもぎを乾燥させたものや、さらに細かくパウダー状にしたものを用いれば、季節を気にいつでもよもぎ餅作りを楽しむことが可能です。
<富澤商店>国産よもぎパウダー(40g) 604円(税込)※お取り扱いは富澤商店にて

よもぎ餅(草餅)の食べ方は?

よもぎ餅(草餅)を味わう際、最も一般的なのは、つぶあんやつやのこしあん、あるいは砂糖を混ぜて香ばしいきな粉を添える食べ方です。さらに、温かいぜんざいやお汁粉にほっとるのもおすすめです。 汁の中で餅がとろけるような柔らかさになり、よもぎの清々しい香りが温かい湯気とともに一層際立ち、心まで温まるひとときを演出します。

【基本レシピ】生よもぎ×もち米を使った「よもぎ餅(草餅)」の作り方

このレシピでは、餅生地にもち米を選びます。 その理由は、もち米が持つ独特の粘りと、搗き上がりの充実した伸びやかな食感にあります。
今日は、春先に摘み取った新鮮な生のよもぎを使用しました。 若いよもぎはアクが少ないため、より豊かな香りと明るい色合いを与えてくれます。

<材料>(作りやすい分量)

  • もち米:300g
  • 生よもぎ(下処理後):80g
  • 重曹:小さじ1(よもぎのアク抜き用、水1Lに対して)
  • あんこ:約200g
  • きな粉:大さじ3
  • 砂糖:大さじ1(きな粉用)
  • 片栗粉(またはとり餅粉):適量

<下準備>

よもぎ餅をスムーズに美味しく仕上げ、本格的な調理に取り掛かる前に、もち米とあんこの下の準備を大切にすることが大切です。

もち米の丁寧な浸水と水切り

もち米は丁寧に洗い、蒸し調理での盛り合わせは最低6時間は水に浸し、調理開始の15分ほど前にザルにあげ、たっぷりな水分をゆっくりしましょう。 炊飯器で炊き上げる場合は1時間を目安に水に浸し、直前にザルで水気をしっかりと置いてください。

あんこの調整

手で成形できないほど柔らかいあんこは、鍋に移して軽く加熱し、そこそこな水分を飛ばして調整すると良いでしょう。

1.よもぎの可食部を選別し、丁寧に洗浄する

よもぎの根元から葉の先端へ向かって手でなぞるように触れた際、硬い感触の葉が見つかれば、それらは丁寧に摘み取りましょう。こうした葉は成長が進んで硬くなっていたり、傷んでいたりするため、茹でても食感が悪く、筋っぽさが残る可能性があります。
次に、茎全体を広げて見て、最も上部に位置する茎(上写真、赤色部分)を根元から摘み取ります(下写真)。これは最も若々しい新芽の部分であり、他の葉や茎と比べて色が鮮やかで柔らかいため、茎ごと利用できます。
残りの葉も丁寧に摘み取っていきます。全て選び終えたら、ボウルに張った水で念入りに洗い、土などの汚れをしっかりと除去した後、ザルにあげて水気を切っておいてください。写真で赤く示されている部分が、ここでいう可食部です。例えば、185gのよもぎを用意した場合、約80gの可食部が得られることがあります。

2. よもぎを茹で、アクを抜き、鮮やかな色合いを保つ

大きめの鍋に1〜2リットルの水を注ぎ、強火で加熱します。沸騰したら、水1リットルあたり小さじ1を目安に重曹を加えましょう。重曹を加えることで、よもぎ特有のアクが効率的に抜け、繊維質が柔らかく仕上がり、さらに鮮やかな色合いを保つことができます。
アク抜きが重要な理由とコツ
よもぎが持つ独特の苦味、渋み、そしてえぐみを取り除くためには、アク抜きが非常に重要です。この工程を経ることで、より風味豊かで食べやすい状態になります。ただし、茹ですぎは禁物です。よもぎ本来の豊かな香りが失われてしまうため、注意深く、適切な時間で茹でることが肝心です。
事前に選り分けたよもぎを鍋に加え、茹でていきます。茹で上がってきたら、茎の部分を親指と人差し指で軽くつまんでみてください。すぐに繊維が潰れない程度の柔らかさになっていれば、火を止める合図です。アクが強めのよもぎの場合、茹で汁が写真で見るよりも濃い黒っぽい色になることがあります。
ザルに上げてから、すぐに冷たい水を入れたボウルに移し、茹で汁の濁りがなくなるまで水を2~3回入れ替えましょう。その後、さらに1分から20分程度水にさらし、しっかりとアクを抜いていきます。よもぎの種類や生育状態によってアクの強さは異なるため、水にさらす時間は状況に応じて調整が必要です。例えば、非常に若い芽の場合はアクが少ないため1分程度の浸水で十分なこともありますが、途中で少量味見をして、苦味が抜けているか確認するのが最も確実な方法です。

