毎年年賀状は送るものの、暑中見舞いを書いた経験がないという方も少なくないかもしれません。暑中見舞いも年賀状と同様に、季節の節目に送る大切なご挨拶状です。もっと気軽に活用してみてはいかがでしょうか。特に、近年は直接顔を合わせる機会が減少しているため、暑中見舞いは親しい方々へ近況を伝えたり、健康を案じたりする貴重な機会となります。しかし、暑中見舞いを送る上で特に気を付けたいのは、適切な時期、守るべきマナー、そして心を込めた書き方です。この記事では、暑中見舞いをいつからいつまでに出すべきかという期間のルールから、基本的な作成方法、返信時のエチケット、さらには喪中の場合の対応まで、知っておきたい暑中見舞いの出し方について詳しくご案内します。これを読めば、真心を伝える暑中見舞いを自信を持って送れるようになるでしょう。

暑中見舞いの投函時期はいつからいつまで?郵便事情の注意点
暑中見舞いを送る際に最も肝心なのは、適切な時期を逃さないことです。一般的に、暑中見舞いを送る期間は、一年で最も厳しい暑さに見舞われる「暑中」とされています。この時期を過ぎてしまうと「残暑見舞い」へと切り替える必要があるため、特に注意が必要です。
暑中見舞いは立秋の前日までに必着!「暑中」の定義とは
暑中見舞いを出すべき期間は、日本の季節を細分化した二十四節気における「小暑(しょうしょ)」から「大暑(たいしょ)」の間にあたるとされています。この期間は、一年で最も暑さが厳しくなる時期を指します。具体的に見ると、小暑は夏の暑さが本格化し始める頃(例年7月7日頃~7月22日頃)、大暑は一年で最も暑さがピークを迎える頃(例年7月23日頃~8月6日頃)とされています。
暑中見舞いは、この大暑の終わり、つまり「立秋(りっしゅう)」の前日までに、相手の方の元へ到着するように送るのが適切なマナーとされています。立秋は暦の上では秋の訪れを告げる日であり、2026年は8月7日です。このため、遅くとも8月6日までには相手に届くよう、暑中見舞いを投函しておく必要があります。
近年、郵便サービスの変更に伴い、普通郵便・ゆうメールの土曜日配達が休止され、お届け日数が1日程度繰り下げられています。これにより、郵便局で差し出されてから相手先に届くまでに2~3日かかるケースが増えています。そのため、例えば8月6日が土日や祝日と重なるような場合は、さらに前倒しで8月2日頃までにはポストに投函しておくのが確実です。(出典: J-Net21, 「郵便法改正による郵便サービス見直しで、中小企業に影響も」, https://j-net21.smrj.go.jp/news/tsdlje000000zzuo.html, 2021年9月21日)到着までの日数を考慮し、余裕を持った準備を心がけましょう。
暑中見舞いはいつから出せる?梅雨明けがひとつの目安
暑中見舞いを「いつまでに出すか」については明確な期限が存在しますが、「いつから出せば良いのか」については、いくつかの説があり、統一された明確な決まりはありません。しかし、一般的には夏の始まりや梅雨明けが目安とされています。
具体的な開始時期に関する主な説としては、以下のものが挙げられます。
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小暑から:二十四節気の小暑(例年7月7日頃)から出し始めるのが良いという見方があります。この時期から夏の暑さが本格的になるため、暑中見舞いの趣旨に適していると考えられます。
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夏の土用から:夏の土用(例年7月20日頃)から送るという説もあります。土用は季節の変わり目に設けられた期間で、特に夏の土用は厳しい暑さの時期として知られています。
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梅雨明けから:多くの地域で梅雨が明けて本格的な夏が到来する頃から出すのが適切という説も有力です。梅雨が明けると、まさに「暑中」の季節が始まるため、自然な流れと言えます。
