淡白でシャキシャキ!細いタケノコの食べ方 はちく(淡竹)の特徴、孟宗竹との違い、下処理・保存方法から絶品レシピまで徹底解説

春から初夏にかけて味わえる「はちく(淡竹)」は、一般的なたけのことして知られる孟宗竹とは異なる魅力を持つ食材です。すらりとした見た目と、クセが少なくあっさりとした風味、そして独特のシャキシャキ感が特徴で、料理のバリエーションを豊かにしてくれます。しかし、はちくの特性や孟宗竹との違い、適切な下ごしらえや保存方法、さらには美味しい調理法まで、詳しく知らない方もいるかもしれません。この記事では、はちくの基礎知識から、孟宗竹との違い、アク抜きが簡単な下処理と長期保存のコツ、さらに様々な料理で楽しめるレシピまで、はちくについて詳しく解説します。この記事を読めば、はちくの持ち味を最大限に活かし、食卓をより一層楽しめるようになるでしょう。

はちく(淡竹)とは?その基本情報と魅力

はちくは、イネ科タケ亜科に属する植物で、漢字では「淡竹」と表記します。原産地は中国で、日本には昔から存在し、食材として利用されてきました。名前の由来は、竹の表面の色が薄い緑色であること、または味が他のたけのこと比べてあっさりしていることなどが理由として挙げられます。一般的なたけのこの代表である孟宗竹が成長しきった頃、春の終わりから初夏にかけて土の中から顔を出します。

「淡竹」の由来と旬の時期

はちくが旬を迎えるのは、おおよそ5月から6月上旬です。これは、孟宗竹の旬が終わった頃に始まり、真竹よりも少し早い時期にあたります。新緑が美しい季節に、顔を出す姿は、季節の移り変わりを感じさせてくれます。地表から30~40cmほどに成長したものが、最も美味しく食べられるサイズとされています。この時期に産直市場やたけのこ掘りで手に入れることができれば、採れたての風味を堪能できるでしょう。

はちくならではの見た目・食感・味わい

はちくのたけのこは、見た目にも特徴があります。孟宗竹が太くて丸みを帯びているのに対し、はちくは細長く、スマートな形をしています。また、孟宗竹の皮には細かい毛がたくさん生えているのに対し、はちくの皮は薄い赤茶色で、毛がほとんどなく滑らかな表面をしているため、触った感触でも簡単に見分けられます。この見た目の美しさも、はちくの魅力の一つです。

食感と味わいは、「淡竹」という名前の通り、あっさりとしていて上品な風味が特徴です。アクや苦味が少ないため、一般的なたけのこと比べて食べやすいと感じる方も多いでしょう。水分が多く、シャキシャキとした食感は、繊細で心地よい歯ごたえです。また、かすかな甘みがあり、たけのこ特有の強い香りではなく、さやえんどうやそら豆を茹でたときのような、爽やかな香りがするのが特徴です。この穏やかな風味は、他の食材の味を邪魔せず、様々な料理でその良さを発揮します。さらに、収穫したばかりのはちくは、アクが少ないため、生のまま食べることもできます。

「破竹の勢い」との違い

「はちく」という言葉を聞くと、「破竹の勢い」という四字熟語を思い浮かべる人もいるかもしれません。しかし、これらは全く異なる概念であり、直接的なつながりはありません。「破竹の勢い」とは、竹が割れると一気に裂けていく様子から生まれた言葉で、「勢いが盛んで、とどまることを知らない」という意味を持ちます。これは植物の淡竹(はちく)とは関係なく使われる比喩表現です。したがって、はちくそのものが猛烈な勢いで成長するという意味ではありませんので、誤解しないようにしましょう。

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はちくの旬と主な産地・流通

はちくは、特定の地域で多く栽培され、旬の時期も限られています。そのため、産地や流通経路を把握しておくことは、新鮮なはちくを手に入れる上で役立ちます。

収穫時期は5月から6月上旬

はちくが最も美味しい時期は、おおよそ5月から6月にかけてです。この時期になると、土から顔を出したばかりの若竹が収穫の最盛期を迎えます。この時期は、たけのこの中で最も一般的な孟宗竹の旬(3月下旬から5月上旬)よりも少し遅く、真竹の旬(6月頃)よりはやや早い時期にあたります。つまり、孟宗竹が終わった後に、季節の移り変わりを感じさせてくれる食材として、はちくを味わうことができるのです。特に、旬の時期に収穫されたばかりのはちくは、水分をたっぷり含んでいて、上品な風味が際立ちます。