3. 茹でたよもぎを細かく刻み、なめらかなペースト状に仕上げる

下茹でを終えたよもぎは、軽く水気を切ってから包丁で粗く切り分けます。その後、フードプロセッサーに移し、きめ細かくなるまで攪拌してください。もしフードプロセッサーがない場合は、包丁を使って根気強く細かく刻むことで代用可能です。よもぎは繊維が多いため、フードプロセッサーを活用すると手早く、均一な仕上がりになります。水分を絞りすぎると機械が空回りすることがあるため、軽く水気を切る程度に留めるのが成功の鍵です。
細かくなったよもぎをすり鉢に移し、すりこ木で丁寧にすり潰し、なめらかなペースト状にします。この時、もし太い筋が残っているようでしたら、食感を損なわないように丁寧に取り除きましょう。ペーストの段階で不要な筋を取り除くことが、口当たりの良い仕上がりへの重要なポイントです。よもぎの量を多くすると、その分水分量も増えて餅が柔らかくなりやすいため、お好みに合わせて厚手のキッチンペーパーや清潔なガーゼで包み、余分な水気を適度に絞っておくと、餅の硬さを調整できます。
茹でたよもぎの賢い保存法
下処理を終えたよもぎは、そのまま保存しておくことが可能です。茹でて粗切りにした段階、またはペースト状にした段階で、一回分ずつラップでしっかりと包み(量が多ければ小分けにしておくと便利です)、保存用密閉袋に入れて冷蔵庫か冷凍庫で保管しましょう。冷蔵庫での保存は約3日間、冷凍庫であれば約1ヶ月間、その風味を保つことができます。冷凍したよもぎを使用する際は、調理前に自然解凍しておくことをお勧めします。

4. もち米を蒸し器でふっくらと蒸し上げる、または炊飯器を活用する

蒸し器(今回はステンレス製を使用)を用意し、下段にはたっぷりの水を入れます。上段には、水で濡らして固く絞った蒸し布を敷き、その上にもち米を広げます。この時、もち米の表面を平らにするのではなく、指で軽くでこぼことした形に整え、蒸し布の底を少し露出させるようにするのがポイントです(写真参照)。こうすることで蒸気の通り道が確保され、もち米全体に熱が均一に伝わり、蒸しムラを防ぐことができます。蒸し布の端を中心で寄せてもち米を覆い、蓋をして強火にかけます。
もち米を平らにするのではなく、あえてでこぼことした形にして蒸気の抜け道を作ることがポイントです。こうするともち米全体に蒸気が伝わり、蒸しムラが防げます。

沸騰してから約15分間加熱した後、一度火を止めて蓋を取り、蒸し布を広げます。全体にもち米100ml(分量外)を均等に振りかけましょう。もち米を上下に返し(写真)、再び蒸し布で覆って蓋をし、強火で加熱します。再度沸騰したら、さらに5分間蒸し続けます。

