いちじくは、その甘美な果肉だけではなく、皮にも隠された魅力が満載です。「いちじくの皮って食べられるの？」と疑問に思う方も多いでしょう。しかし、その薄い皮には、栄養素がぎっしりと詰まっており、健康に寄与する力を秘めています。フェノール類や食物繊維が豊富で、アンチエイジングや消化促進に役立つと言われるいちじくの皮。知られざるその魅力と健康効果を知ることで、いちじくを丸ごと楽しむ新しい習慣を手に入れませんか。
皮まで美味しく食べられるいちじくの魅力
いちじくには多くの品種が存在しています。一般に広く知られた特徴として、次のようなものがあります。たとえば「蓬莱柿（ほうらいし）」といった日本いちじくは皮が厚めです。一方、西洋いちじくは皮が薄く柔らかいので、ヨーロッパでは皮ごと生で食べられることが一般的です。日本でも、皮ごと食べられるように品種改良が進められており、「キング」や「とよみつひめ」といった日本産のいちじくが誕生しています。キングは爽やかな甘さが特徴の青いいちじくであり、一方、とよみつひめは甘みを特徴とする福岡県のブランドいちじくです。完熟したいちじくはさらに皮が柔らかくなるため、まるごと食べることができます。また、ドライいちじくも皮ごと食べられるのでおすすめです。乾燥されているため、手軽に美味しく楽しめます。
いちじくの赤色に含まれるアントシアニン
成熟したいちじくは赤茶色になり、この色はアントシアニンによるものです。アントシアニンはポリフェノールの一種であり、美しい赤色をつくる天然の色素です。同様の成分はぶどうや赤しそにも見られます。ポリフェノールは活性酸素を除去し、酸化を抑制する抗酸化物質としても知られています。
無花果の乳白色の液体に含まれるフィシン
いちじくを切ると出てくる白い乳液には、フィシンという酵素が含まれています。この酵素はたんぱく質を分解する働きを持ち、肉料理と一緒に使うと有効です。ただし、フィシンは一部の人にかゆみを引き起こすことがあります。口内や周囲、喉にかゆみや腫れを感じることもあるため、注意が必要です。パイナップル中のプロメラインやキウイのアクチニジンも同様の症状を引き起こすことがあるため、いちじくに対しても気を付けることが大切です。
完熟いちじくの見分け方
いちじくが熟したサインは、その香りと外見で見分けることができます。具体的には、甘い香りが漂っており、お尻の部分が少し割れていたり、割れかけているものが良いでしょう。
柔らかい皮のいちじく、そのままで美味しく召し上がれます！
熟したいちじくは、皮が柔らかく、そのまま皮ごと美味しく食べられます。日本でも、従来は皮を剥いて食べるのが一般的でしたが、最近では皮ごと楽しめる品種が開発されています。そのままの状態で味わうだけでなく、多様なお菓子や料理に活用することも可能です。おすすめのレシピにチャレンジしてみるのも良いでしょう。