食べれる花

色とりどりの花々は、鮮やかな美しさと心地よい香りで私たちを魅了してくれます。しかし、花には単なる装飾以上の役割があることをご存知でしたか?実は、数多くの花が食用にもなり、料理の彩りや風味を添えてくれるのです。今回は、私たちの食卓を華やかに彩る「食べられる花」の魅力に迫りましょう。

食べられる花「エディブルフラワー」って?

エディブルフラワー、つまり食用の花のことです。カラフルで可愛らしい色合いが魅力的な一方で、思わぬ苦味や渋味があるものも存在します。料理に取り入れることで、彩りはもちろんのこと、独特の風味を楽しめるでしょう。 代表的なエディブルフラワーとしては、バラ、カーネーション、ビオラ、パンジー、ハーブの花などが挙げられます。和食においては、さくらの塩漬けや菜の花が有名ですね。生で食べるだけでなく、天ぷらや浸し物、ドレッシングなど、様々な料理に使用されています。ただし、無農薬や安全性を確認した上での利用が望ましいでしょう。 フレンチ料理に欠かせないエディブルフラワーは、一皿の主役となることさえあります。見た目の華やかさだけでなく、食感や香りが魅力の花々は、食卓を彩る素敵なアクセントとなるはずです。これまでは見た目しか楽しめなかった花に、新たな魅力を発見できそうですね。

エディブルフラワーの基礎知識

エディブルフラワーは、その名の通り「食用」として楽しめる花々のことです。一方、一般的な鑑賞用の花は、その美しさや香りを愛でるために育てられています。エディブルフラワーは食べられることが前提となっているため、無農薬や低農薬で栽培されている必要があります。また、有毒な花は避けなければなりません。 エディブルフラワーは、サラダやデザート、ドリンクなどに彩りと風味を添える素材として活用されています。生で使うのが一般的ですが、ドライフラワーや砂糖漬けなどの加工品としても楽しめます。菊や菜の花、蕗の花などは、日本でも昔から食用として親しまれてきました。 一方、鑑賞用の花は、その美しさと香りを愛でるためにあるもので、食用を目的としていません。庭などで育てられている花の中には、有毒なものも存在するため、安全性の確認が欠かせません。エディブルフラワーと鑑賞花の違いは、その目的と安全性の認識にあると言えるでしょう。

エディブルフラワーを育てよう

エディブルフラワー、つまり食用花を育てるのは、見た目にも楽しく、美味しく利用できる素敵なアイデアです。ここでは、育てやすく、料理に活用しやすい花を2つご紹介します。

ナスタチウム(ナスタチューム)

ナスタチウムは、その鮮やかな色合いと食用としての実用性から、とてもおすすめです。育て方は基本的な花と同じで、アブラムシなどの害虫対策にはお酢を使った自然な予防が有効です。

栽培方法

種まき: 3月下旬から4月中旬に行いましょう。種は一晩水に浸してから、15cm間隔でプランターにまき、1cmほどの土をかぶせます。
環境: 日当たりと風通しの良い場所で育てます。乾燥を好むため、水やりは土の表面が乾いた後にたっぷりと行います。花が咲き始めたら、2週間ごとに液体肥料を与えましょう。
手入れ: 7月中旬には草丈を半分に切り戻しすると、秋に再び花を楽しめます。
ナスタチウムは、花だけでなく葉や茎も食べることができ、ピリッとした辛みが料理に良いアクセントを加えます。鮮やかな黄色やオレンジの花は、サラダやパスタに添えるだけで華やかな印象を演出します。

パンジー・ビオラ

次にご紹介するのは、色とりどりの花が魅力のパンジーとビオラです。見た目が可愛らしく、花のサイズや色も豊富です。

栽培方法

種まき: 8月下旬から9月上旬が最適です。発芽温度は20℃前後が理想です。
用意するもの: 卵パックやセルトレーに培養土を入れ、種をまいた後、薄く土をかぶせます。発芽までは霧吹きで水やりし、日陰で管理します。
管理: 発芽後は日当たりと風通しの良い場所に移し、本葉が3~4枚出たらプランターに植え替えます。水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと行い、液体肥料は10日に1回、または固形肥料を月に1回与えます。花が枯れると栄養を取られるので、こまめに花を摘むと長く楽しめます。
パンジーとビオラは、その色合いやサイズから、サラダやスイーツの飾りに最適です。味はあっさりしており、さまざまな料理に合わせやすいのが特徴です。

エディブルフラワーで彩られた食卓は、視覚的にも楽しく、気分を盛り上げてくれることでしょう。普段の食事に、ぜひ食用花を取り入れてみてください。

まとめ

食べられる花は、私たちの食生活に豊かな彩りと新鮮な風味を加えてくれる魅力的な存在です。庭先で育つ可憐な花々を上手に取り入れることで、目でも舌でも楽しめる料理が作れます。食べられる花の恵みに気づくことで、自然の恵みを最大限に生かした健康的で豊かな食生活が送れるでしょう。ぜひ花の魅力を存分に味わい、食卓を彩りの園に変えてみてはいかがでしょうか。

エディブルフラワー