5. 蒸し上がったもち米とよもぎペーストを合わせて餅つき機で仕上げる

工程4で蒸し上がった熱々のもち米を、速やかに餅つき機(または餅つき機能を備えたホームベーカリーやパン用ニーダー)に移し、工程3で丹念に作ったよもぎのペーストを加えます。その後、餅つき機のスイッチを入れ、餅をつく工程に進みましょう。
もし餅つき機の中で材料が回りにくい場合は、時々水で濡らしたゴムベラを底から差し込み、全体をひっくり返すように混ぜ合わせると良いでしょう。もち米とよもぎが均一に混ざり合い、なめらかな餅状になったら、餅つきの完了です。
打ち粉として片栗粉(または市販の餅とり粉)を広げたバットの上に餅を取り出し、水(分量外)をつけた手で丁寧に伸ばし広げます(上の写真)。この時、粉が餅の内側に入り込まないように注意しながら、半分に折りたたみます(下の写真)。これで、香り豊かなよもぎ餅の完成です。
餅がバットにくっつくのを防ぐためにも、片栗粉はしっかりと敷いておきましょう。餅の内側に粉が入ると食感が硬くなる原因となるため、表面にだけ薄くまぶすように心がけてください。私の実家では、片栗粉の代わりにきな粉を打ち粉として使っていました。きな粉の香ばしさが好きならば、この方法もぜひ試してみてください。
出来上がった餅を平らに伸ばした状態で2日ほど置いて乾燥させれば、よもぎ入りの「し餅」(切り餅)としても楽しめます。

出来立ての蓬餅を丸めてきな粉をまぶす。好みであんこを添えても

出来立ての蓬餅を一口大にちぎるか、軽く丸めて、お好みの甘さに調整したきな粉をたっぷりとまぶしてください。さらに、あんこを添えれば、蓬の風味とあんこの甘みが絶妙に調和し、一層奥深い美味しさを堪能できます。
作業のしやすさを考慮し、もし熱い餅が扱いにくいと感じるようでしたら、無理に急ぐ必要はありません。1時間ほど置いて粗熱を取ってから作業することで、手が汚れにくく、美しい形に仕上げやすくなります。

よもぎ餅にあんこを包む

蓬餅であんこを包む際は、まずあんこを一つあたり20~30gを目安に、あらかじめ丸めて準備しておきましょう。こうすることで、包む際の分量が均一になり、作業がスムーズに進みます。
次に、蓬餅を一つ約45~50gになるようにちぎり、計量します。ここでも、熱い餅が扱いにくいと感じる場合は、1時間ほど冷ますことで作業性が向上します。餅をちぎる際には、手にくっつくのを防ぐため、必ず手粉(片栗粉などがおすすめです)をまぶしてください。
計量した蓬餅は、直径およそ10cmの円形に平たく伸ばします。特に外側を薄めに伸ばすことを意識すると、包んだ時の合わせ目が厚ぼったくならず、美しく整った形に仕上がります。
円形に伸ばした餅の中央にあんこを乗せ、餅の生地であんこを優しく包み込みます。あんこを内側に軽く押し込みながら、餅の縁を中央に集めるようにして、しっかりと口を閉じましょう。閉じ目を下にして手のひらで転がすようにして形を整えれば、ふっくらとした蓬餅の出来上がりです。

【実食】蓬料理の真骨頂!春をそのままいただくような、目の覚める香り高い味わい!

今回用いた蓬は、非常に若い芽を選定したこともあり、毎年手掛ける小島さんもその見事な色鮮やかさに感嘆するほどでした。一口頬張ると、その鮮烈な若草の香りが口いっぱいに広がり、まるで春そのものを味わっているかのような、心揺さぶられる体験ができます。
これまでは上新粉などの米粉を使った蓬餅の調理経験がありましたが、今回のもち米を主役にした製法は私にとって初めての試みでした。一口食べれば、小島さんがこのレシピを推奨する理由がたちどころに理解できます。瑞々しい蓬の香りが、つきたてのもち米が持つ上品な甘みと、もっちりとした柔らかな食感によって最大限に引き出され、まさに至福の味わいです。
「通常、もち米の生地は時間が経つと硬くなりがちですが、生蓬を加えると不思議と柔らかさが持続するんですよ」という小島さんの言葉は真実でした。驚くほど長くそのしっとりとした柔らかさを保ちます。この季節ならではの奥ゆかしい味わいを、ぜひご家庭の食卓でも体験してみてください。

ほかにもある! よもぎ餅の作り方3通り

「生の蓬と米粉(上新粉、もち粉)の組み合わせ」、「乾燥蓬と米粉(上新粉、もち粉)の組み合わせ」、「乾燥蓬ともち米の組み合わせ」といった、3種類の異なる蓬餅の調理法をご紹介します。それぞれの組み合わせが織りなす食感や風味の違いは興味深く、ぜひ食べ比べてみて、お好みの味を見つけるのも一興でしょう。

