ビーントゥバーとは

ビーントゥバーとは

bean to barとは

ビーントゥバーチョコレートとは、その名の通り、カカオ豆(Bean)からチョコレートバー(Bar)へと変わる全過程を一貫して手掛けることを指します。この製法を採用することで、原材料の品質を厳密に管理し、最高級のチョコレートを生産することが可能になります。その詳細なプロセスや、その魅力を理解するために、一緒にビーントゥバーチョコレートの世界へ深く探求してまいりましょう。

Bean to Barとは

「Bean to Bar」とは、原材料であるカカオ豆から製品である板チョコレートまでの全ての製造工程を一社が一貫して行う製造手法を指します。この言葉は一見当たり前のように聞こえますが、実際にはチョコレート業界にとっては革命的な取り組みなのです。


これまでのチョコレート製造は、カカオ豆の産地、原材料を製菓用チョコレートに加工する一次加工メーカー、そして最終的な製品を作る製菓メーカーと、各々別々の役割を果たしてきました。この分業体制は工業化し大量生産が求められる現代社会に対応するために進化してきたもので、コストを抑えて均一な品質のチョコレートを提供することを可能にしてきました。


しかし、その一方で、チョコレートの風味は一次加工メーカーが提供するチョコレート(クーベルチュールと呼ばれます)に左右されるため、スーパーマーケット等で売られる多くのチョコレートは独自性を失い、ほとんど差別化のない商品となってしまっていました。


"Bean to Bar"は、そのような一次加工チョコレートに依存するのではなく、自社でカカオ豆を選定から加工まで手がけるため、品質を細かく管理し、独自の風味や食感を追究することが可能です。これにより、製造者の理念が詰まった極上のチョコレートを提供することができ、食べる側にとっても新しいチョコレート体験を実感できるのです。チョコレートへの深い思い入れと一貫した製造プロセスがあふれる"Bean to Bar"のチョコレートを試してみてはいかがでしょうか。

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Bean to Barの起源

「Bean to Bar」は、カカオ豆からチョコレートまでの全過程を一気通貫で手掛ける製作スタイルを表す表現です。この製作概念は、20世紀後期の米国を起源としています。


70年代の米国では、マスプロダクションによる味の均一性への抵抗感が強まり、コーヒーやビール、パンなどにおけるクラフト(手作り)の要素の重視が増大しました。そんな風潮のなか、チョコレート製造業界にも新たな風が巻き起こりました。


80年代に入ると、その風潮はチョコレートも例外ではありませんでした。ワインやコーヒーと同様に、テロワール(産地性)がチョコレートにおいても評価されるようになったのです。カカオ豆の生産から製品化まで一手に担う「Bean to Bar」のコンセプトが出現しました。その先駆けとなったのが、オーロラ社のジョン・シャファーやシャレフェン・ベルガー社のロバート・シャレフェンベルガーです。


日本においては、このBean to Barの製作理念が2000年代に入ってから一般に広まり、多数のチョコレートブランドがそのスタイルを採用し始めました。個性的で深みのある味わいを追究した「Bean to Bar」スタイルは、現代においても国際的に支持され続けています。


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Bean to Barの製造工程

"Bean to Bar"とは、チョコレートの全製造プロセスを手掛けることをいうもので、カカオ豆の収穫からチョコレートバーの完成まで、以下の10ステップを経ることを指します。


まず初めに行うのは、カカオの実から豆を取り出す作業です。カカオ豆は丁寧に育てられ、手作業によって収穫されます。次に、取り出した豆は自然な方法で発酵と乾燥が行われます。この工程によって様々な風味と香りが豆に吹き込まれます。


その後、異物を取り除き、豆を焙煎します。焙煎は適温で行い、豆の風味を引き出しつつ、酸味や苦味を取り除く重要な作業です。焙煎済みの豆から皮が剥ぎ取られ、カカオ豆の実であるカカオニブが取り出されます。


このカカオニブを粉砕し、機械を使ってペースト状のカカオリキュールにします。その後砂糖を加えてよく混ぜ、これがチョコレートの原型となります。


次に行うのが「コンチング(練り上げ)」と呼ばれる工程です。これはチョコレートのなめらかさと濃厚さを引き出すために行われ、数時間から数日にわたり行われます。


チョコレートが完成形に近づく「テンパリング(調温)」の段階では、型にチョコレートを流し込み、冷やして固めます。これによって美しいチョコレートバーが形作られ、最終完成となります。


"Bean to Bar"は、カカオ豆一つ一つから愛情を注いでつくられる、素晴らしいチョコレート作りのプロセスを象徴しています。

Bean to Barの製造工程カカオの実から豆を取り出すとは?