地域によって梅雨明けの時期に差があるため、一概にこの日からとは言えませんが、どの説も概ね7月中旬から下旬にかけての期間を指しており、大きな違いはありません。いずれの開始時期を選ぶにしても、最も重要なのは立秋を過ぎて相手に届くことがないよう、早め早めの準備に取り掛かることです。
心に響く暑中見舞いの書き方:構成と文例ガイド
暑中見舞いは、日本の夏の慣習として、お世話になっている方々へ日頃の感謝や相手の健康を願う気持ちを伝えるための大切な挨拶状です。ここでは、相手に真心が伝わる暑中見舞いを書くための基本的な構成要素と、具体的な表現例を詳しくご紹介します。形式だけでなく、送る相手への温かい思いを込めて作成しましょう。
暑中見舞いの基本的な構成要素
暑中見舞いは、一般的に以下の四つの部分から構成されます。一般的な手紙のように「拝啓」や「前略」といった頭語・結語は不要です。季節の風情を感じさせる言葉を選び、心を込めて丁寧にしたためることが肝心です。
それでは、各要素の詳細について見ていきましょう。
時候の挨拶
暑中見舞いの書き出しには、定型句である「暑中お見舞い申し上げます」を用いるのが通例です。この言葉には、夏の最も暑い時期に、相手の安否を気遣う心遣いが込められています。
特に恩師や目上の方、またはより丁寧な敬意を表したい相手へ送る場合は、「暑中お伺い申し上げます」とすることで、一層丁重な印象を与えられます。送る相手との関係性に応じて、最もふさわしい表現を選びましょう。
本文
本文では、主に相手の健康を案じる言葉と、自身の近況を簡潔に伝える言葉で構成するのが一般的です。具体的には、以下の点を含めると良いでしょう。
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相手の体調を気遣う言葉:厳しい暑さが続く季節ですので、「酷暑の折、皆様にはお変わりなくお過ごしでしょうか」「連日の猛暑ですが、ご無理をなさっていませんか」など、相手の健康を心配する一文を添えましょう。
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自身の近況報告:ご家族の様子や、最近あった出来事を短く伝えます。例えば、「おかげさまで、私ども家族一同、暑さに負けず元気に過ごしております」といった形式が適切です。
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感謝の気持ちやお礼:もし、日頃お世話になっていることや、何かお礼を伝えたいことがあれば、この機会に言葉を書き添えるのも良いでしょう。
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夏らしい話題や予定:夏休み期間の思い出や、これからの夏の計画など、あなたらしい季節のエピソードを添えることで、より温かく心に残るメッセージになります。
結びのあいさつ
暑中見舞いの締めくくりでは、相手への配慮と健康を願う気持ちを込めた言葉を選びましょう。例えば、「皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます」や「この炎暑の折、くれぐれもご無理なさらないようご自愛ください」といった表現が適切です。
読み終えた方に温かい気持ちが伝わるよう、相手の健康や幸福を丁寧に気遣う一文で締めくくることを意識しましょう。
日付
暑中見舞いでは、具体的な日付(例:〇年〇月〇日)を記載する必要はありません。代わりに、季節を表す言葉を用いて「○○年 盛夏」と記すのが一般的です。(和暦・西暦どちらでも構いません)。この他にも、「○○年 七月」や「○○年 八月」といった形で月を入れる表現も使われます。
「盛夏」は、夏の最も暑い時期、具体的には7月中旬から8月上旬を指す言葉です。この他にも、「○○年 七月」や「○○年 八月」といった形で月を入れる表現も使われます。投函する時期に合わせて、ふさわしい言葉を選びましょう。
【用途別】暑中見舞いの文例
ここでは、様々な関係性の相手にお送りする暑中見舞いの例文をご紹介します。これらの例文を参考にしながら、ぜひご自身の言葉でアレンジしてご利用ください。
一般向け