【自家製よもぎ餅の作り方】生よもぎと米粉で手軽に

餅つき機がなくても、ご家庭で簡単に作れる生よもぎ餅のレシピです。摘みたてのよもぎが持つ清々しい香りと、米粉ならではのしっかりとした歯ごたえが、もち米で作るお餅とは一味違う魅力となります。

<材料>(作りやすい分量)

  • 上新粉:150g
  • もち粉:50g
  • 生よもぎ(下処理後、刻んだもの):50g
  • 砂糖:大さじ1(お好みで)
  • ぬるま湯(50℃):約150ml

<作り方>

  1. まず、生よもぎの下処理を行い、ペースト状になるまですりつぶす工程を済ませておきます。
  2. 大きめのボウルに上新粉、もち粉、必要であれば砂糖を入れ、よく混ぜます。ぬるま湯(約50℃)を少量残して加え、ゴムベラで全体を軽く混ぜ合わせます。
  3. 次に、1で準備したよもぎのペーストを加え、ゴムベラで混ぜた後、手を使って生地がなめらかになるまでしっかりとこねます。生地が耳たぶくらいの柔らかさになるよう、残りのぬるま湯を少しずつ足しながら調整し、ひとつの塊にまとめます。
  4. 生地を均等に8つに分け、それぞれを小判型に成形し、中央を軽くくぼませます(下写真)。湯気が十分に上がった蒸し器に入れ、15分から20分ほど蒸し上げます。
  5. 蒸し上がった熱い生地をすり鉢、または丈夫なボウルに移し、すりこぎなどで潰すようにして、均一でなめらかな状態になるまでよく練り混ぜます。
  6. 全体をひとまとめにすれば完成です。召し上がる際は、手に少量の水をつけて生地をちぎったり丸めたりし、お好みであんこやきな粉を添えてお楽しみください。

【よもぎ餅レシピその2】手軽に作れる乾燥よもぎと米粉のお餅

一年中手に入りやすい乾燥よもぎと、上新粉・もち粉を組み合わせた、最も気軽に挑戦できるよもぎ餅のレシピです。乾燥よもぎの持つ豊かな香りと、上新粉が引き出す独特の歯切れの良さが絶妙なハーモニーを生み出します。

<材料>(作りやすい分量)

  • 米粉(上新粉):150g
  • もち米粉:50g
  • ドライよもぎ:5g
  • 水(ドライよもぎの戻し用):35ml
  • 砂糖:大さじ1(お好みで)
  • ぬるま湯(約50℃):約150ml

<作り方>

  1. 小さめの器にドライよもぎと分量外の水35mlを入れ、15~30分かけてじっくりと水分を吸わせて柔らかくします。
  2. ボウルに米粉、もち米粉、そしてお好みで砂糖を投入し、よく混ぜ合わせます。そこに約50℃のぬるま湯を少しずつ加えながら、ゴムベラで全体を軽く混ぜ合わせます。
  3. 1で戻したよもぎは、戻し汁も一緒に2のボウルに加え、ゴムベラで混ぜます。生地がまとまってきたら、手で丁寧に揉み込み(上写真)、ムラなく均一な状態になるまでしっかりと混ぜ合わせ、一つの塊にします(下写真)。
  4. 出来上がった生地を8等分にし、それぞれを小判型に整えます。中央を軽くへこませたら、蒸気が十分に上がった蒸し器に入れ、15分から20分間ほど蒸し上げます。
  5. 蒸し上がった生地は、すり鉢や大きめのボウルに移し、すりこぎでしっかりとつき、なめらかなひとまとまりにします。これで基本の生地は完成です。いただく際には、少量の水を手に付けて生地をちぎったり丸めたりし、お好みであんこやきな粉を添えてお楽しみください。

【よもぎ餅レシピ③】乾燥よもぎ×もち米

フレッシュなよもぎが手に入らない季節でも、本格的なよもぎ餅を味わうことができます。つき立てのもち米とドライよもぎを組み合わせることで、生のよもぎとは一味違う、奥深い香りと味わいが生まれます。平らに伸ばして2日ほど置けば、切り餅(のし餅)としても楽しめます。

<材料>(作りやすい分量)