ビーントゥバーコンセプトは、文字通りカカオ豆から一枚のチョコレートが職人の手によって創造されるということを意味します。そして、その刻々と変わる実践の一歩目は、果実であるカカオの肉から豆を採取するという試練から始まります。


カカオポッドは、その形状があたかもラグビーボールであるかのように見え、中は20~40粒ものカカオ豆でいっぱいです。シャープな酸味と香り深い甘さを持つ白い果肉は食用にも適していますが、主眼はその中に含まれるカカオ豆の採取です。特に、その際注意すべきなのは、高品質のチョコレート作りにおいて致命的な影響を及ぼす可能性がある豆の破損を避けるため、細心の注意を払いながら行うことです。


また、この一連のプロセスは通常、人の手により行われます。それぞれの豆が丁寧に扱われることで、それぞれの豆が個々に高い品質を保つことができます。このようにして採取されたカカオ豆が、最終的なチョコレート作りの第一段階になるのです。

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Bean to Barの製造工程豆を発酵・乾燥とは?

Bean to Barという言葉は、カカオ豆からチョコレートの形に仕上げるまでの全工程をプロデューサー自身が手掛ける製法のことです。中でも、「発酵と乾燥」という工程はチョコレートの品質を大きく左右します。


発酵は、カカオ豆を束ねて自然の力を利用して行い、これによって豆の本来の風味を引き立てると同時に、苦味や酸味も軽減されます。ここでのポイントは、発酵によってカカオ豆に含まれる糖がアルコールに変わり、その後さらに酢酸に変化し、それがカカオ由来の独特な風味を生むのです。


発酵を経た豆は、次は乾燥工程へと移行します。ここで豆から水分を適切な量だけ抜くことで、風味を損ねることなく、カビといった問題を防ぐことができます。乾燥は自然の素晴らしい力を借りて天日干しにするか、機械を使って行うかは、プロデューサーの品質に対する考え方や味覚によります。


このように、発酵・乾燥工程は、Bean to Bar製法のチョコレートがその個性を形成する重要なフェーズです。その豆一つ一つが持つ潜在的な特性をていねいに引き出すための工程は、まさしく職人の技です。これらの工程が終わったあとは、次の段階へと進むために消費地である日本などへ輸送されます。

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Bean to Barの製造工程異物を取り除くとは?

"Bean to Bar"は、カカオ豆からチョコレートが生まれるまでの一連の製造工程を表しています。中でも「異物を取り除く」段階は大変重要な工程で、今回はその部分に焦点を当ててご紹介します。


まず、カカオ豆は海外から輸入されます。例えば、リヤドロ・キラーニールの「Bean to Bar」ブランドでは、タンザニアの自社農場で生産された豆を使用しています。豆が到着したら、まず洗浄機でゴミなどを取り除きます。カカオ豆と大きさが近い小石や木片などは、香りや色を確認しながら手作業で丁寧に取り除きます。このステップは地味なように思えますが、最終的なチョコレートの品質に大きく影響する重要なステップなのです。


次に豆は乾燥、焙煎、剥皮という段階を経ます。ここでも再び異物の確認と除去作業が行われます。特に焙煎が完了した後の剥皮プロセスでは、種皮が混入する可能性があるため、細心の注意を払って手作業で除去する必要があります。


最後に、カカオ豆を石製のグラインダーで挽いてカカオマスを作りますが、この段階でも金属片が混入する危険性があります。そのため、強力な金属検出器を使って入念にチェックし、異物を取り除く作業を行います。これらの作業を経てようやく、純粋なカカオから作られたバーが完成するのです。


繰り返しになりますが、「Bean to Bar」の製造工程では、「異物の取り除き」が非常に大切な役割を果たしています。それぞれの工程で丁寧に異物を取り除く作業を行うことで、最終的に美味しいチョコレートが生まれるのです。

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Bean to Barの製造工程焙煎とは?