国内外の主な産地と流通実態

はちくは、中国の黄河流域より南側が原産とされています。温暖な気候が適しており、広く分布しています。日本国内でも、はちくは比較的寒さに強いため、各地で栽培されています。特に、九州、四国、中国、近畿地方などの温暖な地域が主な産地です。国内で栽培されているたけのこ類の中では、孟宗竹、真竹に次いで、栽培面積が大きいとされています。

しかし、生産量が多い割には、一般の市場ではあまり見かけません。普通のスーパーなどでは生の状態で売られていることは少なく、手に入れたい場合は、産地の直売所や道の駅、あるいはたけのこ掘りのイベントなどで直接購入するのがおすすめです。これは、はちくが孟宗竹ほど一般的ではないことや、地元での消費が多いことなどが理由として考えられます。したがって、旬の時期にこれらの場所を訪れるのが、新鮮なはちくを堪能するための秘訣と言えるでしょう。

孟宗竹(一般的なたけのこ)との違いを徹底比較

淡竹(はちく)と聞くと、たけのこの一種だと認識している方は多いでしょう。しかし、一般的に広く知られている孟宗竹とは、さまざまな点で明確な差があります。これらの違いを把握することで、淡竹ならではの魅力をより深く理解でき、料理の幅も広がります。

見た目の大きな違い:毛の有無と形状

淡竹と孟宗竹は、まず外観から大きく異なります。孟宗竹のたけのこは、太くて丸みを帯びた形状で、皮には茶褐色の細かい毛が密生しているのが特徴です。対照的に、淡竹のたけのこは、孟宗竹よりもずっと細長く、すらっとした美しいシルエットをしています。皮は薄い赤褐色で、毛はほとんどなく、表面が滑らかなため、一目瞭然です。この毛の有無と形状の差異は、両者を区別する際の最も簡単な手がかりと言えるでしょう。

収穫方法の違い:土中から掘り出すか、地上に出てから採取するか

収穫方法にも、淡竹と孟宗竹の間には大きな違いが存在します。孟宗竹は、地下茎が深いため、地面から顔を出す前に、鍬などの道具を用いて土の中から掘り起こすのが一般的です。これは「たけのこ掘り」と呼ばれ、孟宗竹は地上に姿を現すと、日光の影響でアクが強くなってしまうため、土の中で成長したものを掘り出す必要があるためです。そのため、収穫には経験と熟練した技術が不可欠です。

一方、淡竹は地下茎が比較的浅く、地面からすぐに顔を出します。食べ頃となるのは、地上に顔を出してから30~40cm程度に成長したものです。この成長した淡竹は、手で折るか、鎌で刈り取って収穫します。この方法は「淡竹採り」や「淡竹刈り」と呼ばれ、孟宗竹掘りのような大がかりな作業は必要なく、比較的容易に収穫できます。ただし、淡竹の場合、地上に現れた部分が美味しく食べられるのに対し、地中に残った部分は硬くて食用には適さないため、収穫時には食べられる部分を見極めることが大切です。

下処理の手間を左右するアクの強さ

最も重要な違いの一つが、アクの強さと、それに伴う下処理の手間です。孟宗竹のたけのこは、アクが非常に強いため、収穫後すぐに皮ごと米ぬかや唐辛子などと一緒にたっぷりの水で時間をかけてゆでて、しっかりとアク抜きを行う必要があります。このアク抜きを怠ると、強いえぐみや苦みが出て、美味しく食べることができません。したがって、孟宗竹料理ではアク抜きが最も手間のかかる工程とされています。

それに対して、淡竹は名前の通り、アクが非常に少ないのが大きな特徴です。そのため、基本的には米のとぎ汁や米ぬかを使った特別なアク抜きは不要で、たっぷりの水で軽くゆでるだけで美味しくいただけます。この手軽さは、忙しい現代の食生活において、淡竹が好まれる理由の一つとなっています。

風味と味わいの比較

孟宗竹とはちくでは、その風味や味わいにも大きな違いが見られます。孟宗竹は、丁寧なアク抜きを行うことで、奥深い旨味と特徴的な芳醇な香りが際立ちます。その味わいは春の訪れを感じさせるものとして、多くの人々から愛されています。しっかりとした旨みがあるので、煮物や炊き込みご飯といった料理で主役を張ることができます。

