クリスマスの到来を華やかに彩るケーキと言えば、ブッシュドノエルが真っ先に思い浮かびます。フランス語で"キリストの小枝"を意味するこの伝統的なケーキは、豪華な装いと上品な味わいで、世界中のお祝い事に欠かせない存在となっています。
「ブッシュ ド ノエル」とは
クリスマスが近づくと、樹木のようなケーキ「ブッシュ ド ノエル」が街に溢れます。その名の通り、フランス生まれの伝統的なケーキです。 ロールケーキを丸く巻いた形が特徴で、まるで薪や切り株のよう。表面にチョコレートやホイップクリームを塗り、フォークで樹皮っぽくひっかいたり、チョコレートの枝を立てるのがおなじみの形です。 この独特の形状には、キリストの誕生を祝う習わしが由来にあるそうです。クリスマス当日、寒さをしのぐため薪をくべて火を絶やさず燃やし続けたことから、切り株の形を模したケーキが生まれたと言われています。 また、北欧の冬至祭で燃やした大き丸太「ユールログ」をかたどった説もあり、燃え残った灰は無病息災を願う縁起物とされていました。 形やクリームの種類は決まりがなく、店やご家庭で様々な個性が光るのも魅力。本場フランスから伝わり、日本でも愛されるクリスマスの賑わいを連想させるケーキなのです。
ブッシュ ド ノエルとロールケーキの違い
ブッシュドノエルとロールケーキは、外見が似ていますが、作り方や意味合いに大きな違いがあります。 ブッシュドノエルは本格的なクリスマスケーキで、スポンジ生地を何層にも重ね、丸く巻いた形が特徴です。外側は板チョコやクリームでコーティングされ、木の樹皮のように装飾されます。一方、ロールケーキは卵や砂糖、小麦粉で作られた生地を焼き上げ、ジャムやクリームを塗って巻いた手軽なお菓子です。 ブッシュドノエルは複雑な作り方と豪華な装飾が魅力で、高級感のある存在感があります。対してロールケーキは年中食べられる日常的なお菓子で、可愛らしいイメージがあります。同じスポンジ生地を使用しているものの、一つは特別な機会のケーキ、もう一つは気軽に楽しめるお菓子という違いがあるのです。
ブッシュ ド ノエルのレシピ
◆クリスマスの香り漂うブッシュ・ド・ノエル 。クリスマスシーズンの代表的な一品、ブッシュ・ド・ノエル。ココアの香り漂うしっとりスポンジ生地とチョコレートクリームの絶妙なハーモニーが魅力的です。さらにチョコクランチを散らすことで、サクサク食感も楽しめます。 まずはココア生地を作ります。卵と砂糖を泡立て、薄力粉とココアパウダーを合わせて混ぜ込みます。溶かしたバターと牛乳を加え、なめらかな生地に仕上げましょう。オーブンで焼成したら、すぐにシロップをからませます。 続いてチョコクリームを作ります。生クリームと砂糖を温め、とろけたチョコレートと合わせてなめらかに混ぜ合わせます。冷ましながら残りの生クリームを加え、滑らかなクリームに仕上げていきます。 シロップをからませた生地の上に、クリームを塗り広げます。チョコクランチを散らせば、香ばしい食感がプラスされます。そして最後に巻き上げて、温かみのある木の幹のような形に仕上げるのです。 トッピングはシンプルに粉糖をかけるだけでも素敵ですし、きのこ型のメレンゲなどを飾ればクリスマス気分を盛り上げてくれるでしょう。香り高いココアの風味と、なめらかでチョコレート豊かなクリームの絶品ハーモニーをお楽しみください。
今年のクリスマスケーキはブッシュ ド ノエルを!
クリスマスの定番といえば、ブッシュ ド ノエル。この一見手が込んでいるように見えるケーキは、実は家庭でも簡単に作ることができます。ロールケーキをベースにするため、手順を工夫すれば意外とお手軽。表面にクリームを塗った後は、フォークで模様を付けるのがポイントです。さらに市販のロールケーキを使えば、より簡単に本格的なブッシュ ド ノエルが完成します。今年のクリスマスケーキに迷ったら、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。豊かな香りと味わいで、優雅なひとときを過ごせるはずです。
まとめ
ブッシュドノエルは、細かく刻まれたナッツやドライフルーツを混ぜ込んだ生地を、リング状に焼き上げたケーキです。外側は薄くカラメリゼされ、中は柔らかく、香り高い味わいが楽しめます。装飾の際は、アプリコットゼリーを塗り、チョコレートでコーティングするのが一般的です。その華やかな見た目とフランス伝統の味わいが、クリスマスを一層華やかに演出してくれるのです。