「Bean to Bar」はチョコレートがカカオ豆から製作されるまでの一連の手順を表現した言葉であり、その中でも「焙煎」は特に重要な工程となります。焙煎というのはカカオ豆を高温にさらし、水分を取り除く過程を指します。これはまるでコーヒー豆を煎るのと同じような手続きで、カカオ豆の風味を存分に引き立てます。


焙煎工程によりカカオ豆から香ばしさや苦み、そしてチョコレート特有の芳香が生まれます。ただし、焙煎時間や温度は豆の種類や出身地により微細な違いがあります。真のカカオ豆の風味を引き出すため、適切な焙煎法を見つけることはBean to Bar作法においてまさに重大な課題となります。


プロフェッショナルなチョコレートメイカーは、細部まで注意を払いながら焙煎の温度や時間を微調整し、最高の風味を追求します。一見単純に見える焙煎のステップも、細部まで気を配るこだわりが詰まっています。そしてそれらは全て、口にチョコレートを含んだその瞬間に広がる豊かな風味を作り出す秘訣なのです。そして焙煎された豆は薄皮が取り除きやすい状態になります。

Bean to Barの製造工程粉砕とは?

"Bean to Bar"とは、カカオ豆からチョコレートまでの過程を一つの工場、それぞれの段階を一人の職人が手掛ける製法を指します。その中でも、粉砕と呼ばれる過程は最も重要で、カカオ豆の風味が最高に引き出される瞬間です。


まず、カカオ豆を適度な温度で焙煎します。その後、カカオ豆を割って硬い薄皮を取り除き、カカオニブという小さな粒状の状態にします。このカカオニブが粉砕の材料になります。専用の粉砕機を使用してカカオニブを加工すると、カカオマスというペースト状になります。この時点で、チョコレートの味わいや食感を決定する粒子の大きさを調整します。


カカオマスは更に細かく砕かれ、この段階で砂糖や乳などの材料が追加されます。最後にコンチングという過程を経て、滑らかなチョコレートになります。


粉砕は、カカオの風味を大きく左右し、チョコレートの品質を決定するため、最も重要な工程と言えます。""Bean to Bar""のチョコレート作りにおいて、職人のスキルやこだわりが粉砕の過程で十分に発揮されます。

Bean to Barの製造工程 風選とは?

チョコレートは独自の風味を持つ美味しいお菓子で、それはカカオ豆から始まります。チョコレート製造には、豆からバーへと称される「Bean to Bar」という製法があります。これは、ちょうど文字通りの意味で、カカオ豆を厳選し、最終的にチョコレートバーに変えるまでの全プロセスを統一して制御する製法のことを意味します。


その一部として、「ウィノワー」という機械を用いた選別工程が重要な役割を果たします。ウィノワーはカカオ豆の良し悪しや異物を分ける工程で、品質の良いカカオ豆だけを選び出す事が可能です。


この工程では、重力と風力を利用します。具体的には、一定の高さからカカオ豆を落とし、風力を利用して軽い不良豆や異物を飛ばすことにより、良質なカカオ豆だけを選別します。


ウィノワーの工程により、豆の品質を保証することができます。これにより、一貫性のある美味しいチョコレートが生まれます。また、「Bean to Bar」の製法は、良品のチョコレートを効率良く作り出すという目的に向けた各種のプロセスを実現します。それぞれの工程が最終的な製品の品質に大きく貢献しています。ウィノワーの工程もその一つで、精巧な手仕事により丁重に行われ、その後のロースティングやチョコレート化に対する影響が大きい重要なステップなのです。

Bean to Barの製造工程 摩砕とは?

「Bean to Bar」、これは「豆から板チョコレートを作る」という意味の造語で、その制作プロセスには一つとても重要な工程、それは「摩砕」だ。ココア豆をそのまま購入して、自らの手でチョコレートに仕立て上げる。その中核を担うのが「摩砕」工程。これがチョコレートの本質的な風味や口融け時のテクスチャーを生み出すためだ。


焙煎済みのココア豆を機械を使って微細に砕いていく「摩砕」。ここで得られた「ココアニブ」はチョコレート作りの土台となる。摩砕を進めると、豆の細胞壁が壊れ、その中に含まれるココアバターが自然に溶け出し、ココアパウダーと結合する。これがチョコレート特有の風味を誕生させる瞬間だ。


しかし、「摩砕」はただ細かく砕けばいいというものではない。砕く粒度や混合の度合いで、完成するチョコレートの風味や口融けが驚くほど変化する。だからこそ、「摩砕」はチョコレート作りの最重要工程とも言える。この「Bean to Bar」の最初の一歩が、独特な風味と上質な舌触りを生み出す源となるのだ。


ニブには約55%のカカオバターという脂肪分が含まれており、これが摩砕によってペースト状になる。ここで微細にすり下ろすことで滑らかな口当たりを実現する。液体を混ぜることは一切なく、熱を通さないこの工程が豊潤な風味を最大限引き出す。

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Bean to Barの製造工程 コンチングとは?