親しいご友人や知人、日頃お世話になっている方々など、幅広い方へ送る際に活用できる一般的な文例です。丁寧さの中に、親しみが感じられるメッセージを盛り込むと良いでしょう。
暑中お見舞い申し上げます 連日の猛暑が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますか。 おかげさまで、私ども家族は皆、暑さに負けず健やかに過ごしております。 何卒、この猛暑を乗り切られ、ご健康にお過ごしくださるよう、心より願っております。
〇〇年 盛夏
友人向け
親しい友人へ送る暑中見舞いは、形式にとらわれすぎず、あなたらしい言葉で親しみを込めたメッセージを添えるのがおすすめです。近況を伝えたり、再会を提案したりするのも喜ばれるでしょう。
暑中お見舞い申し上げます<br>このうだるような暑さ、体調を崩していませんか?私は暑さに負けて、すっかりインドア派になっています。そろそろ美味しいお酒で、夏の疲れを吹き飛ばしたいですね。また近いうちに連絡するから、元気で素敵な夏を過ごしてね。
〇〇年 盛夏
ビジネス向け
ビジネス上の暑中見舞いは、日頃お世話になっている取引先、お客様、あるいは上司の方々へ、感謝と敬意を表する重要な機会です。丁寧な言葉遣いを心がけ、会社の夏季休業期間などの情報を簡潔に加えることもあります。
暑中お見舞い申し上げます貴社におかれましては、時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。つきましては、誠に恐縮ながら、弊社の夏季休業期間を下記の通りとさせていただきます。[夏季休業期間:〇〇年8月〇日(〇)~8月〇日(〇)]期間中はご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。猛暑の折、皆様の益々のご発展とご健勝を心よりお祈り申し上げます。
〇〇年 盛夏
暑中見舞いの返事のマナーと残暑見舞いへの切り替え
親しい方々から暑中見舞いを受け取った際は、真心を込めて返信することが肝要です。これは単なる礼儀作法に留まらず、相手への感謝の気持ちや心遣いを伝える貴重な機会となります。

暑中見舞いの返事の基本と感謝の伝え方
暑中見舞いを頂戴した際には、速やかに返信することで、より良い印象を与えることができます。もし返信が暑中見舞いの期間中、具体的には8月6日までに相手に到着するようであれば、暑中見舞いとして送るのが適切です。
返信を作成する際は、冒頭に「この度はご丁寧な暑中見舞いを頂戴し、誠にありがとうございます」といった感謝の言葉を必ず記しましょう。それに加えて、受け取ったことへの謝意を表明し、ご自身の最近の様子を簡潔に付け加えることで、相手はより一層喜ばれることでしょう。相手の健康を案じる一言も添えることを忘れないでください。
暑中見舞いの時期を逃したら「残暑見舞い」で心を伝える
もし暑中見舞いの投函が、うっかり8月6日を過ぎてしまった場合でもご安心ください。焦って「暑中見舞い」として出すのではなく、迷わず「残暑見舞い」として送るのが正しいマナーです。この時期を境に、時候の挨拶の名称が変わることを意識しましょう。
暑中見舞いの期間が明けると、日本では立秋を迎えます。この立秋以降の暑さを「残暑」と呼び、この期間に出すのが残暑見舞いです。具体的には、立秋(8月7日頃)から8月31日頃までに相手に届くように送るのが一般的とされています。挨拶状の選び方も、この季節の移り変わりに合わせるのが粋ですね。
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暑中見舞い:梅雨明け~8月6日(立秋前日)の期間に届くように手配
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残暑見舞い:8月7日(立秋)~8月31日頃までの期間に届くように手配
最近ではメールや電話で済ませることも増えましたが、やはり手書きのメッセージが添えられたハガキは、受け取った方にとって特別な喜びとなるものです。お気に入りの絵柄のハガキを選び、心のこもった温かい言葉を綴ってみてはいかがでしょうか。きっと、より一層あなたの気持ちが伝わるはずです。
喪中や忌中でも暑中見舞いを送るのは問題ない?
