離乳食にチーズはいつから?種類・注意点を解説
離乳食にチーズを取り入れたいけれど、いつから与えて良いのか、どんな種類を選べば良いのか迷いますよね。チーズは、良質なタンパク質やカルシウムが豊富で、赤ちゃんの成長をサポートする栄養源となります。この記事では、離乳食におけるチーズの開始時期や種類、アレルギーのリスク、調理方法などを詳しくご紹介します。安心安全にチーズを離乳食に取り入れ、赤ちゃんの食事のバリエーションを広げていきましょう。

赤ちゃんにチーズはいつごろからどんなものがいい?

赤ちゃんにチーズを与える際は、まずチーズの種類を理解し、赤ちゃんに合うものとそうでないものを見極めることが大切です。チーズには様々な種類があるため、適切な選択をすることで、赤ちゃんの成長に必要な栄養を効果的に摂取させることができます。

チーズの分類、栄養素、そして離乳食への適切な取り入れ方

チーズは大きく分けて「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」の2種類があります。ナチュラルチーズは、牛乳を乳酸菌や凝乳酵素で固め、水分を減らし、多くの場合、発酵させて作られます。乳酸菌が生きており、熟成の過程で風味が変わっていくのが特徴です。硬さによっても様々な種類が存在します。一方、プロセスチーズは、1種類または数種類のナチュラルチーズを加熱して溶かし、乳化・成型したものです。加熱によって発酵が止まるため、ナチュラルチーズに比べて風味が安定しており、保存性が高いという利点があります。スライスチーズや6Pチーズ、スティックチーズなどがこれにあたります。以前は日本でプロセスチーズが主流でしたが、近年では様々なナチュラルチーズが輸入され、広く親しまれるようになりました。チーズには牛乳の栄養成分が凝縮されており、タンパク質、脂質、ビタミンA、B₂、そして特に成長期の赤ちゃんに欠かせないカルシウムが豊富に含まれています。ただし、種類によっては脂質や塩分が多いものもあるため、赤ちゃんに与える際は、塩分や脂質が少ない種類を選ぶことが重要です。適切な種類を選び離乳食に取り入れることで、栄養補給に役立てることができます。

離乳食における乳製品の適切な導入時期と順番

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」には、乳製品の導入について「ヨーグルト、塩分や脂肪の少ないチーズも用いてよい」と記載されています[*1]。このガイドラインに基づき、離乳食で乳製品を導入する際は、まず無糖のプレーンヨーグルトから始めるのが一般的です。ヨーグルトは、離乳食初期の後半から導入でき、酸味に慣れさせる意味でもおすすめです。次にチーズは、塩分や脂肪分の少ない種類を離乳中期、具体的には生後7〜8ヶ月頃から少量ずつ試すのが良いでしょう。つぶし粥や野菜など、他の食材に慣れてきた段階で与えましょう。一方、牛乳を赤ちゃんに飲ませる場合は、鉄欠乏性貧血の予防の観点から、1歳を過ぎてからが望ましいとされています。これは、牛乳が鉄分の吸収を妨げる可能性があるためです。また、バターや生クリームなどの乳製品は、脂肪分が多く消化に負担がかかる可能性があるため、離乳食の進み具合や消化機能の発達を見ながら、離乳完了期以降に少量ずつ取り入れるのが一般的です。このように、乳製品は種類によって導入時期や量が異なるため、赤ちゃんの月齢や体調に合わせて慎重に進めることが大切です。

離乳食期別 おすすめチーズと活用アイデア

赤ちゃんが初めて口にするチーズとして、特におすすめしたいのが、塩分と脂肪分が控えめな「カッテージチーズ」です。そのあっさりとした風味と滑らかな口当たりは、離乳食中期はもちろん、後期や完了期まで幅広く活用できます。例えば、柔らかく煮た人参や甘いさつま芋と混ぜて、風味豊かなペーストにしたり、茹でたじゃが芋と合わせて小さな一口サイズのお焼きにするのも良いでしょう。色々な食材と組み合わせることで、赤ちゃんの離乳食のバリエーションが広がります。 次に、「パルメザンチーズ」は、豊富なカルシウムが魅力的ですが、同時に塩分と脂肪分も多く含んでいるため、使用量には注意が必要です。離乳中期(生後7~8ヶ月頃)から、おかゆやパン粥、お肉や魚料理に、風味付けとして少量だけ振りかけるようにしましょう。こうすることで、食材の風味を豊かにしながら、過剰な塩分摂取を避けることができます。 そして、離乳後期(生後9~11ヶ月頃)になり、赤ちゃんが歯茎で潰せる程度の固さに慣れてきたら、「プロセスチーズ」も試してみましょう。特に便利なのは、細かく刻んでグラタンやリゾットに混ぜたり、パンに挟んで焼いたりと、様々な料理に使える「スライスチーズ」や「ピザ用チーズ」です。ただし、プロセスチーズも脂肪分・塩分が多い傾向があるため、与える量には気を配り、他の食材や調味料とのバランスを考慮することが重要です。

チーズを与える際の注意点

赤ちゃんにチーズなどの乳製品を与える際には、食物アレルギー、塩分摂取量、調理方法に注意が必要です。これらのポイントをしっかりと理解し、安全に離乳食を進めていきましょう。