一方、先述の通り、はちくはあっさりとしていて、クセの少ない味わいが特徴です。アクやエグ味が少ないため、素材そのものの繊細な風味をストレートに味わえます。水分が多く、やわらかい甘みがあり、心地よい歯ごたえも魅力です。たけのこ特有の強い香りは控えめで、かすかに青みを含んだ清々しい香りがします。この上品で軽やかな味わいと食感は、孟宗竹とは異なる、洗練された美味しさを楽しませてくれます。

はちくの下ごしらえ:美味しく食べるための秘訣

はちくは、一般的なたけのこと比較してアクが少ないため、下ごしらえは比較的簡単です。しかし、手軽だからこそ、適切な下処理を行うことで、はちくが持つ本来の美味しさを最大限に引き出すことができます。

基本の下茹で方法

はちくの下処理は、主に下茹でが中心となります。米のとぎ汁や米ぬかを使用する必要がないため、非常にシンプルです。ここでは、採れたての新鮮なはちくを下茹でするための具体的な手順を詳しく解説します。

下処理前の準備:皮むきのコツ

まず、はちくの根元部分を切り落とし、穂先から根元に向かって縦に一本切れ込みを入れます。この切れ込みを起点にして、外側の硬い皮を一枚ずつ丁寧に剥いていきます。はちくは孟宗竹と比較すると皮がむきやすいので、比較的スムーズに作業を進めることができるでしょう。皮を全て剥き終えたら、用途に合わせて食べやすい大きさにカットすれば準備完了です。この時点で、はちくの美しい白い身があらわれます。

鍋でのゆで方と冷却

まず、大きめの鍋を用意し、皮をむいた細いタケノコ(はちく)を入れます。タケノコが完全に水に浸るように、たっぷりの水を注ぎます。強火で加熱し、沸騰したら火力を中火に落としてください。沸騰による吹きこぼれに注意しながら、約1時間ほど茹で続けます。茹でている間に水分が蒸発して水が減ってきた場合は、適宜水を足して、常にタケノコが水に浸っている状態を維持してください。1時間茹で終えたら火を止め、鍋に入れたまま自然に冷まします。急速に冷やすと風味が損なわれることがあるため、時間をかけてゆっくりと冷ますことが重要です。茹で汁が完全に冷めたら、水を入れ替え、一晩そのまま水に浸けておきます。この工程で下茹でとアク抜きが完了し、調理に使える状態になります。

アク抜きが不要な理由と例外

細いタケノコは、一般的なタケノコと比べてアクが少ないことが特徴です。そのため、通常のタケノコのアク抜きに使用される米のとぎ汁や米ぬかを使う必要はほとんどありません。このアクの少なさから、下茹でするだけで美味しく食べられると言われています。

ただし、全ての場合においてアク抜きが不要というわけではありません。収穫から時間が経過して鮮度が落ちたものや、成長しすぎて緑色になっているものは、アクが気になることがあります。このような場合は、孟宗竹と同様に、米のとぎ汁や少量の米ぬか、または赤唐辛子を加えて茹でることでアク抜きを行うと良いでしょう。タケノコの状態に合わせて適切な下処理をすることが、美味しく食べるための秘訣です。

新鮮なはちくは生でも楽しめる

細いタケノコの魅力の一つは、アクが少ないため生で食べられることです。特に、採れたてで非常に新鮮なものであれば、下茹でなしでそのまま食べることができます。薄くスライスしてサラダに加えたり、和え物として楽しむことで、タケノコのみずみずしい食感、ほのかな甘み、そして爽やかな風味を味わえます。生で食べることで、タケノコ本来の繊細な味わいを存分に楽しむことができるでしょう。

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はちくの鮮度を保つ保存方法

細いタケノコは傷みやすい食材なので、収穫後の時間経過とともに風味が落ちてしまいます。適切な保存方法を知っておくことで、より長く美味しく楽しむことができます。ここでは、冷蔵保存と冷凍保存の方法についてご紹介します。

短期保存には冷蔵保存がおすすめ

採取したばかりのはちくを、数日のうちに食べきる予定であれば、冷蔵保存が便利です。

まず、下茹でする前の生のはちくを保存する際は、乾燥させないことが重要です。採取後すぐのはちくを、水で濡らしたキッチンペーパーや新聞紙で丁寧に包みます。さらにポリ袋に入れて、袋の口を軽く閉じて冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。この方法で、2~3日程度は鮮度を保てますが、なるべく早く調理するのがおすすめです。時間が経つにつれて風味が損なわれるため、購入後、または収穫後は、できるだけ早く下処理を行いましょう。