年賀状には喪中や忌中の際に送るべきではないという慣習がありますが、季節の挨拶である暑中見舞いの場合は、少々事情が異なります。暑中見舞いは、故人を追悼する目的ではなく、相手の健康を気遣う季節のご挨拶であるため、ご自身や相手が喪中の期間であっても、通常通り送っても差し支えないとされています。
これは、夏の暑さの中で相手の体調を案じる気持ちを伝えるものであり、お祝い事とは異なるためです。したがって、喪中であることを理由に暑中見舞いを控える必要は、基本的にありません。
※ただし、地域や家風によっては「喪中は一切の挨拶状を控える」という考え方を持つ方もいらっしゃいます。迷われる場合は、相手への配慮として時期をずらして寒中見舞いにする、あるいは喪中見舞いや御悔やみの言葉を添えるなどの対応もご検討ください。
文面には少し配慮が必要です。華やかなお祝いの言葉は避け、相手の状況に寄り添う、穏やかで心遣いを感じさせる言葉を選ぶようにしましょう。例えば、「ご心労もいかばかりかと拝察いたしますが、くれぐれもご無理なさらないでください」といった表現を用いると、より丁寧な印象を与えられます。
まとめ
暑中見舞いは、夏の厳しい暑さの中で、大切な方々の健康を案じ、日頃の感謝や近況を伝える、心温まる日本の美しい習慣です。送るべき時期の目安、返信時のマナー、そして喪中の場合の特別な配慮といった基本的な知識があれば、誰でも気軽に、そして丁寧な気持ちで送ることができます。
大切なのは、形式に囚われすぎず、受け取る相手への真心を込めることです。ぜひこの夏、なかなか会えない遠方の友人や親戚、日頃お世話になっている方々へ、季節の挨拶として暑中見舞いを送ってみてはいかがでしょうか。あなたの温かい心遣いが、きっと相手の心にも届き、互いの絆を深めるきっかけとなることでしょう。
暑中見舞いはいつ頃までに送るのが適切ですか?
暑中見舞いを送る最適な時期は、二十四節気における「小暑」から「立秋」の前日までが目安です。具体的には、梅雨明けの頃から8月6日頃までに相手の手元に届くように投函するのが一般的とされています。
暑中見舞いの開始時期に明確な決まりはありますか?
暑中見舞いを送り始める時期に関して、厳密な規定は存在しません。しかし、慣例として「小暑(7月上旬頃)を迎えてから」「夏の土用(7月下旬頃)に入ってから」「梅雨明け後から」といった考え方があります。地域差も見られますが、目安としては7月中旬から下旬を目安に投函するのが一般的です。
暑中見舞いの時期を過ぎてしまった場合、どうすればいいですか?
8月7日頃の立秋を境に、季節の挨拶は「残暑見舞い」へと変わります。残暑見舞いは、立秋から8月末頃までが適切な期間とされていますので、時期に合わせて適切な表題を選んでお送りください。
暑中見舞いの返事はいつまでに送るべきですか?
受け取った暑中見舞いへの返信は、一般的に8月6日までに相手の手元に届くように手配するのが礼儀とされています。もし間に合わない場合は、残暑見舞いとして返事を出すのが適切です。返信の際には、まずは丁寧な感謝の言葉を伝えることを忘れないようにしましょう。
喪中の場合でも暑中見舞いを出しても問題ありませんか?
はい、喪中であっても暑中見舞いを送ることは全く問題ありません。暑中見舞いは、お祝いのメッセージではなく季節の挨拶であるため、ご自身が喪中の際や、相手の方が喪中の際にも、マナー違反にはあたりません。ただし、文面においては「お慶び申し上げます」といったお祝いの言葉は避け、相手をいたわるような心遣いのある言葉を選ぶようにしましょう。
暑中見舞いの書き方の基本を教えてください。
暑中見舞いは、主に四つの要素で構成されます。具体的には、季節の挨拶、相手の健康を気遣う言葉や自身の近況を伝える本文、結びの挨拶、そして「〇〇年 盛夏」といった形式での日付です。「拝啓」や「敬具」のような頭語・結語は、暑中見舞いでは必要ありません。
ビジネスで暑中見舞いを送る際の注意点はありますか?
ビジネスシーンで暑中見舞いを送る際には、より一層丁寧な言葉遣いを意識し、「暑中お伺い申し上げます」といった表現を用いることもあります。加えて、自社の夏季休暇の期間を添えることで、受け取った相手への配慮を示すことができ、スムーズなコミュニケーションに繋がります。