① 食物アレルギーへの注意と初めての与え方

0歳児の食物アレルギーの原因として多いのは、鶏卵、牛乳、小麦の順です[*2]。牛乳アレルギーは、加熱や発酵によっても分解されにくい「カゼイン」という成分が原因となることが多いため、牛乳を原料とするチーズでもアレルギー反応を起こす可能性があります。もし既に牛乳アレルギーと診断されている場合は、必ず医師の指示に従って離乳食を進めるようにしてください。 また、初めてチーズを与える際は、少量から始め、万が一アレルギー反応が出た場合にすぐ病院へ行けるよう、平日の午前中に与えるのがおすすめです。 食物アレルギーを心配するあまり、離乳食の開始時期を遅らせたり、タンパク質の摂取を控えることは、アレルギー予防効果があるという科学的な根拠はありません。もしアレルギーが疑われる症状が出た場合は、自己判断せずに医師に相談し、適切な指導を受けるようにしましょう。

② 量、特に塩分と脂肪分への配慮

チーズの種類によって、塩分量には大きな差があります。カッテージチーズのようなフレッシュチーズは塩分が少なめですが、パルメザンチーズなどの熟成チーズやプロセスチーズは塩分が多い傾向があります。 6~11ヶ月の赤ちゃんの1日の塩分摂取目安量は、食塩として1.5g、1~2歳児の1日の目標量は3.0g未満とされています[*3]。チーズの塩分量を具体的に見てみましょう(gは食塩相当量)[*4]:
  • カッテージチーズ 小さじ1(3g)の塩分は約0.03g
  • パルメザンチーズ 小さじ1(2g)の塩分は約0.08g
  • スライスチーズ 1枚(18g)の塩分は約0.5g
母乳やミルク、その他の離乳食にも塩分が含まれているため、チーズを与えることで、塩分摂取量が多くなりがちです。チーズは調味料として少量使うように心がけましょう。チーズと組み合わせる食品の塩分量も考慮し、全体の塩分摂取量が過剰にならないように注意することが大切です。

③ 誤嚥防止と食中毒リスクを考慮した調理方法

店頭でよく見かける「ベビーチーズ」ですが、これはあくまでプロセスチーズを小さくしたもので、「赤ちゃん専用のチーズ」という意味ではありません。ベビーチーズや6Pチーズは、スライスチーズに比べて厚みがあるため、奥歯が生えそろい、ある程度の咀嚼ができるようになる離乳完了期(生後12ヶ月から18ヶ月頃)以降に与えるのが望ましいでしょう。ただし、誤嚥の危険性があるため、そのまま丸ごと与えるのは絶対に避け、必ず細かく切ってから与えるようにしてください。細かく切った場合でも、お子様がきちんと噛んで飲み込んでいるか、常に注意深く見守るようにしましょう。また、ナチュラルチーズの中には加熱せずに食べられるものもありますが、赤ちゃんに与える場合は、食中毒のリスクを考慮し、必ず加熱してから与えることで、より安心して食べさせることができます。

まとめ

チーズは、赤ちゃんの成長に不可欠なカルシウムを豊富に含む良質なタンパク質源であり、離乳食に取り入れることができる栄養価の高い食品です。ただし、種類によっては塩分や脂肪分を多く含むものもあるため、与え方には注意が必要です。離乳食に乳製品を取り入れる際は、まず無糖ヨーグルトから始め、離乳中期頃から、塩分や脂肪分が控えめなカッテージチーズを少量ずつ試すのがおすすめです。パルメザンチーズなどの粉チーズや、スライスチーズなどのプロセスチーズも、栄養価が高く離乳食に活用できますが、塩分や脂肪分に注意し、少量ずつ与えるようにしましょう。安全な調理方法を心がけ、誤嚥や食中毒のリスクを回避しながら、お子様の月齢や食べる様子に合わせて、安全に、そして美味しくチーズを離乳食に取り入れ、日々の食事を豊かにしていきましょう。

質問:赤ちゃんに与えるチーズの種類で、特に注意すべきものはありますか?

回答:赤ちゃんには、塩分や脂肪分が非常に多いチーズ、青カビや白カビで熟成された非加熱のナチュラルチーズ、香辛料やハーブ、ナッツなどが加えられた加工チーズは避けるようにしましょう。特に、生の乳を加熱せずに熟成させたナチュラルチーズは、リステリア菌などの食中毒菌に汚染されている可能性があるため、必ず加熱調理するか、加熱殺菌済みのプロセスチーズを選ぶようにしましょう。

質問:初めてチーズを与える際に気をつけることはありますか?

回答:初めてチーズを与える際は、他の新しい食品と同様に、ほんの少量から始め、お子様の様子をよく観察してください。万が一、アレルギー反応(発疹、嘔吐、下痢など)が現れた場合に、すぐに医療機関を受診できるよう、平日の午前中に試すのが安心です。また、牛乳アレルギーの疑いがある場合は、事前に医師に相談するようにしてください。

質問:離乳食にチーズを取り入れる時の、調理のポイントはありますか?

回答:塩分が控えめなカッテージチーズなどは、野菜と合わせて滑らかなペースト状にしたり、お粥に混ぜて食べやすくするのがおすすめです。プロセスチーズを用いる際は、細かく切ってグラタンやリゾットに加え、十分に加熱調理してください。塩分量を調整したい時は、無塩チーズを選んだり、その他の調味料を控えめにするなどの工夫を凝らしましょう。

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