次に、下茹で後の茹でたはちくを保存する方法です。下茹でが終わり、完全に冷ましたはちくは、密閉できる容器に入れ、茹で汁(または清潔な水)に浸した状態で冷蔵庫で保存します。毎日水を交換することで、より長く新鮮さを保てます。この方法なら、約1週間はおいしく保存できます。水に浸すことで乾燥を防ぎ、シャキシャキとした食感を維持できます。

長期保存には冷凍保存が便利

旬の時期以外にもはちくを楽しみたい場合は、冷凍保存がとても有効です。冷凍する際は、必ず下茹でを済ませてから行いましょう。

下茹でしたはちくは、しっかりと水気を拭き取り、用途に合わせて薄切り、短冊切り、角切りなど、食べやすい大きさにカットします。その後、1回に使用する量を小分けにしてラップでしっかりと包み、さらに冷凍保存用の密閉袋に入れて、中の空気をできる限り抜いて冷凍庫に入れます。二重に包むことで、冷凍焼けを予防し、風味の劣化を抑えられます。

冷凍保存した場合、約1ヶ月程度はおいしさを保つことができます。使用する際は、冷蔵庫でゆっくりと自然解凍するか、凍ったまま煮物や炒め物など、加熱調理に使用できます。冷凍すると、生の時と全く同じ食感を保つのは難しいですが、煮物や炒め物、炊き込みご飯の具材として十分に活用でき、旬の味を長く楽しめる便利な方法です。

はちくを使ったおすすめレシピ

はちくは、アクやエグみが少なく、淡白な味わいが特徴で、さまざまな料理に活用できる食材です。定番の和食はもちろん、中華や洋食にも相性が良く、食卓を豊かに彩ります。新鮮なはちくは生のままでもおいしく、その繊細な風味と心地よい食感は、あらゆる調理法でその魅力を発揮します。

和食の定番!はちくの持ち味を堪能できるレシピ

日本の食卓でおなじみの和食は、はちくの繊細な風味と食感を活かすのに最適な調理法が豊富にあります。伝統的な味付けで、はちく本来のおいしさを引き出しましょう。

炊き込みご飯で春の息吹をいただく

春の味覚、細いタケノコ(はちく)を堪能するなら、やはり炊き込みご飯がおすすめです。繊細なはちくの風味を損なわないよう、シンプルに仕上げるのがポイント。炊き上がったご飯からは、はちくの清々しい香りが立ち上り、食欲をそそります。一口食べれば、シャキシャキとした心地よい食感とともに、上品な甘みが口の中に広がります。油揚げや鶏肉、山菜などを加えても美味しく、春の恵みを存分に味わえるでしょう。仕上げに木の芽を添えれば、さらに香りが引き立ちます。

きんぴら:シンプルながらも奥深い味わい

細いタケノコ(はちく)のきんぴらは、素材の味を活かしたシンプルながらも奥深い味わいが魅力です。ごま油で炒めたはちくに、醤油、みりん、砂糖で甘辛い味付けを施し、最後に唐辛子でピリッとアクセントを加えます。シャキシャキとした食感が心地よく、箸休めにもぴったり。お弁当のおかずにも最適です。仕上げに白ごまを振れば、風味が増し、見た目も美しく仕上がります。

含め煮:上品な味わいで心も体も温まる

だしをたっぷり含んだ細いタケノコ(はちく)の含め煮は、上品な味わいで心も体も温まる一品です。鶏肉や油揚げと一緒に煮込むことで、より深みのある味わいになります。薄口醤油とみりんでシンプルに味付けすることで、素材本来の旨みを引き出します。じっくりと時間をかけて煮込むことで、はちくが柔らかくなり、だしが染み込んでより美味しくなります。お好みで木の芽や生姜を添えても良いでしょう。

うま煮:ご飯が進む定番おかず

細いタケノコ(はちく)とひき肉を甘辛く煮たうま煮は、ご飯が止まらなくなるほどの美味しさです。ひき肉の旨みと、はちくのシャキシャキとした食感が絶妙に絡み合い、食欲をそそります。醤油、砂糖、みりんで濃いめに味付けし、とろみをつけることで、ご飯との相性も抜群。お弁当のおかずにもおすすめです。仕上げにネギや七味唐辛子をかければ、風味豊かに仕上がります。

