牛乳アレルギーを持つ人にとって、乳製品は避けるべき食品リストの一部ですが、ヨーグルトはその例外になることがあります。発酵過程で乳糖やタンパク質が分解されるため、ヨーグルトは一部の人には摂取可能になる場合があります。本記事では、牛乳アレルギーのある方がヨーグルトを安全に楽しむための注意点や、具体的な選び方について詳しく解説します。ヨーグルトの魅力を再発見し、食生活を豊かにするヒントを提供します。
牛乳は加熱すれば大丈夫?
牛乳由来のアレルギーは、主に牛乳タンパク質の一種である「カゼイン」が引き起こすことが多いです。このカゼインは熱に強く、加熱処理を施してもタンパク質の構造に大きな変化が見られず、アレルギー反応のリスクは依然として残ります。発酵食品の場合もカゼインは分解されにくいため、ヨーグルトやチーズなどでも注意が必要です。
カルシウム不足にならないために
乳製品アレルギーを持つ子どもは、そうでない子どもに比べ、カルシウムの摂取が約半分との報告があります。乳製品以外から効率良くカルシウムを摂取することは容易ではないため、毎食に工夫を凝らして必要な量を日常的に摂ることが大切です。
カルシウムが豊富な食品には、アレルギー対応ミルクや煮干しなどの小魚、青菜、海藻、大豆製品などがあります。料理には牛乳の代わりとしてアレルギー対応のミルクを使ったり、煮干しをふりかけとして活用するなど、手軽に摂れる方法を試してみましょう。

牛乳への切り替え方法
1歳を過ぎたら、牛乳への切り替えを検討しましょう。こちらは、牛乳の摂取量に応じた乳製品の目安リストです。初めは少量、例えばひと口などから試してみてください。
(左:摂取できる牛乳の量、右:推奨される乳製品)
5ml→ヨーグルト味のラムネ、スライスハム1枚
10ml→食パン1枚
30ml→乳酸菌飲料(小サイズ)1本、キャンディーチーズ1個、バターロール1個
50ml→コーヒー牛乳やフルーツ牛乳100ml、インスタントカップスープ1袋
100ml→飲むヨーグルト100g、スライスチーズ1枚、プリン1個、シチュー1皿
200ml→ナチュラルチーズ使用のピザ26g、グラタン1皿
*製品や調理法によって量は異なるため、あくまで参考としてください。
今回の進め方は、安全に進めたい場合の一例です。お子様や家庭の状況に合わせて調整してください。
アレルギー症状の経験がある場合や、血液検査でIgE抗体価が高い、アトピー性皮膚炎がある場合は、医師と相談の上、安全な摂取量を確認して食事を進めましょう。