Bean to Barの製造プロセスで必要不可欠な「コンチング」は、チョコレート製造に欠かせない一部です。主要な目的は、カカオの味を一様にすると同時に風味を引き立てることです。この段階では、一日中、コンチングマシーンという装置を使用して、溶けたカカオマスを丁寧に混ぜ続ける作業が行われます。


コンチングには、砕けて溶けたカカオ豆から余分な酸や他の物質を排除する役割もあります。これにより、カカオの固有の甘さ、風味、そして独特の口当たりを生み出すことが可能になります。


また、コンチングを通して、カカオマスの粒径が均一化され、滑らかな質感が誕生します。これはチョコレートの品質を高めるためには絶対に避けては通れない工程と言えるでしょう。


コンチングの期間、方法、温度などは、最後の味、香り、食感に大いに影響を及ぼします。だからこそ、Bean to Barチョコレート製造の職人たちは、コンチングの適切な管理と調整に注力しています。


だからこそ、細部まで手間ひまかけて作られるBean to Barチョコレートの製造工程の中で、「コンチング」は欠かせない工程であり、チョコレートが最終的に豊かな風味を持つまでに達するための重要なステップとなるのです。

Bean to Barの製造工程 テンパリングとは?

Bean to Barの製造過程でもある「テンパリング」は、何よりも品格を持つチョコレートを生み出すために不可欠な工程です。この作業では、厳選されたカカオビーンから生成されたカカオマスを規定の温度に調整し、慎重に温度を把握することで再加熱します。その結果、チョコレートは適度な輝きと固さを獲得し、更に素晴らしい口どけをもたらします。


テンパリングの具体的な手順としては、まずカカオマスを32〜33℃に冷ましてから、再び45℃まで暖め、次に27℃まで下げます。そして最終的には再度32℃まで熱を戻します。この一連の温度調整は、カカオバター内部の結晶構造を適切な状態に整えるのです。


当然ながら、このテンパリングの作業が不適切であれば、チョコレートはなめらかさを欠き、口どけも良くありません。特にBean to Barでは、全てが手作業で把握され、適切な加工が行われないとチョコレートの品質が低下してしまいます。ですから、テンパリングは品質を大きく左右する重大な一環と言えます。


そのため、Bean to Barのチョコレート製造においては、テンパリング工程を適切に行う知識と技術が絶対に必要です。これによって、素晴らしい味わいと口どけ、そして豊かな風味を持つチョコレートが誕生するのです。

Bean to Barの製造工程 成型とは?

Bean to Barはカカオ豆からチョコレートバーへと変化する全行程を表す用語です。その中でも、成型という工程は一体何を意味するのでしょうか。


成型工程とはチョコレートに最終的な形を与える段階のことを指します。カカオ豆の選別、焙煎、割り、挽き、そしてコンチング(撹拌)といった工程を終えた後、液状となったチョコレートを型に流し込むのが成型工程です。


しかし、ただ型にチョコレートを流し込むだけでなく、冷却と温度管理も重要です。これをテンパリングと言い、適切な温度でチョコレートを冷やし固めることで、美しい光沢、適度な硬さ、そしてちょうどいい溶け具合を実現します。


成型工程が生み出すのは、最初に消費者が目にするチョコレートの外観と食感です。そのため、製造者の個性や品質が最も反映される工程とも言えるでしょう。まさに、「型に流し込んで、冷やし固めれば、美味しいチョコレートの完成です!」というわけなのです。

まとめ


ビーントゥバーチョコレートは、カカオ豆の選定からチョコレートバーの製造までを一貫して手掛ける手法を指す言葉です。原材料の品質を完全にコントロールすることで、風味豊かで独特なチョコレートが生まれます。農園でのカカオ豆の栽培、収穫から発酵、乾燥、焙煎、そして最終的なチョコレートバーへの加工まで、全てのプロセスが統合され、一貫した品質管理が可能となるのです。このビーントゥバーチョコレート製法は、食材の持つ本来の風味を最大限に引き立てることを目指し、チョコレートへの新たな価値観を提供します。