番茶と緑茶の違いをやさしく整理|種類・味わい・選び方まで一気にわかる
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日本茶はひとことで言っても幅広く、番茶と緑茶の違いが気になる方も多いはずです。実は、番茶は緑茶の一種。けれど、茶葉の育ち方や摘む時期、つくり方の違いで、香りや渋み、飲みやすさが変わります。この記事では、緑茶の基本から番茶の特徴、代表的な緑茶の種類まで整理し、毎日の一杯が選びやすくなるようにまとめます。

日本茶(緑茶)とは?

「日本茶」と聞いて、多くの方が思い浮かべるのは緑茶ではないでしょうか。日本国内で生産されるお茶の多くは緑茶で、なかでも煎茶は生産量が大きいとされています。全国茶生産団体連合会の「令和4年茶種別生産実績」では、煎茶の総生産量は37,500トンと紹介されています。近年は和紅茶も注目されますが、日本の喫茶文化の中心にあるのは、やはり緑茶です。
緑茶は、摘んだ茶葉をすばやく蒸して、酸化発酵を止めてつくります。これにより、茶葉の緑色や、さわやかな香味が保たれます。この「不発酵茶」である点が、紅茶や烏龍茶などとの大きな違いです。

番茶と緑茶の違いは「緑茶の中の立ち位置」にある


番茶と緑茶の違いを一言で整理すると、緑茶は大きなくくりで、番茶はその中の一ジャンルという関係です。つまり番茶は、緑茶に含まれます。
では、なぜ「違い」として気になりやすいのでしょうか。理由は、緑茶の代表格として知られる煎茶や玉露などと比べて、番茶は使う茶葉の状態や収穫時期が異なり、味わいの印象が変わるからです。

緑茶は幅が広い|煎茶・玉露・抹茶などを含む総称

緑茶には、煎茶、深蒸し茶、玉露、抹茶、粉茶、ほうじ茶、玄米茶、釜炒り茶、茎茶、ぐり茶など、さまざまな種類があります。栽培方法や仕上げ方が少し違うだけで、香りやコク、渋みの出方が変わります。

番茶は緑茶の一種|成熟した茶葉を使うことが多い

番茶は、一般的に初夏から秋にかけて収穫される成熟した茶葉や茎、または煎茶などの製造過程で選別された大きめで不揃いの茶葉を使ってつくられるお茶です。若い芽を使う煎茶とは、原料の段階で性格が変わるため、飲んだときの印象も変わります。

普段使いの代表「煎茶」と番茶の違い

緑茶の中でも、もっとも身近な存在が煎茶です。ここを押さえると、番茶と緑茶の違いが体感として理解しやすくなります。

煎茶の特徴|香りと旨み、渋みのバランス

煎茶は、若葉を蒸し、冷却し、揉み込む工程を経てつくられます。さわやかな香りと、旨みと渋みのバランスが特徴で、家庭のお茶として広く親しまれています。

番茶の特徴|すっきり、軽やか、香ばしさを感じることも

番茶は、成熟した茶葉が中心になるため、煎茶のような濃厚な旨みは控えめになりやすい一方で、後味がすっきりして飲みやすい傾向があります。渋みが穏やかで、日常の水分補給にも合わせやすいタイプです。

緑茶の種類を知ると「番茶との違い」がもっとわかる

ここからは、緑茶の代表的な種類を整理します。番茶と比べたときに、どこが違って感じるのかが見えやすくなります。

深蒸し茶|蒸し時間を長くした煎茶の仲間

深蒸し茶は煎茶の一種で、蒸し時間を長めにしてつくられます。茶葉が細かくなりやすく、水色が濃く出やすいのが特徴です。渋みが抑えられ、まろやかに感じられることがあります。

抹茶|覆い下で育て、揉まずに仕上げて粉にする

抹茶は、覆いをかけて日光を当てずに育てた茶葉を蒸し、揉まずに乾燥させ、細かい粉末状にしたものです。茶道で点てて味わうほか、さまざまな用途で親しまれています。

粉茶|製造工程で出る細かな茶葉を集めたもの

粉茶は、煎茶や玉露などをつくる際に出る細かな茶葉の集まりを指します。短時間で味が出やすく、食後の一杯としてもなじみがあります。なお、茶葉そのものをまるごと粉にした粉末茶とは成り立ちが異なります。

