ほのかに甘く、心温まるシナモンティーは、一日の始まりやリラックスタイムにぴったりな飲み物です。その特徴的な香りと風味は、古くから多くの文化で親しまれてきました。更に、シナモンティーには健康面での様々なメリットが期待できると言われています。しかし、ただ飲むだけでなく、その香りと味を最大限に楽しむためのコツや、健康効果を引き出すための正しい飲み方を知ることも重要です。ここでは、シナモンティーの魅力とその楽しみ方を詳しくご紹介します。
シナモンティーとは何か?
シナモンティーは、紅茶にシナモンを加えた香り豊かな飲み物です。ストレートティーとしてそのまま楽しむのはもちろん、植物性ミルクやメイプルシロップと組み合わせても美味しくいただけます。
このティー自体には甘さはありませんが、シナモンの濃厚な香りが優しい風合いを引き出し、心地よい味わいを提供してくれます。
シナモンの特性・効果・効用
シナモンは、常緑樹であるクスノキ科の木から採取され、乾燥した樹皮として知られています。そのほか「桂皮」とも名付けられており、歴史的に一部の地域では血液循環を改善する目的で生薬として活用されてきました。
シナモンはシナモンティーに使われるほか、アップルパイやクッキー、ジャムなど、多くのデザートの香り付けに使用されます。
血液の循環を改善する効果に加え、シナモンは体にさまざまな良い影響をもたらすことが期待されています。ここでは、シナモンの多岐にわたる効果・効能について詳しく見ていきましょう。
リラックス効果
シナモン由来のシンナムアルデヒドの香りは、心を落ち着けてリラックスさせる効果があります。
さらに、シナモンに含まれるオイゲノールは、副交感神経を活性化させる働きがあり、落ち込んだ時や寝る前のリラクゼーションに最適です。
血液の循環を良くする効果
シンナムアルデヒドは、毛細血管のダメージの保護と修復に役立つ可能性があります。これは加齢やストレスによる影響を和らげる効果があるとされています。さらに、シナモンは血液の循環を良くするため、腹痛や下痢、腹部の膨れ感の緩和につながることが期待できます。
加えて、シナモンに含まれるプロアントシアニジンは、強力な抗酸化作用を持ち、血糖値の抑制に効果があると考えられています。

美しさへの効果
毛細血管の減少は、シミやシワを作る一因となるため、その強化や修復は美しさを保つ上で非常に重要です。
さらに、シナモンは血流を促進し、冷え性やむくみの改善を期待できることから、くすみや目のクマにアプローチできるスパイスでもあります。美容の一環として取り入れることをおすすめします。
副作用
シナモンには多様な効果があるとされていますが、副作用が発生する可能性も考慮すべきです。
シナモンサプリメントを大量にかつ長期間使用すると、副作用が現れることがあります。特に胃腸に影響を及ぼす障害やアレルギー反応が多く報告されています。
加えて、カシアシナモンという種類のシナモンには、クマリンという肝臓に影響を与える化学物質が含まれていることがあります。特にクマリンの含有量が高いカシアシナモン製品もあるため、肝臓に疾患がある方や影響を受けやすい方は、使用する前に医師に相談することが重要です。
さらに、妊娠中や授乳期のシナモン摂取については、安全性に関する明確な情報がまだ不十分であるため、注意が求められます。
基本のレシピ
シナモンティーは、好きな紅茶と一緒にブレンドして楽しむのが一般的です。スティックシナモンを沸騰したお茶に加えることで、その風味を引き出せます。粉末のシナモンを使用する場合は、沸騰した紅茶に振りかけて香りを楽しむと良いでしょう。
手軽にシナモンティーを楽しむには、あらかじめブレンドされたティーバッグを購入するのも良い選択です。簡単にシナモンの風味を味わえます。

シナモン香るアップルティー
最初のアレンジティーとして紹介するのは、「アップルシナモンティー」です。このティーはリンゴの甘さとシナモンの豊かな香りが融合し、お子様でも楽しむことができる一杯です。
【材料】
・ティーバッグ 2袋・沸騰したお湯 170cc・シナモンスティック 2本(1本は装飾用)・氷 適量・グラニュー糖 50g・リンゴスライス 100g(2枚は飾り用)
【作り方】1. 100gのリンゴにグラニュー糖50gをまぶし、ラップをかけて電子レンジで2分加熱した後、冷まします。2. ポットにティーバッグ2袋と砕いたシナモン1本分を入れ、所定の量の熱湯で濃い目の紅茶を作ります。3. グラスに1のリンゴとシロップを入れ、氷をたっぷり加え、2の紅茶を8分目まで注ぎます。4. 最後に飾り用のシナモンとリンゴスライスを添えると出来上がりです。
シナモン香るミルクティー
2つ目のアレンジドリンクは、「シナモンの香り漂うミルクティー」です。濃厚なミルクとシナモンの香りが絶妙に絡み合い、忘れられない味わいを楽しめます。レシピ通りの牛乳を使用するのも良いですが、植物性ミルクでアレンジするのもおすすめです。
【材料】・紅茶の茶葉 大さじ1と1/3・シナモンスティック 2本・牛乳 320ml・水 320ml
【作り方】1. 鍋に水320mlを入れて加熱し、沸騰したら紅茶の茶葉とシナモンスティックを加え、火を止めて2分間ふたをして蒸らします。2. 次に牛乳を加えて再び火にかけ、ゆっくりと加熱します。出来上がったら茶こしで濾してカップに注ぎます。
※ 茶葉とシナモンをしっかり蒸らし、香り豊かに仕上げます。
シナモンとジンジャーを使ったお茶
3つ目のフレーバーアレンジティーは「シナモンジンジャーティー」です。すりおろした生姜を加えることで、スパイシーで深みのあるシナモンティーを楽しむことができます。甘さを追加したい場合には、シナモンシュガーを使用すると良いでしょう。
【材料】・紅茶の葉 大さじ1・すり下ろした生姜 小さじ1/4〜・シナモン 適量・熱湯 200cc
【作り方】1.沸騰したお湯を急須に入れ、紅茶の葉とすりおろした生姜を加え、3分間蒸らします。この間、急須にティーコジーをかぶせるとさらに効果的です。2.紅茶をカップに注ぎ、シナモンを振りかけます。
香り高いシナモン風味のほうじ茶
4種類目のアレンジフレーバーティーは、「シナモンほうじ茶」です。ほうじ茶の香ばしさとシナモンの甘い香りが調和した味わいの一杯です。
【材料】・お好みのほうじ茶茶葉 ・シナモンパウダー 小さじ1/2〜
【作り方】1.急須にお好みのほうじ茶茶葉を大さじ山盛り3杯程度入れます。2.茶葉の上にシナモンをふりかけ、熱湯を注ぎます。
まとめ
シナモンティーは、リラックス効果が期待できる上、美容や健康にも多くの良い影響をもたらします。シナモンの種類によって、その香りや味わいが異なるため、異なる種類を試して風味を楽しむのも一興です。
冷えやむくみに悩む方や、気分が落ち込んでいる方は、シナモンティーで心身をリフレッシュしてみるのがおすすめです。