春の彩り、はちくのちらし寿司

春の息吹を感じさせるはちくやふき、風味豊かな油揚げを贅沢に使ったちらし寿司は、食卓を華やかに演出します。いつものちらし寿司とは一線を画す、旬の味わいを満喫できる特別な一品です。酢飯には、細かく刻んだはちくを混ぜ込み、彩り豊かな具材(錦糸卵、エビ、絹さやなど)と合わせることで、春らしい見た目に。仕上げに、爽やかな木の芽を添えれば、香りも一層引き立ち、春の訪れを感じさせる贅沢な味わいとなります。ひな祭りなど、お祝いの席にもおすすめです。

はちくの天ぷら:素材の甘みを堪能

下ゆでしたはちくを、カラッと揚げた天ぷらは、春の味覚を存分に堪能できる一品です。軽やかな衣のサクサク感と、はちくのみずみずしいシャキシャキ感が絶妙に調和し、一口食べれば笑顔がこぼれる美味しさです。揚げることで、はちく本来のほのかな甘みが際立ち、深い味わいを楽しめます。揚げたてに塩を軽く振って、素材そのものの味を堪能するのはもちろん、天つゆにつけても美味しくいただけます。さらに、衣に香り高いあおさ粉を混ぜて「磯辺揚げ」にするのもおすすめです。磯の香りが加わることで、風味豊かな一品となり、ご飯のおかずにも、お酒の肴にもぴったりです。ぜひお試しください。

新しい発見!洋風アレンジレシピ

はちくは和食のイメージが強いかもしれませんが、そのあっさりとした味わいは、意外にも洋風の味付けとも相性抜群です。これまでとは違う、はちくの魅力を発見できる洋風アレンジに挑戦してみましょう。

炒め物:和・中・洋、どんな味付けにも

煮物のイメージが強いはちくですが、実は炒め物にも最適です。柔らかいはちくは、下ゆでしたものを手早く炒めるだけでも美味しく仕上がります。シャキシャキとした食感と、炒めることで生まれる香ばしさが食欲をそそります。ボリュームも出せるので、メインのおかずとしても活躍します。

味付けのバリエーションは実に豊富です。シンプルに塩胡椒で素材の味を楽しむのはもちろん、定番の醤油や味噌で和風に、豆板醤やオイスターソースでピリ辛中華風に、ハーブやガーリック、オリーブオイルで洋風にアレンジするなど、可能性は無限大です。豚肉や鶏肉などの肉類、ピーマン、玉ねぎ、きのこ類などの野菜と一緒に炒めれば、様々な食感と風味が楽しめる、オリジナルの炒め物を作ることができます。

パスタ:オイルベースからクリームベースまで自在に

淡竹(はちく)は、伝統的な和食や中華料理で重宝されますが、意外なことに、洋風の味付け、特にパスタ料理との相性が抜群です。その繊細な食感はパスタに自然に溶け込み、独自の歯ごたえがアクセントとなり、これまでにない美味しさを体験できます。瑞々しい風味と心地よい食感が、いつものパスタを格段にレベルアップさせてくれるでしょう。

中でも、バターやオリーブオイルを基本としたオイルベースのパスタとの組み合わせは外せません。ふんだんにニンニクを使ったペペロンチーノに加えても良いですし、菜の花やしらすを加えた春らしいパスタにも最適で、あっさりとした味付けと見事に調和します。また、優しい味わいのクリーム系パスタに合わせれば、淡竹ならではのシャキシャキ感と爽やかな香りを存分に楽しめます。ベーコン、きのこ、アスパラガスといった他の食材とも相性が良いので、色々なアレンジに挑戦して、自分だけのオリジナルレシピを見つけてみましょう。

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まとめ

淡竹(はちく)は中国原産で、春の終わりから初夏にかけて旬を迎える、スレンダーで美しいシルエットのたけのこです。一般的な孟宗竹とは異なり、表面に毛がなく、特筆すべき点はアクが極めて少ないこと。そのため、米のとぎ汁を使った念入りなアク抜きはほとんど不要で、軽く下茹でするだけで簡単に調理できるのが、忙しい現代人にとって大きな利点です。上品であっさりとした風味と、みずみずしく軽快な歯ごたえは、定番の炊き込みご飯や煮物はもちろん、炒め物や洋風パスタなど、幅広い料理でその個性を発揮します。市場に出回ることが少ないため、たけのこ狩りや地元の直売所で見かける機会があれば、ぜひこの機会に淡竹の豊かな風味と食感を食卓に取り入れ、旬の贅沢な味わいを満喫してください。

淡竹(はちく)とは?