ほうじ茶|焙煎で香ばしさを引き出したお茶

ほうじ茶は、番茶や煎茶、茎茶などを高温で焙煎して香ばしさを強めたお茶です。焙煎の加減で香りやコクの印象が変わります。

玄米茶|炒った玄米と茶葉を合わせた香ばしいブレンド

玄米茶は、炒った玄米と番茶や煎茶などの茶葉をブレンドしたお茶です。玄米の香ばしさが特徴で、食事とも合わせやすいタイプです。

玉露|覆い下栽培で旨みを引き出した高級緑茶

玉露は、一定期間日光を遮って育てることで、独特の旨みと香りを引き出した高級茶です。煎茶より低めの温度で、じっくりと淹れて味わうのが特徴です。

番茶にもいろいろある|地域ごとの個性

番茶はひとまとめにされがちですが、地域の製法で個性が出ます。ここを知ると「番茶=単一の味」ではないことが見えてきます。

京番茶|焙じて生まれる独特の香り

京都の京番茶は、蒸した茶葉を揉まずに乾燥させ、強火で焙じる製法が特徴です。香ばしさに加え、印象的な香りが立つタイプです。

阿波晩茶|樽で発酵させる製法が特徴

徳島の阿波晩茶は、茶葉を湯通ししてから樽に漬け込み、乳酸菌の働きで発酵させる製法で作られます。特有の酸味やまろやかさが特徴です。

おいしい一杯のための淹れ方の考え方

同じ緑茶でも、淹れ方で印象が変わります。番茶と緑茶の違いを楽しみたいときほど、基本を押さえると失敗しにくくなります。

茶葉の量・温度・時間の組み合わせで味が変わる

お茶の淹れ方では、茶葉の量、お湯の温度、抽出時間の組み合わせがポイントになります。繊細な香味を楽しむタイプは温度を控えめに、香ばしさやすっきり感を楽しむタイプは熱めのお湯で、というように、目指す味に合わせて調整すると飲み比べもしやすくなります。

まとめ|番茶と緑茶の違いを知ると、いつもの一杯が選びやすくなる


番茶と緑茶の違いは、対立する2種類というより、緑茶という大きな枠の中に番茶がある、という関係にあります。番茶は成熟した茶葉を使うことが多く、煎茶などと比べてすっきり軽やかに感じやすいのが特徴です。緑茶には煎茶、玉露、抹茶、ほうじ茶、玄米茶など幅広い種類があり、製法や原料の違いで味わいが変わります。気になる種類をいくつか試して、自分の「飲みやすい」を見つけてみてください。次は、気になるお茶の特徴や選び方も一緒に整理していきましょう。

出典

  • 総務省 2022年経済構造実態調査製造業事業所調査 出典リスト, URL: https://www.soumu.go.jp/main_content/000981076.pdf, 2023年頃(令和5年)時点。煎茶の生産量データは日本茶業中央会「茶に関する統計」より引用 http://www.nihon-cha.or.jp/statistics.html 最終閲覧日: 2024年6月10日)

Q1. 番茶と緑茶の違いは、結局どこが一番大きいですか?

番茶は緑茶の一種であり、緑茶という広い分類の中に含まれます。そのうえで違いとして感じやすいのは、使う茶葉の状態です。番茶は成熟した茶葉や茎などが使われる説明が多く、煎茶のような若葉中心のタイプと比べて、香りや渋み、飲み口の印象が変わりやすい点がポイントになります。

Q2. 緑茶って、煎茶のことだと思っていました。間違いですか?

間違いではありませんが、少しだけ範囲が広いです。日常では「緑茶=煎茶」のイメージが強い一方で、緑茶には煎茶以外にも、玉露、抹茶、番茶、ほうじ茶、玄米茶などが含まれます。呼び方がざっくりしているぶん、種類名で選ぶとイメージが合いやすくなります。

Q3. 番茶は、ほうじ茶と同じものですか?

同じではありません。番茶は緑茶の一種として紹介され、茶葉の成熟度や選別された葉などを使う説明が一般的です。一方のほうじ茶は、番茶や煎茶などの茶葉を焙煎して香ばしさを引き出したお茶です。原料に番茶が使われることもあるため、近い存在に感じやすいのが混同の理由です。

Q4. 玄米茶は番茶ですか?それとも緑茶ですか?

玄米茶は、炒った玄米と茶葉をブレンドしたお茶です。茶葉として番茶や煎茶が使われることがあるため、原料の茶葉だけを見ると番茶が関係する場合もあります。ただ、出来上がりとしては「玄米茶」という別の種類として扱われ、香りや味の印象も玄米の要素が大きくなります。

Q5. 番茶と煎茶、飲み分けるならどう考えるのが簡単ですか?

迷ったら「食事中にすっきり飲みたいか」「香りや旨みをしっかり楽しみたいか」で考えると選びやすくなります。煎茶は香りや旨み、渋みのバランスを楽しむ説明が多く、番茶は軽やかで飲みやすい印象として語られがちです。まずは同じタイミング(食後など)で飲み比べると、違いがつかみやすくなります。



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