  • もち米:300g
  • ドライよもぎ:5g
  • 水(ドライよもぎ戻し用):35ml
  • 重曹:小さじ1/2(よもぎのアク抜きに。水1Lに対し)
  • こしあんまたはつぶあん:約200g
  • きな粉:大さじ3
  • 砂糖:大さじ1(きな粉に混ぜる用)
  • 片栗粉または餅取り粉:適量

<作り方>

  1. 乾燥よもぎの下ごしらえ 小さな器に乾燥よもぎを入れ、分量外の水35mlを注いで水分を含ませます。よもぎが十分に水分を吸い込み、しっとりと柔らかくなるまで、およそ15分から30分静置します。柔らかくなったら軽く水気を絞り、細かく刻むか、フードプロセッサーを使ってなめらかなペースト状にしてください。この際、少量の重曹を加えた熱湯でさっと茹で、すぐに冷水に浸して絞ることで、えぐみが取れて一層風味豊かに仕上がります。
  2. もち米の準備 もち米を丁寧に洗い、蒸し器を使用する場合は6時間以上、炊飯器で炊く場合は1時間、それぞれ水に浸します。調理直前にザルにあげ、しっかりと水気を切っておきましょう。
  3. もち米を蒸す、または炊く 「基本レシピ」の工程4に倣い、もち米を蒸し器で蒸すか、炊飯器で炊き上げます。蒸し器で調理する際は、全体に均一に熱が行き渡るよう工夫してください。
  4. もち米とよもぎペーストを餅つき機で練る蒸し上げたばかりの熱いもち米を餅つき機に移し、1で用意した乾燥よもぎのペーストを加えます。
  5. 仕上げの成形 「基本レシピ」の工程5と同じ要領で、片栗粉(または餅とり粉)を広げたバットに練り上がった餅を移します。水で濡らした手で生地を広げ、粉が餅の中に入れないように気をつけながら、半分に広げて美しい形に整えましょう。
  6. 食べ方、または保存方法 作りたてのよもぎ餅は、きな粉やあんこを添えてお召し上がりいただくのが特におすすめです。 また、平らに伸ばした状態で2日ほど寝かせれば、のし餅(切り餅)としても長くお楽しみいただけます。

まとめ

このページでは、春の訪れを告げる風物詩である「よもぎ餅」について、その様々な作り方と背景を深く掘り下げてご紹介しました。 生のよもぎを用いた伝統的なもち米のレシピから、手軽に作れる米の粉を活用した方法、一年を通してさらに利用可能な乾燥よもぎを使ったレシピまで、堅実なレベルの方が挑戦できるよう徹底的に解説しています。
よもぎの選び方、アク抜きの重要性、そして一層美味しくいただくためのヒントまで、料理研究家の小島喜和さん、そして管理栄養士の安藤さんのような専門家の方からの貴重なヒントをついでにお届けしました。 特に、よもぎ特有の苦味やえぐみを抑え、その鮮やかな色合いと豊かな香りを最大限に引き出す挑戦アク抜きの技は、よもぎ餅作りを成功させる上で欠かせないポイントです。 この記事を参考にして、ぜひご家庭で春の息吹を感じさせる香り高いよもぎ餅作りに、その奥深い味わいを心ゆくまでご堪能ください。

よもぎ餅にはなぜよもぎが使われるのでお願いしますか?

よもぎ餅に用いられるよもぎは、そのルーツを平安時代に中国から作った行事食に見出すことができます。 当初は母子草が使われていて、江戸時代には「親子作り」という言葉の響きが不吉とされ、代わりに薬効があり、香りも豊かなよもぎが広く用いられるようになりました。

よもぎのアク抜きは、どのような理由から必要とされるのですか?

よもぎには独特の苦味、渋み、そしてえぐみが含まれており、これらの成分はアク抜きを見て、食べた際に強い不快感として残ってしまいます。

よもぎ餅に使うよもぎはどこで手に入りますか?

新鮮なよもぎは、春先の3月下旬から5月上旬にかけて、自然豊かな野山や河川敷、空き地などで自生しているものを見つけることができます。また、春の訪れとともに、地元の道の駅や農産物直売所、一部のスーパーマーケットなどでも季節を問わずよもぎ料理を楽しみたい方には、富澤商店をはじめとする製菓・製パン材料店や健康食品店、または各種オンラインストアで、乾燥よもぎやよもぎパウダーを通年で購入・利用できます。


よもぎ

スイーツビレッジ

関連記事