淡竹(はちく)は、イネ科タケ亜科マダケ属に分類される、中国をルーツとするたけのこの一種です。すらりとした外観と、ほとんど産毛のない滑らかな表面が特徴で、アクの少なさ、あっさりとした上品な味わい、そして心地よい歯ごたえが魅力です。一般的なたけのこである孟宗竹の旬が過ぎた頃、5月から6月上旬にかけて旬を迎えます。

淡竹(はちく)の旬はいつ?

淡竹(はちく)の旬は、例年5月~6月上旬頃です。これは、最もポピュラーなタケノコである孟宗竹のシーズン(3月下旬~5月上旬)よりも遅く、真竹のシーズン(6月頃)よりは少し早い時期にあたります。地表から30~40cmほど伸びたものが食べ頃とされています。

ハチクと普通のタケノコの違いは何ですか?

ハチクと一般的なタケノコ(孟宗竹)の主な違いは、以下の点にあります。

外観: ハチクは細長い形状で表面に毛がないのが特徴です。一方、孟宗竹は太く、表面にびっしりと産毛が生えています。

収穫方法: ハチクは地上に出てから手で折るか鎌で刈り取る「淡竹採り」を行います。対して、孟宗竹は地表に出る前に土の中から掘り起こす「タケノコ掘り」という方法で収穫されます。

アクの強さ: ハチクはアクが少ないため、基本的に下茹でだけで美味しく食べられます。孟宗竹はアクが強いため、米ぬかなどを使用した丁寧なアク抜きが不可欠です。

風味: ハチクはあっさりとしていて繊細な味わいが特徴です。孟宗竹は濃厚な旨味と独特の風味を楽しむことができます。

ハチクのアク抜きは必要ですか?

基本的に、ハチクはアクが少ないので、米のとぎ汁や米ぬかを使った特別なアク抜きは不要です。たっぷりの水で下茹でするだけで美味しくいただけます。ただし、収穫から時間が経過したものや、見た目が青々として成長が進んでいるものは、アクが気になる場合があります。そのような場合は、孟宗竹と同様に米ぬかなどを加えてアク抜きをすると、より安心して食べられます。

ハチクは生のまま食べられますか?

はい、収穫したばかりの非常に新鮮なハチクであれば、アクが非常に少ないため、生のままでもお召し上がりいただけます。薄くスライスしてサラダに加えたり、和え物などに使用することで、ハチク本来のみずみずしい食感と、ほのかな甘み、そして爽やかな香りを存分に堪能できます。

ハチクはどこで手に入れることができますか?

ハチクは一般の市場にはあまり出回らないため、スーパーで見かけることはほとんどありません。主に、タケノコ狩りで直接手に入れるか、産地の近くにある直売所や道の駅などで購入するのが一般的です。旬の時期にこれらの場所を訪れるのが、新鮮なハチクを手に入れるための最も確実な方法と言えるでしょう。

「破竹の勢い」と淡竹は関係があるのでしょうか?

いいえ、故事成句の「破竹の勢い」と、植物の淡竹(はちく)の間には、直接的なつながりはありません。「破竹の勢い」とは、竹を割る際に、一度割れ目が入ると、その勢いを止めることができない様子を例えたもので、物事が非常に勢いよく進むさまを表します。淡竹とは、種類の異なる竹を指します。

淡竹の保存方法について

淡竹を保存する方法は、短期保存と長期保存で手順が異なります。

冷蔵保存(短期):生の淡竹を下処理する前に保存する場合は、湿らせたキッチンペーパーで丁寧に包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保管します。2~3日を目安に使い切るようにしましょう。下ゆでした淡竹を保存する場合は、ゆで汁(または水)に浸した状態で密閉できる容器に入れ、毎日水を交換することで、約1週間保存することが可能です。 冷凍保存(長期):下ゆでした淡竹を食べやすい大きさにカットし、しっかりと水気を拭き取った後、小分けにしてラップで包み、冷凍保存用の袋に入れて冷凍庫で保存します。約1ヶ月程度の保存が可能で、煮物や炒め物など、さまざまな料理に活用できます。

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